コンテンツにスキップする

外国為替証拠金(FX)及びCFD取引はレバレッジ取引であり、元本や利益が保証されていません 外国為替証拠金(FX)及びCFD取引はレバレッジ取引であり、元本や利益が保証されていません

ドル円 週間見通し(3/9週):イラン情勢・米物価指数警戒、想定レンジ155.50-159.00

IG証券のアナリストによるドル円の週間見通し。イラン情勢と米物価指数にらみの1週間。円安再燃を警戒。ドル円の週間想定レンジは155.50-159.00。

Source:Bloomberg Source:Bloomberg

要点

  • 先週のドル円は予想を下回った米雇用統計と日米株安にもかかわらず、158円を突破する場面が見られた。円安圧力の根強さを示唆した
  • 今週は米国の2月CPIと1月PCE価格指数の発表が重なる異例の週。イラン戦争下でインフレの粘着性が裏付けられれば、「米利下げ期待のさらなる後退→米ドル高」が予想される。一方、急転直下でイラン停戦交渉の期待が浮上すれば雇用不安と相まって、米ドル安の進行を警戒したい
  • ドル円(USD/JPY)の週間想定レンジは155.50-159.00。イラン情勢の緊迫や米物価指数が上振れすれば、158円突破→159円の展開を想定。一方、イラン懸念の後退や米物価指数下振れなら、50日線が控える156円と155.50の攻防に注目したい


雇用不安とイラン情勢の狭間で揺れる米ドル

今週の外為市場もイラン情勢にらみの展開となろう。注目は米ドルの動向だ。

2月の米雇用統計は労働市場の軟化を示唆した。非農業部門雇用者数は前月比で9万2000人減少し、失業率は4.3%から4.4%へ上昇した。6日の米債市場では金利が低下する局面が見られ、米ドルは日本円以外のG10通貨で下落した。

翌日物金利スワップ(OIS)市場では、後退気味にある6月利下げの可能性が若干ながら上昇した。しかしその確率は30%台にとどまっている。3月からの合計確率も50%台にあり、米利下げ見通しに不透明感が強まっている。

米ドルの動向:3月6日

米ドルの動向:3月6日

米ドルの動向:3月6日

まずは雇用統計ショックの影響を見極めたい。2月雇用統計の結果を受け、労働市場の先行き不安が新たなテーマに浮上する中、今週米金利の低下が続く場合は、米ドルの上値が重くなるだろう。しかし、米金利の動向はイラン情勢に左右されるあろう。雇用不安よりもインフレ再燃の方が強く意識される可能性がある。

トランプ米大統領は6日、自身のSNSでイランに無条件降伏を求めた。7日には「今日、イランは非常に強く攻撃される」と投稿。米国とイスラエルは、イランの首都テヘランの石油貯蔵施設と精製施設を初めて攻撃した。イランのペゼシュキアン大統領は7日、国営テレビで録画演説を行い、トランプ大統領の無条件降伏要求について「その夢は墓場まで持っていくことになる」と拒否した。一方、湾岸諸国への攻撃については「軍内部の意思疎通の不備により、軍が独断で行動した」と述べ、近隣国への謝罪と攻撃停止を表明した。しかし演説直後、ドバイ空港にドローンが着弾したほか、サウジの石油施設や空軍基地にもドローン・ミサイルが飛来した。エミレーツ航空は全便を運航停止した。大統領の言葉と現実の乖離が鮮明になっている。今週も中東リスクを意識する状況が予想される。今週も中東リスクを意識する状況が予想される。

6日の米債市場では予想を下回った雇用統計を受け、10年国債利回り(長期金利)が低下する場面が見られた。しかし低下幅は限定的で、足元では4.1%台で高止まりしている。「イランリスク→原油価格高騰・高止まり→インフレ再燃」を意識した動きと言える。イラン戦争の長期化懸念が強まれば、雇用不安よりもインフレ懸念の方が強く意識され、米金利の上昇・高止まりと「有事のドル買い」が続こう。

米10年債利回り 4時間足チャート:2026年1月以降

米10年債利回り 4時間足チャート:2026年1月以降

TradingView提供のチャート

イラン情勢は不透明な状況にあるが、それゆえ米国とイランが急転直下で停戦交渉に乗り出す可能性もある。

米国とイスラエルの大規模軍事攻撃により、イランは制空権を掌握された。米中央軍(CENTCOM)のクーパー司令官によれば、イランの弾道ミサイル発射数は開戦初日比で90%減少し、ドローン攻撃も83%減少した。イスラエル軍はイランの防空システムの約80%を破壊したと発表しており、反撃能力は著しく削がれている。

