アップルの4-6月期決算は好業績に期待。最高値更新を続けている株価にとっては、7-9月の利益率見通しが逆風になりえる。
アップルが30日に行う2026年4-6月期決算発表は株価上昇に拍車をかける可能性がある。アップルの4-6月期は総収入と利益の両方で高い成長率が維持される見通し。主力製品のスマートフォン、iPhone(アイフォン)17シリーズの好調が続いているうえ、パソコンのMac(マック)も販売を加速させていると予想されている。アップルの株価は28日終値で最高値をつけており、30日の決算発表で株価上昇が勢いづくことも想定される。一方、アップルの製品は人工知能(AI)ブームに起因するメモリ半導体の不足や価格高騰に直面しており、粗利益の低下は避けられないもよう。決算発表に際して示される業績見通しが市場の期待を裏切れば、株価上昇にブレーキがかかる展開も考えられそうだ。
アップルはアメリカ東部時間30日午後5時(日本時間31日午前6時)から決算会見を開く。ブルームバーグがまとめた事前予想によると、アップルの4-6月期の総収入は前年同期比15.8%増の1088.53億ドルになる見通し。伸び率は前四半期(1-3月期)の16.6%増からは減速するものの、3四半期連続での15%超の成長が期待されている形だ。また1株当たり利益(EPS)は20.4%増の1.89ドルが見込まれており、やはり3四半期連続で18%超の高成長となる。アップルは2020年以降の25回の四半期決算のうち、総収入が市場予想を超えられなかったのは2回だけ。1株当たり利益でも予想割れは1回に留まっている。
アップルの株価(AAPL)の28日の終値は340.08ドルで、前回決算(1-3月期)発表があった4月30日との比較では25.33%高。イラン戦争の長期化を受けて投資家心理が悪化していた3月30日の安値(246.63ドル)との比較では37.89%高となっている。28日終値は前回決算発表以降で18回目の最高値更新を果たしている。
ブルームバーグによると、アップルの直近の株価と今後12か月の予想1株当たり利益から算出される株価収益率(PER)は28日段階で35.9倍程度。前回決算発表当日の30.2倍から割高感が増した。アナリストが提示する目標株価の水準は323.27ドルで、足元の水準よりも5%ほど低い。58人のアナリストのうち36人は買い、18人は維持、4人は売りを勧めている。
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アップルの4-6月期について好業績が見込まれている要因はアイフォンの人気だ。民間調査会社IDCが13日に発表した4-6月期のスマホの世界市場における出荷台数(速報値)のレポートでは、アップルの出荷台数は前年同期比15.3%増とされ、ライバルのサムスン電子の8.1%増を超える高い成長となった。ブルームバーグがまとめた市場予想では、4-6月期のアイフォンの販売金額は20.2%増の536億ドルと見込まれており、17シリーズの販売が本格化した2025年10-12月期から3四半期連続で20%を超える伸びになると見込まれている。
またアップルの業績をめぐってはマックも好調を維持しているもよう。ブルームバーグのまとめでは、4-6月期のマックの販売金額は前年同期比7.1%増と予想され、前四半期の5.7%増から成長が加速すると見込まれている。マックに搭載されている自社製半導体システムは、比較的小規模なAIモデルを端末にダウンロードして作動させる際に高い性能を発揮すると評価されている。
このため30日の決算発表はアップルの株価にとって、さらなる上昇に向けた起爆剤になる可能性がある。アップルの株価の2025年末比での上昇率は28日終値段階で25.09%高で、「マグニフィセント・セブン」と呼ばれる大手ハイテク7社の中で最高。7月に入ってから2位のアルファベット(GOOGL)などの株価がAIブームの持続性への懸念から下落圧力にさらされていることとは対照的に、アップルの株価は抜きんでた成績を残している。
一方、好調なアップルの売上にはメモリ半導体不足という逆風も吹いている。メモリ半導体各社が、需要が急増しているAIサーバー向けの半導体の製造に注力している結果、スマートフォンやスマホ向けのメモリ半導体の生産に手が回らなくなっているためだ。アップルのティム・クックCEOは前回の決算発表会見で、4-6月期はマックの半導体システムの供給が間に合っていないと説明。メモリ半導体価格の高騰は利益率にも影響を与えており、ケビン・パレクCFOが示した4-6月期の粗利益の見通し(47.5-48.5%)は1-3月期の実績(49.3%)を下回った。
このため30日の決算発表では、アップルが示す7-9月期の業績見通しが焦点となる。総収入の伸び率や粗利益の見通しが市場の期待に応えられなければ、株価にとっては逆風になりそうだ。ブルームバーグのまとめによると、7-9月期の総収入は前年同期比12.1%増、粗利益率は47.4%と予想されている。アップルは18日に日本でのアイフォン値上げに踏み切ったほか、9月には18シリーズの販売も見込まれており、決算会見では今後の価格戦略にも注目が集まる可能性もある。
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