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【米国株】S&P500 週間見通し(3/16週):中東発インフレ懸念で利下げ不透明、6400視野に下落も

IG証券のアナリストによるS&P500の週間展望。中東の混乱とインフレリスクが意識される中、FOMCで利下げ期待が後退すれば下落拡大を警戒。株価指数CFD「米国500」の週間想定レンジは6400~6800。

Source:Bloomberg Source:Bloomberg

要点

  • イラン戦争の長期化懸念で、WTI原油先物価格が再び100ドルに接近。「インフレ再燃→景気減速」の思惑が重石となり、米主要株価指数は3週続落
  • 来週は米FOMCに注目。経済見通し(SEP)でインフレ見通しが上方修正され、ドットチャートで利下げ期待が後退すれば、S&P500は下落拡大を警戒
  • 株価指数CFD「米国500」の週間想定レンジは6400~6800。中東地域の混乱に端を発するインフレ・景気の先行きリスクとFOMCのタカ派シフトが重なれば、6400までの下落を警戒したい。反発しても6800までが限界か



3週続落、中東混乱の長期化が重石に

3月第2週(9日~13日)の米株式市場は売り優勢の展開が続き、主要指数は3週続落で終えた。イラン戦争の影響は中東全域に拡大。特に、エネルギー輸送の要衝ホルムズ海峡の混乱を受け「原油高→インフレ再燃→景気減速」の思惑が米国株の重石となった。

米株価指数 週間変化率:年初来

米株価指数 週間変化率:年初来

ブルームバーグのデータを基に作成

原油先物価格には上昇圧力がかかり続けている。トランプ米大統領の「イラン軍事作戦、ほぼ完了」の発言やIEA(国際エネルギー機関)による石油備蓄の協調放出案を受け、WTI原油先物4月限は一時76ドル台へ下落した。しかし11日以降は先行き不透明感から原油高のムードが高まり、13日には高値99.32ドルと節目の100ドルに迫る場面があった。

イランの新たな最高指導者に選出されたモジタバ・ハメネイ師は12日、選出後初の声明でホルムズ海峡の封鎖を続ける考えを示した。イランが徹底抗戦の構えにある以上、原油価格の高止まりは当面続く可能性がある。

WTI原油先物価格 1時間足チャート:3月6日以降、13日までの動向

WTI原油先物価格 1時間足チャート:3月6日以降、13日までの動向

TradingView提供のチャート

来週のS&P500のトレンドを考える上で注視したいのが、米債市場の動きだ。インフレ期待を織り込んで動く10年債利回り(長期金利)は4.3%を視野に上昇している。

本来であれば、戦争などのリスクイベントは安全資産としての米国債の逃避需要を高める要因だ。しかし実際には、米国債が売られ金利が上昇している。中東混乱の長期化が原油価格を押し上げ、インフレ再燃を意識させている構図が鮮明となっている。コストプッシュによる「悪い金利の上昇」はS&P500にとってはネガティブな要因だ。下で詳述するS&P500セクター別パフォーマンスがこの点を示唆している。

米10年債利回り 4時間足チャート:2026年以降

米10年債利回り 4時間足チャート:2026年以降

TradingView提供のチャート


FOMC、経済見通しとドットチャートが焦点に

来週17日~18日に米連邦公開市場委員会(FOMC)が開かれる。イラン情勢と並び、米国株のトレンドに影響を与えるイベントだ。利下げ見送りの公算が大きい中、市場参加者の関心は経済見通し(SEP)とドットチャートに向いている。

イラン戦争以降、米利下げ期待が急速に後退している。金融政策の方向性を織り込んで動く2年債利回りは今週、昨年8月以来となる3.76%へ上昇する場面があった。OIS(翌日物金利スワップ)市場では、利下げ時期が9月または10月に後ずれする状況にある。また、今年12月の政策金利(上限)の予想水準は3.4%台へ切り上がっている。イラン戦争前の3.0%前後から大きく上方にシフトし、年2回の利下げシナリオが崩れつつある。

米FOMC 利下げ見通し

米FOMC 利下げ見通し

ブルームバーグ、OIS市場のデータを基に作成 / 13日時点

こうした市場の織り込みを追認するかたちで、SEPのインフレ見通しが上方修正される場合は注意が必要だ。また、ドットチャートが昨年12月の予想中央値3.6%から切り上がれば、利下げ期待がさらに後退し、米株安の材料になり得る。

パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が会見でインフレリスクへの強い警戒を示せば、やはり利下げパスの不透明感が高まろう。パウエル会見にも警戒が必要だ。