米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)は4日、イラン情報省の工作員が米中央情報局(CIA)に停戦に向けた対話シグナルを送っていたと報じた。イラン側はこれを否定したが、早期の新体制確立で国内の混乱を収拾する必要性から、急転直下でイランが停戦交渉に乗り出す可能性がくすぶる。雇用不安が新たなテーマに浮上している状況で、停戦交渉の期待が高まれば、米ドル安の進行を警戒したい。


米物価指数に注目、CPIとPCE価格指数が重なる異例の週

今週、米ドルの変動要因として注目したいのが、11日の2月消費者物価指数(CPI)だ。ブルームバーグがまとめた市場予想では、CPI前月比の上昇率は0.3%と、1月の0.2%から加速の見込みにある。前年同月比の上昇率は2.4%で横ばいの見通しだ。コア指数の上昇率は前月比0.2%と、前月から減速が予想される一方、前年同月比は2.5%で横ばい予想にある。コア前月比以外はインフレの粘着性が示される可能性がある。

米国CPIの動向:2025年1月以降

米国CPIの動向:2025年1月以降

ブルームバーグのデータを基に作成 / 赤の棒グラフ・ドット:2月の市場予想

13日には1月のPCE価格指数も発表される。今週は重要な米物価指数の発表が重なる異例の週となる。ブルームバーグがまとめた市場予想によれば、コア指数でインフレの粘着性が示される可能性がある。

イラン戦争で米インフレ再燃が警戒される中、今週の物価指数がその粘着性を裏付ければ、「利下げ期待のさらなる後退→米金利の上昇・高止まり→有事のドル買い」が予想される。一方、CPIとPCE価格指数がともに下振れする場合は、米ドル安の要因になり得る。しかし、停戦交渉に向けた動きが見られずイラン戦争の長期化懸念が強まれば、米ドル売りは限定的となることが予想される。

米国 PCE価格指数の動向:2025年1月以降

米国 PCE価格指数の動向:2025年1月以降

ブルームバーグのデータを基に作成 / 赤の棒グラフ・ドット:1月の市場予想


円安再燃を警戒

今週の円相場のテーマは「円安再燃」にある。日銀の4月利上げ観測は根強い。翌日物金利スワップ(OIS)市場では依然として50%台の確率で利上げを織り込んでいる。氷見野良三副総裁は2日、イラン情勢を受けてなお金融政策について「方針自体に変化があるとは考えていない」と述べた。また、ブルームバーグは5日、複数の関係者の話として日銀が4月利上げの可能性を排除していないと報じた。

中東の混乱に伴うホルムズ海峡封鎖の長期化という地政学リスクが浮上してなお、利上げ見通しに大きな後退は見られない。それにもかかわらず、先週の外為市場では対G10通貨で円高の動きが限られた。米ドルなど一部の主要通貨では円安へ振れた。S&P500は週間で2%安、日経平均株価は5.5%安と、いずれも今年最大の下落を記録した。しかし、リスク回避の円高に転じるムードはない。利上げ期待と株安が揃いながら円高の圧力が高まらない状況は、逆に円安圧力の根強さを物語る。高市政権が利上げに慎重な姿勢にあることも円の重石となっている可能性がある。

円相場の動向:3月2日~6日

円相場の動向:3月2日~6日

ブルームバーグの為替データを基に作成

目先、利上げ見通しを巡る焦点は、3月18〜19日の金融政策決定会合後の植田和男総裁の会見だ。

植田総裁は4日の衆院財務金融委員会で、中東情勢の影響について「交易条件の悪化を通じた景気・基調的物価への下押し」と「予想インフレ率の上昇を通じた基調的物価の押し上げ」の両方向のリスクに言及した。その上で「見通しが実現していくとすれば引き続き利上げが適当」との基本姿勢を維持しつつ、現時点で情勢を見極める姿勢にある。3月会合までの状況変化が利上げ見通しと円相場の方向性を左右するだろう。


ドル円のテクニカル分析、想定レンジ155.50-159.00

158円突破なら159円が視野に
ドル円(USD/JPY)のトレンドを日足チャートで確認すると、21日線と50日線でサポートされ、右肩上がりのトレンドチャネルを維持している。MACDとRSIのトレンドも踏まえれば、今週も上値トライを意識したい。

