米国ウィークリー 2018/10/10号

節目は3.5%か?

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  • 10年国債利回りは8/22に2.80%まで低下したが、9月中旬以降3%台に乗せた。追加利上げとなった9月末のFOMC、中立金利(3.00%)を上回る政策金利引き上げの可能性に言及した10/2のパウエルFRB議長の講演、引き続き良好な労働市場が確認された10/5発表の9月の雇用統計などから10年国債利回りは同日、3.23%と2011/5以来の水準に急騰した。
    9月の雇用統計は、雇用者数が市場予想を下回ったが、前月分が大幅に上方修正され、平均時給は前年同月比2.8%増と前月の同2.9%増から下振れたが、市場予想に一致。失業率は市場予想の3.8%、前月の3.9%に対して3.7%と1969/12以来約48年ぶりの水準まで低下した。雇用者数は、労働人口の増加を上回るペースで増えている状況にあり、FRBが利上げを継続する公算が高まっている。NY、アトランタ、ダラスなど各連銀総裁は、好調な経済指標を受けて、漸進的な利上げ継続に言及。市場参加者は、金融政策の緩和的な時代が終わったとの見方を強めている。一方、クドローNEC委員長は、利回り上昇について、「この先の資本利益の上昇と米経済の成長率加速が期待されているということだろう。非常に明るい兆候だ」とコメントしている。
  • ただ、世界の投資適格級と高利回り証券の指標であるブルームバーグ・バークレイズ・マルチバース指数によれば、10月第1週に世界の債券価値は9,160億ドル(約103.5兆円)低下し、利回り上昇から1976年以降で最悪の年となる可能性があるとのこと。金利上昇でハイテク、ネットなど高成長のハイバリュエーション株は軒並み売られている。短期的にバリュー株優勢の展開も想定されよう。
    欧州系証券によれば、過去の金利上昇局面では10年国債利回り5%到達が株式市場の転換点になったと分析。ただ、ゼロ近辺の低金利など金融緩和が約10年続いた後の今回の利上げサイクルでは、アナリストや資金運用マネージャーの多くは3.5%が転換点となり、株式は益回り(バリュエーション)の魅力が低下し、売り圧力が高まると見ているようだ。一方で、現状16-17倍台のNYダウやS&P500の予想PER、5-6%程度の株式益回りを踏まえると、相対的に株式市場の魅力は高いと考えられる。引き続き、金利動向には注意が必要だが、アマゾン・ドット・コム(AMZN)などの成長シナリオに変化はないと見ている。(庵原)
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S&P500業種別およびNYダウ構成銘柄の騰落率(10/5現在)

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■主な企業決算 の予定

●12日(金):JPモルガン、ウェルズ・ファーゴ、シティグルー

■主要イベントの予定

●10月8日(月)

国務長官、東アジア歴訪(78日にソウル、8日に北京)

・ノーベル経済学賞受賞者発表

・米国債市場はコロンブスデーの祝日で休場

中国9月の財新コンポジットPMI、財新サービス業PMI

●10月9日( 火)

・フィラデルフィア連銀総裁、講演

IMF、世界経済見通し(WEO

●10月10日(水)

・気候変動関連の国際会議「ICEF(アイセフ)」年次総会が開幕(11日まで、都内)

・シカゴ連銀総裁、アトランタ連銀総裁、ニューヨーク連銀総裁、講演

北朝鮮、朝鮮労働党創立記念日

・9月のPPI

・8月の卸売在庫

・中国9月の経済全体のファイナンス規模、新規融資、マネーサプライ(15日までに発表)

●10月11日(木)

・G20財務相・中央銀行総裁会議(インドネシア・バリ島、12日まで)

9月のCPI

・9月の財政収支

・10月6日終了週の新規失業保険申請件数

●10月12日( 金)

・シカゴ連銀総裁、討論会に参加

・アトランタ連銀総裁、講演

・スウェーデンの民間団体ニュー・アカデミー、ノーベル文学賞に代わる文学賞の受賞者発表

IEA月報

IMF・世銀の年次総会(インドネシア・バリ島、14日まで)

・トルコで軟禁中の米国人牧師ブランソン氏の審理

・9月の輸入物価指数

10月のミシガン大学消費者マインド指数 (速報値)

●10月13日(土)

クオールズFRB副議長(銀行監督担当)講演(インドネシア・バリ島)

(Bloombergをもとにフィリップ証券作成)



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