来週のS&P500は下落拡大を警戒

インフレ再燃による景気減速の可能性と利下げ期待の後退―これらを前に、市場心理は不安定な状態が続いている。

30日間の予想変動率(インプライド・ボラティリティ)を示すVIXは、13日時点で27ポイント台にある。一時35ポイントへ上昇する場面があったことを考えれば、過度な緊張は幾分和らいでいる。しかし、警戒水準の「20」は依然として上回っている。

3ヶ月間の予想変動率を示すVIX3M(VXV)との比(レシオ)にも注目したい。通常は「1」を下回るVIX/VIX3Mレシオが、現在は「1」前後で張り付いている。市場が短期のリスクを強く意識していることを示唆する動きだ。

中東情勢とFOMCイベントの内容次第では、昨年4月のトランプ関税ショック時のような「VIX>VIX3M」の状況が発生する可能性がくすぶる。

VIX/VIX3Mレシオの動向:日足2025年以降

VIX/VIX3Mレシオの動向:日足2025年以降

ブルームバーグのデータを基に作成
※VIX:30日間の予想変動率(インプライド・ボラティリティ)を測る指標
※VIX3M:3ヶ月間の予想変動率(インプライド・ボラティリティ)を測る指標

こうした市場心理の悪化は、S&P500セクター別のパフォーマンスにも表れている。3月以降、上昇しているのはエネルギーセクターのみ。景気敏感セクターを中心に売りが広がる状況は、市場参加者がインフレと景気減速が同時に発生する「スタグフレーション」を警戒していることを示唆している。

イラン革命防衛隊(IRGC)系メディアのタスニム通信は、米大手IT企業の拠点(デジタルインフラ)への攻撃を示唆するなど、新たなリスクもくすぶり始めている。来週のS&P500は下落拡大に備えたい。株価指数CFD「米国500」は、以下にまとめたチャート水準の攻防に注目したい。

S&P500セクター別パフォーマンス:月初来、13日まで

S&P500セクター別パフォーマンス:月初来、13日まで

ブルームバーグのデータを基に作成


米国500のチャート分析、想定レンジ6400~6800

下限予想:6400
前述の通り、イラン戦争に端を発するインフレと景気の先行きリスクは、来週もS&P500の重石となろう。株価指数CFD「米国500」が下値をトライする局面では、以下にまとめたチャート水準の攻防に注目したい。

日足チャートでトレンドを確認すると、25日線と50日線が急速に下降トレンドへ転じ、一目遅行線はローソク足を下回る水準にある。MACDとRSIのトレンドも踏まえれば、テクニカル面では下値リスクに要警戒だ。

週足チャートもこの点を示唆している。今週のローソク足は長い上ヒゲが示現し「トウバ」のかたちとなった。高値圏でのトウバは下落を暗示する。13週線と26週線がレジスタンスラインとして意識された状況もまた、日足チャートのテクニカル指標と同じく米国500の下落リスクを示唆している。

来週も米国500が下値を目指す場合は6600、6500と100ポイント幅での攻防に注目したい。注目は6400の維持だ。この水準には現在、週足の移動平均線の中でも重要な52週線が上昇している。昨年後半に米国500をサポートし、かつフィボナッチ・リトレースメント23.6%水準(6493)でもある6500を下方ブレイクする場合は、6400を視野に米国500の下落拡大を予想する。

3月第1週(2日~6日)に原市場のS&P500は2%下落した。13日の米国500の終値は6620。そこから2%下の水準は6487レベル。売り材料が重なれば、瞬間的に6400をトライする可能性を考慮したい。このラインを来週の下限と予想する。
注目チャート水準:サポート
・6600:サポートライン
・6500:直下は23.6%戻しの水準(6493、週足チャート)
・6400:下限予想、52週線(6394)

上限予想:6800
米国500の反発局面では、日足チャートのフィボナッチ・リトレースメントの攻防に注目したい。

38.2%戻しは13日の反発を止め、来週もレジスタンスラインとして意識される可能性がある。半値戻しの攻防は、6800をトライするかどうかを判断する重要ラインだ。

米国500が半値戻しを突破すれば、6800の攻防を意識したい。25日線や26週線が6800付近に集中しており、テクニカル面でレジスタンスラインとして意識されやすい状況にある。6800を来週の上限と予想する。

米国500が6800をブレイクしても現在の弱気地合いを考えるならば、6800ラインの上で推移している13週線や50日線で反落する展開を予想する。
注目チャート水準:レジスタンス
・6800:上限予想、25日線、26週線
・6775:半値戻し
・6728:38.2%戻し
※移動平均線の水準:3月13日時点


米国500 日足チャート:2025年9月以降

米国500 日足チャート:2025年9月以降

TradingView提供のチャート

米国500 週足チャート:2025年以降

米国500 日足チャート:2025年9月以降

TradingView提供のチャート


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