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トゥイリオ(TWLO)、テレワークへの移行がクラウド型コミュニケーションサービス基盤の在宅コールセンターへの追い風へ

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BLOOMBERG TWLO US | REUTERS TWLO.N

Source: Bloomberg
  • 2019/12期4Q(10-12月)は売上高が前年同期比62.1%増、Non-GAAPの調整後純利益が同18.5%増だった。
  • 稼働顧客口座数が前期末比2.8倍、4Qにおける既存の稼働顧客口座に係る売上高継続率は124%だった。
  • テレワークへの移行が増える中、同社のクラウド型コミュニケーションサービス基盤を利用した在宅コールセンターが注目されよう。

What is the news?

2/5発表の2019/12期4Q(10-12月)は、売上高が前年同期比62.1%増の3.31億USD、純利益が前年同期の▲4,715万USDから▲9,024万USDへ赤字幅拡大。ただし、Non-GAAPの調整後純利益が同18.5%増の577万USD、営業活動からのキャッシュフローが前年同期比76.0%増の1,404万USDだった。2019/2に買収・完全子会社化したクラウドサービスのメール配信企業のSendGridが増収に寄与。買収の影響を除く内部売上高成長率は同36%増だった。研究開発費が同2.1倍、販売マーケティング費用が同80.2%増と嵩んだが、増収効果および株式報酬費用(同2.1倍の6,698万USD)の影響を除く効果もあり、調整後利益の増益を確保した。2019/12通期の調整後当期利益は前期比93.3%増の2,218万USD。

サブスクリプション契約に係る営業指標は以下の通り。稼働顧客口座(決算期末最終月に5USD以上の収入を認識した有料のユーザー企業)は、SendGrid買収の貢献もあり前期末比2.8倍の17万9,000件。前四半期末比では4.0%増だった。また、4Qにおける前年同期末の稼働顧客口座からの継続課金の増加率を示す売上継続率は124%。2019/12通期で見た場合の既存の稼働顧客口座における売上継続率は131%だった。

How do we view this?

2020/12通期の会社計画は、売上高が前期比30-31%増の14.75-14.90億USD、調整後EPSが▲0.20-▲0.14USD(前期実績:0.11USD)。前期の海外売上比率は前々期比4%ポイント上昇の29%。海外売上比率の引上げが将来の成長の原動力となると見込まれる中、同社は2019/8に日本法人を設立した。その背景には日本でデジタルトランスフォーメーション(DX)が注目を集め、クラウド市場が急拡大していることがある。新型コロナウイルス感染拡大の影響により全社的にテレワークに移行する企業が増加するなか、同社のクラウド型コミュニケーションサービス基盤を利用した在宅コールセンターをテラスカイ(3915)が構築し、4/6より運用を開始した。費用を抑えてオペレーターの職場環境をオフィスから在宅へと迅速に切り替えることへの需要は今後高まることが予想されよう。2020/12通期の市場予想は売上高が前期比25.4%増の14.22億USD、当期利益が前期の▲3.07億USDから▲3.36億USDへ赤字幅拡大である。

配当予想(USD) - (予想はBloomberg)
終値(USD) 95.89 2020/4/13

会社概要
2008年設立。企業のWeb開発者向けに、電話・IP音声通信・テキストメッセージをWeb・モバイル・電話アプリに統合するクラウド・コミュニケーション・プラットフォームを提供するソフトウェア会社。同社が提供するクラウドAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェイス)を通じ、Webサイトやアプリケーションに数行のコードを書き加えるだけで、個々の音声通話機能、SMS(ショートメッセージサービス)送受信機能、チャット機能などを組み込むことができる。

2019/2にメール配信プロバイダー大手のSendGridを完全子会社化したことにより、同社製品の機能ラインアップは、①コンタクトセンターソリューションのTwilio Flex、②電話APIのProgrammable VOICE、③二要素認証・SMS機能のAuthy、および④E-mailマーケティングプラットフォームのSendGridの4つが揃い、一括して顧客に提供できるようになった。

企業データ(2020/4/14)
ベータ値 1.15
時価総額(百万USD) 13,397
企業価値=EV(百万USD) 12,184
3ヵ月平均売買代金(百万USD) 380.8

主要株主(2020/4) (%)
1.VANGUARD GROUP 8.84
2.ティー・ロウ・プライス・グループ 8.55
3.モルガン・スタンレー 6.33
(出所:Bloombergをもとにフィリップ証券作成)



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