米CPIと金利動向

1月の米小売売上高は市場予想を上回りました。2月の米雇用統計で平均時給の伸びが加速していることも確認されたことで、個人消費に対する懸念は一時的に後退するでしょう。しかし、米長期金利の上昇幅が限定的だった点を考えるならば、FEDのハト派スタンス転換の影響を想定する良好な指標データが続くかどうか?この点が米金利上昇の鍵を握るでしょう。今日のレポートをご参照ください。

Analysis Highlights

・米CPIと金利動向

パウエルFRB議長はこの日出演したCBSの番組(60 minutes)で「we don't feel any hurry to change our interest rate policy(性急に金利政策を変更する理由がない)」と発言。また、1月小売売上高が市場予想を上回ったことで米株は主要3指数が反発。長期金利は株高を背景に2.66%手前まで上昇する局面が見られた。しかし、その後は低下圧力が高まり2.63-2.64%でキャップされる展開となった。外為市場では新興国通貨買い圧力が高まった。株高でも米金利の上昇が抑制される局面では、新興国通貨買い圧力が高まり易い状況にあることがあらためて確認された。金利の動向は引き続き指標データ次第となろう。平均賃金の伸びと小売売上高が市場予想を上回ったことで米個人消費に対する懸念は一時的に後退している。本日の2月CPIが市場予想以上ならば、パウエルFRBの政策判断に影響を与えるとの観測が高まることで、米金利の上昇圧力がさらに高まろう。このケースでは米ドル買いを予想する。逆にCPIが市場予想以下ならば、本日の米国市場は「株高/金利低下」の展開を想定する。このケースでは、上述した新興国通貨買い優勢の展開となろう。また、ユーロドルも調整の反発基調を維持する展開を想定する。一方、円相場は株高を背景にクロス円中心で売り優勢の展開となろう。
尚、本日は英国下院議会でEU離脱修正案の採決が行われる。現地時間午前から審議を重ねた後、夕方(日本時間13日早朝)に採決される予定となっている。メイ英首相は混迷する事態の打開に向けフランスのストラスブールでユンケル欧州委員長と会談したという報道が流れる等、採決直前まで状況は流動的となっている。メイ首相の尽力により離脱日延期という結果に落ち着けば、「No deal Brexit(合意なき離脱)」を一時的によせ回避できたとの安心感から短期的な英ポンド買い圧力が高まろう。

・ドル円は堅調地合いを想定 ユーロドルは金利動向にらみの展開

「良好な米指標データ → 米株反発」により本日のドル円は堅調地合いを想定する。上値の水準は米金利の動向次第で決定されよう。目先のターゲットは8日高値111.64レベル。この水準の突破に成功する場合は、オファーが観測されている112.00を目指す展開を想定する。一方、下値は21日MA(111.06レベル)の攻防を注視。このラインを下方ブレイクしても米株が大きく崩れない限り、110.70-80レベルで反発する展開を予想する。
一方、ユーロドルは引き続き米独金利にらみの展開となろう。昨日は、NYタイムに米独利回り格差が縮小する局面が見られ、ユーロドルは反発基調を維持した。本日は米CPIの結果が米金利の動向を左右しよう。CPIが市場予想以上ならば米独利回り格差の拡大とユーロドルの下落を想定する。このケースではビッドが観測されている1.1200の維持が焦点となろう。1.12ブレイクの場合、次の下値ターゲットは1.1174(3月7日安値)となろう。このレベルにはビッドが観測されている。一方、CPIが市場予想以下ならば、ユーロドルは反発基調を維持しよう。目先の焦点は、オファーが観測されている1.1300の突破となろう。テクニカル面では21日MA(1.1313レベル)の攻防に注目。

【ドル円チャート】

USDJPY ドル円


【ユーロドルチャート】

ユーロドル EURUSD

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