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日経平均株価 週間見通し:過熱警戒もAI相場堅調、米イラン停戦なら6万5000円視野に上昇加速も

今週の日経平均株価の見通し。AI・半導体株相場堅調。米イランの停戦協議で具体的な進展があれば、6万4000円台の攻防を経て6万5000円視野に上昇加速も。調整相場は押し目買いの好機。株価指数CFD「日本225」の週間予想レンジは6万1000~6万5000円。

Source:Bloomberg Source:Bloomberg

要点

  • 先週の東京株式市場で日経平均株価が最高値を更新し、週次1929円(3.14%)高と強気相場を維持している。同時にNT倍率が16倍台へ再び上昇し過熱感が強まっている。一部主力株のRSIにも買いの過熱シグナルが点灯
  • 今週は米イラン停戦協議にらみの展開となろう。米AI・半導体株相場はエヌビディア依存からの脱却が鮮明となっている。停戦など何らかの進展があれば、米株高が日経平均株価を下支えする構図が続こう
  • IG証券の株価指数CFD「日本225」の週間予想レンジは6万1000~6万5000円


日経平均最高値を更新、週次1929円高、再び強まる過熱感

先週22日の東京株式市場で、日経平均株価は前日比1654円93銭(2.68%)高の6万3339円07銭で終え、最高値を更新した。週次では1929円(3.14%)高と大幅反発となり、強気地合いを維持した。

一方で、25日線との乖離率は9%、50日線との乖離率は11.6%へそれぞれ拡大(22日時点)。また、TOPIX(東証株価指数)との相対的な強弱を示すNT倍率は再び16倍台へ上昇し、日経平均株価の過熱相場が意識されやすい状況にある。

日経平均株価、TOPIX、NT倍率の動向:2025年1月以降

日経平均株価、TOPIX、NT倍率の動向:2025年1月以降

ブルームバーグのデータで作成 / パフォーマンス:2024年末を100とし指数化

日経平均株価を支えているのがAI・半導体関連株だ。この点は、上チャートのTOPIXとのパフォーマンス格差が示している。AI・半導体株相場を主導しているソフトバンクグループ(9984)とファナック(6954)の日足RSIはいずれも65を超え、キオクシアホールディングス(285A)は75.56、イビデン(4062)は77.75と短期的な上昇過熱(買われ過ぎの状況)を示唆している。

NT倍率と一部主力株の過熱感を踏まえれば、今週の日経平均株価は突発的な調整売りを警戒したい。しかし、以下で詳述する米イランの停戦協議と米国株の動向を考えるならば、日経平均株価の下落局面は、押し目買いの好機と捉えたい。


米イラン協議、停戦合意なら上昇加速も

トランプ米大統領は20日、イランとの停戦協議が「最終段階」にあるとの認識を示した。23日のIG週間為替レポートで指摘したとおり、トランプ米政権には停戦協議を進展させたい動機がある。それが、インフレと長期金利の上昇だ。
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米国とイスラエルがイラン攻撃に踏み切って以降、ホルムズ海峡では混乱状態が続いている。世界の原油供給の約2割を占める輸送網の混乱はエネルギー価格を押し上げ、インフレ懸念を強めている。米10年債利回り(長期金利)は19日の市場で、4.7%手前まで急騰する場面が見られた。

以下のチャートが示すとおり、トランプ氏の中東懸念を緩和させる発言は、いずれも長期金利の上昇または高止まりの局面と重なっており、金利の動きを強く意識していることがうかがえる。米株式市場ではこうした発言パターンを「TACO」と呼んでいる。
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情勢は依然として不透明ながらもトランプ氏は23日、イランとの合意について大筋でまとまり、間もなく発表されるとSNSで表明した。また、米ニュースサイトのアクシオスは23日、米政府高官の話として、米イラン両国が60日間の停戦延長を含む合意に近づ‌いていると報じた。停戦合意となれば、日経平均株価は6万4000円台の攻防を意識したい。6万5000円を視野に上昇が加速する可能性もある。

米10年国債利回り 日足チャート:2026年2月以降

米10年国債利回り 日足チャート:2026年2月以降

TradingView提供のチャート


エヌビディア依存から脱却の米AI・半導体株相場

米国のAI・半導体株相場が国内のAI・半導体株相場を支えている。その米国相場には変化が見られる。それが、23日のIG米国株レポートで指摘したエヌビディア(NVDA)依存からの脱却だ。

