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【米国株】S&P500週間見通し(3/2週):AI懸念に中東不安、下落警戒

IG証券のアナリストによるS&P500 の週間見通し。バリュー株堅調もAI懸念と中東の地政学リスクが重石に。株価指数CFD「米国500」の週間予想レンジは6730-6940。

Source:Bloomberg Source:Bloomberg

要点

  • 2月のS&P500はハイテク株売りを受け0.9%安で終了。エヌビディアは好決算でも株価は続落し、AI懸念を払しょくすることができず。一方、バリュー株の買いがS&P500を下支えした
  • 今週は米国の経済指標に注目。ISM指数と雇用統計が材料視される可能性あり。強い結果が続けば景気に敏感なバリュー株の買い→S&P500の下支え要因に。しかし、AI懸念と中東の地政学リスクが相場の上値を抑制するだろう
  • 米国500の週間想定レンジは6730-6940



S&P500、2月低迷アノマリーに直面もバリュー株が下支え

2月のS&P500はパフォーマンスが低下するアノマリーがある。今年2月もこのアノマリーを体現し下落で終えた。しかし下落率は0.9%と小幅だった。

米利下げの不透明感が強まる状況下でもNYダウと中小型株のラッセル2000が上昇で終えたことは、市場心理がリスク回避に傾いていないことを示唆した。

米主要指数の月間変動率:2025年1月以降

米主要指数の月間変動率:2025年1月以降

ブルームバーグのデータを基に作成

底堅さの要因として注目したいのが、バリュー株の動向だ。2月のS&Pセクター別パフォーマンスを確認すると、幅広いバリュー株に買いが入った。対照的に情報技術とコミュニケーション・サービスの両セクターは下落した。

ハイテク株売りをバリュー株の買いが相殺し、S&P500の下落率はナスダック100を大きく下回った(上のパフォーマンスチャートを参照)。

S&Pセクター別パフォーマンス:2月

S&Pセクター別パフォーマンス:2月

ブルームバーグのデータを基に作成

この傾向はS&Pグロース/バリュー比にも表れている。昨年11月以降、グロース指数が頭打ちとなる一方、バリュー指数は緩やかな上昇トレンドを維持しており、グロース/バリュー比(レシオ)は低下傾向、つまりバリュー優勢のトレンドにある。

特に今年の1月下旬以降、レシオの低下が鮮明となった状況は、AIインフラ投資の収益懸念がグロース軟調の要因になっていることを示唆している。

S&Pグロース指数とバリュー指数の動向:日足 2025年以降

S&Pグロース指数とバリュー指数の動向:日足 2025年以降

ブルームバーグのデータを基に作成


ハイテク懸念と中東リスクが重石に

先週25日、AI半導体で圧倒的なシェアを握るエヌビディア(NVDA)が2025年11月〜26年1月期(第4四半期)決算を発表した。2月〜4月期(第1四半期)の売上高見通しも含め内容は合格点だった。

しかし、株価は決算を受け続落。26日の米株式市場でトライアングルの下限を大陰線で下方ブレイクすると、翌27日には日足の一目雲のみならず、2月17日の安値179ドルをも下抜けた。フィボナッチ・リトレースメント76.4%の水準177.31ドルがサポートラインとして意識されたが、MACDとRSIのトレンドを踏まえれば地合いは弱く、200日線のトライが視野に入る。

エヌビディアの好決算でもAI懸念を払拭できなかった。今週もこの懸念がS&P500の重石となりそうだ。

エヌビディアの株価チャート:2026年1月以降

エヌビディアの株価チャート:2026年1月以降

TradingView提供のチャート

ハイテク懸念に加え、今週は中東の地政学リスクも株安要因として警戒したい。米国とイスラエルは2月28日、イランの核・ミサイル関連施設および指導部の拠点を標的とした大規模軍事攻撃を開始した。イランは即座に湾岸各国の米軍基地やイスラエルに向けて弾道ミサイルと無人航空機(ドローン)で反撃した。

ホルムズ海峡の情勢を巡り情報が錯綜している。イスラム革命防衛隊(IRGC)は無線で船舶にホルムズ海峡の通過禁止を通告したとの情報がある。EIA(米エネルギー情報局)の調査によれば、ホルムズ海峡は世界の石油需要の約2割にあたる日量約2,000万バレルが通過する要衝であり、世界のLNG貿易の約2割も同海峡を経由している(主にカタール産)※。

