新型コロナの感染拡大、追加緩和の思惑そしてユーロ相場への影響 / ユーロドルのチャートポイント

今日のポイント:『欧州は新型コロナウイルス感染第2波の真っただ中にある。各国の行動規制や追加緩和への思惑がユーロ相場の売り圧力を高める要因に。ユーロドルのチャートポイントについて』。詳細はマーケットレポートをご覧ください。

新型コロナの感染拡大、追加緩和の思惑そしてユーロ相場への影響

昨日の外為市場は、主要な株価指数が軒並み下落したことで米ドル買い優勢の展開となった。

ユーロドルはサポートポイントの1.17を下方ブレイクし、安値1.1686レベルまで下落する局面が見られた。

市場の短期的な思惑を反映するリスクリバーサル(1週間)を確認すると低下基調にある。通貨オプション市場の参加者は、ユーロドルの短期的な下落を意識していることがうかがえる。

この動向は株高の調整だけでなく、他の要因も反映していると考えられる。

その要因とは、①欧州で新型コロナウイルスの感染が再び拡大していること②フランスで行動規制が強化され他の国も同様の措置を取る可能性が高まっていること③追加の金融緩和に対する思惑である。

欧州各国における新たな感染者数を確認すると、直近ではフランスで3万人を突破する状況となっている。次いで英国が1.8万人、スペインが1.3万人と、1万人の大台を超えて感染が拡大している。

他の主要国でも感染者の数が増加傾向にあることを考えるならば、フランスのマクロン大統領が述べたように欧州は現在、感染第2波の状況にあると言えるだろう。

直近の感染者数の状況

直近の感染者数の状況

感染の拡大を止めるためにフランス政府は、パリなど9都市に夜間外出禁止令を発動し、行動規制に動き始めている。英国や他の欧州各国もフランスに続くならば、ユーロ相場全体に売り圧力が高まろう。

そして感染の拡大は、追加の景気対策を求める圧力を高めるだろう。特にECBによる金融緩和の強化が焦点として浮上しよう。

ホルツマン・オーストリア中銀総裁は14日、追加緩和の必要性について言及した。その一方で、追加の利下げについての弊害が指摘されており、また現行のパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)で様子を見極める慎重論がECB内にあるとの報道もある。

現状、追加の金融緩和政策を巡りECB内では意見が割れていると思われるが、感染の拡大が続くならば、ECBによる追加緩和の観測が外為市場で高まろう。この観測もユーロ相場の売り圧力を高める要因となろう。


ユーロドルのチャートポイント

本日のユーロドルは、1.17台の攻防が焦点となろう。

サポート要因は株高である。しかし、9月下旬以降の株式市場の反発をもってしても1.1830レベルまでの上昇が限界だったこと、欧州各国が新型コロナウイルスの感染第2波の真っただ中にあることを考えるならば、1.17の下方ブレイクを意識すべき局面にある。

1.16台の攻防となる場合、焦点は先月25日と28日に相場をサポートした1.1610レベルの維持である。このレベルから1.1600にかけては断続的にビッドが観測されている。

一方、上値の焦点は9月1日の高値1.2011を起点とした短期レジスタンスラインの突破となろう。このラインは今日現在、1.1800レベルで推移している。株高の局面でもこのラインの突破に失敗し続ける場合は、ユーロドルの上昇トレンドが転換した可能性を意識する必要がある。

ユーロドルのチャート

ユーロドルのチャート

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