エヌビディアは先週20日、2026年2-4月期(FY2027 Q1)決算を発表した。第2四半期の見通しも含め予想を上回る好決算だったが、同社の株価は先週4.4%の下落で終えた。しかし、他の半導体株の買いがS&P500とナスダック100の上昇をけん引した。今の米AI・半導体株相場は4月に始まった。それ以降のパフォーマンスを見ると、エヌビディア一強だった過去の構図から脱却するムードが強まっていることが分かる。
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注目はコンピューター・ハードウェア及び機器の分野にまで買いが広がっていることだ。特にサンディスク(SNDK)とシーゲート・テクノロジー(STX)の株価は2倍以上となっている。米AI・半導体株相場のすそ野が広がる状況で、前述の米イランの停戦協議で具体的な進展が見られる場合は国内の関連銘柄の買いを後押しし、日経平均株価を下支えする構図が続こう。日経平均株価の株価指数CFD「日本225」は、以下のテクニカル分析セクションでまとめたチャート水準の攻防に注目したい。

ハードウェア・機器銘柄、ナスダック100、S&P500の動向:4月1日~5月22日

ハードウェア・機器銘柄、ナスダック100、S&P500の動向:4月1日~5月22日

ブルームバーグのデータで作成


日本225のテクニカル分析、週間想定レンジ6万1000~6万5000円

東京証券取引所が21日に発表した5月第2週(11〜15日)の投資部門別株式売買動向(東証と名証の合計)によれば、海外投資家は7週連続で買い越した。買越額は5572億円と前週の1兆2351億円から減少したが、14日と15日の利益確定売りを受けても買い越しが続いた状況は、日本株に対する一定の底堅い需要が継続していることを示唆している。

海外投資家の動向:2025年10月以降

日本株に対する一定の底堅い需要が継続していることを示唆している。 海外投資家の動向:2025年10月以降

出所:東京証券取引所「投資部門別株式売買動向」

今週もAI・半導体相場主導の株高が続く場合、日本225は6万4000円の攻防が焦点となろう。先週相場の上昇を止めたフィボナッチ・エクスパンション100%にあたる6万3700円のブレイクアウトは、6万4000円をトライするサインとなろう(赤矢印参照)。

日本225が6万4000円台で底固めとなれば、次の節目水準6万5000円を視野に上昇拡大が予想される。6万4280円の突破は上昇拡大のサインとなろう。この水準は、もう一つのフィボナッチ・エクスパンション100%の水準(6万4277円)にあたる。

今週は6万5000円を上限と想定し、この水準をもブレイクアウトする程の上昇相場となれば、2つのフィボナッチ・エクスパンション161.8%水準-6万5165円と6万5400円レベルの攻防が視野に入ろう。上昇加速のカタリストは米イランの停戦協議の進展となろう。
注目水準:レジスタンス
・6万5400円:フィボナッチ・エクスパンション161.8%(6万5392円)
・6万5165円:フィボナッチ・エクスパンション161.8%
・6万5000円:上限予想
・6万4280円:フィボナッチ・エクスパンション100%(6万4277円)
・6万4000円:節目水準
・6万3700円:先週の高値レベル

一方、AI・半導体株相場の過熱感が意識される場合は、先週のような急反落を想定したい。単なる調整の反落ならば、6万2000円の維持が焦点となろう。6万2830円は22日の反落を止めた水準であり、6万2000円ではサポート転換が確認された。後者の水準は、1時間足チャートのフィボナッチ・リトレースメント38.2%の水準と重なる。

5月14日から20日の急反落も踏まえるならば、過熱相場を意識した調整売りが加速する展開を警戒したい。このケースでは、サポート転換が確認された6万1000円の攻防を想定したい。25日線の下方ブレイクは、6万1000円を目指すサインとなろう。フィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準でもある6万1000円を今週の下限と想定し、この水準をも下方ブレイクする場合は、心理的節目の6万円トライ→急反発の展開を想定したい。
注目水準:サポート
・6万2830円:22日の反落を止めた水準
・6万2000円:節目水準、38.2%戻し(6万2073円)
・6万1000円:下限予想、61.8%戻し(6万1023円)
・6万円:心理的節目の水準


日本225 日足チャート:2月以降

日本225 日足チャート:2月以降

TradingView提供のチャート

日本225の1時間足チャート:5月下旬以降

日本225の1時間足チャート:5月下旬以降

TradingView提供のチャート


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