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原油価格上昇、世界経済の火種 金利高誘発 米国のイラン攻撃再開も

原油価格の高止まりが世界的な長期金利上昇を招いている。トランプ氏はイランへの攻撃再開の可能性も示唆しており、混乱拡大の恐れがある。

原油価格上昇、世界経済の火種 金利高誘発 米国のイラン攻撃再開も 出所:Adobe Images

原油価格の上昇が世界経済の重荷となっている。原油先物市場の指標価格であるWTI(6月渡し)は日本時間20日の取引で1バレル=104ドル前後で推移。8営業日連続で取引時間中の100ドル超えを記録した。原油価格の上昇は物価上昇圧力を強める要因で、中央銀行が利上げを迫られるとの思惑は、世界的な長期金利高につながっている。日本や米国の1-3月期の成長率は堅調さもみせているが、原油高の長期化が進めば、不安はさらに強まっていきそうだ。原油価格上昇を引き起こしたアメリカとイランの間の緊張関係をめぐっては、ドナルド・トランプ大統領がイランへの攻撃再開の可能性を口にしており、世界経済の混乱が大きくなる懸念がくすぶっている。

WTIは8営業日連続で100ドル超え ホルムズ海峡封鎖解消の見通し立たず

WTI(6月渡し、WTI原油)は日本時間20日午後2時31分段階で1バレル=103.72ドルで取引されている。ブルームバーグによると、一時、104.45ドルをつける場面もあった。WTIは11日の取引時間中に100.37ドルをつけた後、8営業日連続で100ドル超えを記録している。WTIはイスラエルと米国によるイラン攻撃前日にあたる2月27日の終値では67.02ドルだったが、足元では高止まりが定着しているといえそうだ。

WTIの推移と主な出来事のグラフ

11日以降のWTIの100ドル超えのきっかけを作ったのは、トランプ氏がイランとの和平協議の進展に不満を示したことだ。トランプ氏は11日、記者団に対して、協議の現状について「大がかりな生命維持装置がとりつけられた状態」と言及。6日に米国とイランが終戦に向けた覚書について協議していると報じられたことを機に広がった楽観ムードが後退した。14、15日の米中首脳会談がホルムズ海峡封鎖解除について目立った成果を出せなかったことも原油高につながった。

FRBは年内利上げ確率が81%まで上昇 世界各国で金利高進行

原油高は世界的な物価上昇圧力として働いており、各国の中央銀行の利下げ期待を後退させた。なかでも米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策をめぐっては、トランプ氏が利下げを望んでいる中でも利下げ期待は消失し、むしろ利上げが見込まれる状況だ。ブルームバーグによると、19日の金融市場で見込まれている12月の連邦公開市場委員会(FOMC)後の政策金利の水準は3.832%で、現状の政策金利(3.50-3.75%、中間値3.625%)よりも0.207%ポイント高い水準。年内利上げ確率は81%とみられている。

金融市場で見込まれるFRBの政策金利の見通しの推移のグラフ

こうした中、各国では長期金利(10年物国債利回り)の上昇が進んでいる。ブルームバーグによると、米国の長期金利の19日の終値は4.667%で、2月27日比で0.730%ポイント上昇。同じ期間ではイギリスの長期金利も0.896%ポイント上昇、日本の長期金利も0.669%ポイント上昇している。長期金利の上昇は企業や個人の経済活動を縮小させる可能性があるほか、株式投資の魅力を相対的に低くする株安要因とも位置付けられる。

イラン戦争前後の各国の長期金利のグラフ

日米の1-3月期の成長率は堅調 原油高の影響は4-6月期からか 

一方、原油高の経済活動への悪影響は表面化していないとみることもできる。19日に発表された日本の2026年1-3月期GDP(速報値)は実質成長率が前期比年率2.1%となり、ブルームバーグがまとめた市場予想(1.7%)を上回った。同時に、前四半期(2025年10-12月期)の0.8%も超えている。個人消費の伸び率が1.1%となり、前四半期(0.3%)から加速しているほか、民間企業の設備投資の伸び率も1.1%となり、個人消費と同様に伸びが大きくなった。また4月30日に発表された米国の1-3月期GDP速報値も実質成長率が前期比年率2.0%となり、前四半期から成長率が高くなっていた。

日本のGDP成長率と寄与度の推移のグラフ

ただ、原油価格の高止まりは、こうした経済活動の堅調さが長続きしないシナリオの確度を高めている。日本の4-6月期は原油高の長期化に伴い、個人消費や設備投資が低迷する恐れがあり、中東向け輸出の落ち込みも成長率を下押しする要因になりえる。さらに原油やナフサの調達難が深刻度を強めていけば、やはり企業活動の縮小につながる恐れがありそうだ。一方、産油国である米国経済は日本経済よりは強靭であるとみられるが、米国企業の間でも不安は強まっている。米サプライマネジメント協会(ISM)が1日に示した4月の製造業景況感指数(PMI)の発表文では、イラン戦争の影響の顕在化が近づいているとの声が目立った。

トランプ氏がイランへの「新たな一撃」に言及 原油価格のさらなる上昇の恐れも

原油価格上昇の原因である米国とイランの緊張関係は改善の見通しが立たない。トランプ氏は19日、ホワイトハウスで記者団に対して、「イランに対して新たな一撃を加えなければならないかもしれない」と言及。18日に棚上げを表明したイランへの軍事攻撃については、猶予期間は2、3日だとし、早ければ22日にも攻撃を行う可能性を示唆している。

実際に米国がイランへの攻撃に踏み切れば、イランの強硬姿勢が強まることでホルムズ海峡の封鎖がさらに長期化する恐れがある。この場合は原油価格のさらなる上昇を招き、世界経済や金融市場への混乱が大きくなる展開も考えられそうだ。


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