今週の焦点:国際貿易摩擦とFOMC後の米金利動向

Weekly Outlook
今週の外為市場は、米ドルの売り買い交錯相場を想定したい。米ドル買い要因として注視すべきは国際貿易摩擦の再燃である。一方、米ドル売り要因として注視すべきは、FOMC後の金利動向にあろう。8月下旬以降、上昇一辺倒の状況にある米10年債利回りは、FOMC後の低下(=債券の買い戻し)を警戒したい。国際貿易摩擦およびFOMC以外で注視すべきイベントは、米欧の各種経済指標、ドラギECB総裁とカーニーBoE総裁の講演、そして日米首脳会談となろう。今週の想定レンジだが、ユーロドルは1.1600-1.1850を想定。一方、ドル円は111.50-113.20を想定。

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Market Analysis
対中関税第3弾が発動され、米中貿易交渉が暗礁に乗り上げている状況は国際貿易摩擦に対する不透明感を市場に意識させよう。この問題が再浮上する場合、外為市場では新興国通貨を中心とした米ドル買いを意識したい。事実、昨日もトルコリラとロシアルーブル以外の主要な新興国通貨に対して米ドルは買い優勢の展開となった。トルコリラが堅調地合いとなった理由は、ポンペオ米国務長官が米国牧師解放を巡るトルコとの協議に期待しているとの発言だった。特段、政治および経済面での問題解決に前進が見られたわけではない。よって、国際貿易摩擦が再び意識される展開となれば、他の新興国通貨同様、リラ売り圧力が再び高まろう。ロシアルーブルは原油高がサポート要因となっている。だが、国際貿易摩擦が原油需要の後退を想起させる展開となればやはり売り圧力が高まろう。新興国通貨に対して米ドル買い圧力が高まれば、ユーロドルの反発トレンド収束を意識したい。1.1800前後で連日長い上ヒゲが示現している状況は、このレベルでのユーロ売り圧力の強さを示唆している。通貨オプション市場ではユーロプットの需要がにわかに上昇しており、1.18レベルでの反落リスクを市場が意識していることがうかがえる。一方、今週はFOMC後の米ドル売り圧力の高まりも想定したい。米ドル相場のトレンドを左右する米10年債利回りは8月下旬以降、上昇一辺倒の状況を維持している。3.1%手前の水準まで上昇していることで、FOMC後に値ごろ感から一度債券を買い戻す動きが散見されよう。この場合、国際貿易摩擦を背景とした米ドル買い圧力の相殺要因となろう。早期の利上げ停止論が展開される場合も米債買戻しの理由とされよう。重要レジスタンスポイント1.1850をユーロドルの上値攻防分岐と想定したい。一方、下値のそれは8月中旬以降サポートラインとして意識されている21日MAを想定。

ドル円は、引き続き株式動向がトレンドの決定要因となろう。また、今週は日米首脳会談もトレンドを左右するイベントとして注目したい。国際貿易摩擦が米株高の調整圧力を高めるならば、短期的に円高圧力が高まろう。一方、米ドル安圧力が高まる場合は上昇幅が抑制されよう。だが、このケースでは米株高の維持が想定される。よって、フィボナッチ・プロジェクション61.80%の水準112.89の突破と113円トライを意識したい。7月19日高値113.16を113円台最初の攻防分岐と想定したい。

【チャート①:ユーロドル】

EURUSD ユーロドル

【チャート②:ドル円】

ドル円 USDJPY

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