同海峡の混乱が長期化すれば、原油・LNG価格の上昇→インフレ再燃を招き、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ期待がさらに後退する可能性がある。情勢が不透明なうちは、中東の地政学リスクがS&P500の上値を抑える展開を想定したい。
※EIA:Amid regional conflict, the Strait of Hormuz remains critical oil chokepoint(June 16, 2025)


ISM指数と雇用統計に注目、バリュー株を支えるか

今週は、いくつかの重要な経済指標が発表される。S&P500の変動要因として注目すべきは、以下の経済指標だ。
今週注目の米経済指標
2日:2月ISM製造業景気指数
4日:2月ISM非製造業景気指数
6日:2月雇用統計

6日に2月の米雇用統計を控えていることを考えるならば、ISM指数では総合だけでなく雇用にも注目したい。総合と雇用が予想外に上振れする場合は、景気に敏感なバリュー株を中心に買いが入ることが予想される。

ISM製造業・非製造業指数の動向:2025年1月以降

ISM製造業・非製造業指数の動向:2025年1月以降

ブルームバーグのデータを基に作成

今週、最大の注目イベントは6日発表の2月雇用統計だ。先月18日に公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(1月27〜28日開催分)では、インフレ再燃への警戒からFRB内で利下げ見通しに温度差があることが明らかになった。1月の生産者物価指数(PPI)ではコア指数が前月比(+0.8%)、前年比(+3.6%)といずれも昨年12月から上昇し、インフレの粘着性を示唆した。6月の利下げ期待はじりじりと後退している。

こうした状況下で雇用統計が労働市場の底堅さを示す結果となれば、現在有力視されている6月利下げの可能性がさらに後退しよう。利下げ観測の後退は、ハイテク株売りの要因として警戒したい。

しかし、堅調な雇用は景気期待を高める要因でもある。したがって、強い雇用統計は景気に敏感なバリュー株にとって押し上げ要因となり得る。ISM指数で企業活動の拡大を示す結果となれば、バリュー株の買いがS&P500を下支えする展開を予想する。同指数の株価指数CFD「米国500」は、以下にまとめたチャート水準の攻防に注目したい。

米雇用統計 各項目の動向:2025年1月以降

ブルームバーグのデータを基に作成 / 赤棒グラフ・ドット:2月の市場予想(レポート掲載時点)


米国500のテクニカル分析、6730-6940の攻防

想定レンジの上限6940
米経済指標がバリュー株買いの要因となれば、S&P500の株価指数CFD「米国500」は、以下にまとめたチャート水準の攻防に注目したい。

最初の焦点は、6900ラインで推移している50日線の突破だ。先月27日の取引では、この移動平均線がレジスタンスラインとして意識された。

米国500が6900台の攻防となれば、日足ローソク足の実体ベースでレジスタンスラインとして意識された6940の攻防に注目したい。この水準を突破すれば、上ヒゲベースでのレジスタンスライン6960が視野に入る。しかし、今週はAI懸念に加えて中東の地政学リスクも米国500の重石となることが予想される。実体ベースでの攻防を重視し、6940を今週の上限と予想する。

一方、中東懸念の早期後退と強い米経済指標が重なる場合は、6960を視野に上昇幅が拡大する可能性がある。トライアングルの上限(レジスタンスライン)の突破は6960をトライするサインとなろう。
注目のチャート水準:レジスタンス
・6960:上ヒゲベースのレジスタンスライン
・6940:上限予想
・6900:上に50日線(6904)

想定レンジの下限6730
今週、米国500が90日線と一目雲をローソク足の実体で完全に下方ブレイクする場合は、トライアングルの下限(サポートライン)のトライを想定したい。このラインは今週6840→6870で推移する。

トライアングルの下限を完全に下方ブレイクする場合は、フィボナッチ・リトレースメント76.4%の水準6821の攻防が焦点となろう。この水準は、下ヒゲベースで2月の相場を下支えした。

ハイテク懸念と中東の地政学リスクに加えて、米経済指標が景気や雇用の先行き不安を強める場合は、米国500の下落拡大を警戒したい。このケースでは、2月上旬の急落相場時の安値6730までの下落を想定したい。節目水準6800と全値戻し6775の下方ブレイクは、6730をトライするサインと捉えたい。
注目のチャート水準:サポート
・6840→6870:トライアングルの下限
・6821:76.4%戻し
・6800:節目水準
・6775:全値戻し
・6730:下限予想


米国500の日足チャート:2026年1月以降

米国500の日足チャート:2026年1月以降

TradingView提供のチャート


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