焦点は158.00の攻防だ。2月の米雇用統計で労働市場の先行き不安が高まっても、6日の外為市場では158.00を突破する場面が見られた。日米株安でも円高は限られ、日足ローソク足が陽線となった状況は、円安圧力の強さを示唆している。

イラン情勢や米物価指数が米ドル高の要因となれば、今週は158円台の攻防を想定したい。このケースでは、4時間足チャートのフィボナッチ・エクステンション100%水準158.36レベルがドル円ロング勢の利益確定の目安となろう。このテクニカルラインも上方ブレイクすれば、159.00の攻防を想定したい。この水準を今週の上限と予想する。
注目のチャート水準:レジスタンス
・159.00:上限予想
・158.36:フィボナッチ・エクステンション100%(4時間足)
・158.00:直下はフィボナッチ・エクステンション100%水準(157.90、日足)

155.50円の維持
中東懸念の後退や米物価指数が米ドル安の要因となれば、今週のドル円(USD/JPY)は以下にまとめたチャート水準の攻防に注目したい。

157.00を下方ブレイクする場合は、サポート転換の兆しが見られる156.50レベルの攻防に注目したい。この水準を維持する場合は、強気地合いを市場参加者に印象付けるだろう。一方、156.50を下方ブレイクする場合は、2月下旬からサポートラインとして意識されている50日線のトライを想定したい。直下は156.00レベルにあたる。

今年に入り、ドル円が下値を目指す局面では、下落幅が拡大する傾向にある。米国の雇用不安が新たなテーマに浮上している状況で、急転直下でイランが停戦交渉に応じる姿勢を見せる場合は、6日終値157.70レベルから約2円下の水準155.50レベルまでの下落を警戒したい。サポート転換が確認された水準であり、直下には21日線が上昇している。テクニカルの面でもサポートラインとして意識されやすい155.50を、今週の下限と予想する。
注目のチャート水準:サポート
・157.00:節目水準
・156.50:サポート転換の水準
・156.00:節目水準、上に50日線(156.08)
・155.50:下限予想、直下に21日線(155.42)
※移動平均線の水準:3月6日時点


ドル円の日足チャート:2026年1月以降

ドル円の日足チャート:2026年1月以降

TradingView提供のチャート

ドル円の4時間足チャート:2月中旬以降

ドル円の4時間足チャート:2月中旬以降

TradingView提供のチャート


本レポートはお客様への情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当社の提供する金融商品・サービスその他の取引の勧誘を目的とした ものではありません。本レポートに掲載された内容は当社の見解や予測を示すものでは無く、当社はその正確性、安全性を保証するものではありません。また、掲載された価格、 数値、予測等の内容は予告なしに変更されることがあります。投資商品の選択、その他投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたしま す。本レポートの記載内容を原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については、当社は一切の責任を負うものではありません。 無断で複製、配布等の著作権法上の禁止行為に当たるご使用はご遠慮ください。

IG証券のFXトレード

  • 英国No.1 FXプロバイダー*
  • 約100種類の通貨ペアをご用意

* 外国為替取引業者との主要取引関係数による(Investment Trends UK レバレッジ取引レポート、2024年7月発表)

リアルタイムレート

  • FX
  • 株式CFD
  • 株価指数CFD

※上記レートは参考レートであり、取引が保証されるものではありません。株式のレートは少なくとも15分遅れとなっております。

モーニングメール

ストラテジストによる「本日の予想レンジとトレンド」を毎朝※無料でお届け中! デモ口座のみお持ちのお客さまには、2週間の期間限定での配信となります。受信を継続するにはライブ口座の開設をお願いいたします。 ※メール送信は基本的に月~金の平日を予定しておりますが、ストラテジストの都合により予告なく送信を行わない日がございますので、予めご了承ください

弊社の個人情報保護方針・アクセスポリシーにご同意の上、申し込みください。

こちらのコンテンツもお勧めです

IG証券はお取引に際してお客様がご負担になるコストについて明確な情報を提供しています。

FX/バイナリーオプション/CFDのリーディングカンパニー。IG証券について詳しくはこちら

その日の重要な経済イベントが一目でわかるカレンダー。「予想値」、「前回値」、「発表結果」データの提供に加え、国名や影響度によるイベントのスクリーニング機能も搭載。