エヌビディア、強気見通し 株価一時上昇 AIブームの継続性に自信
エヌビディアの11-1月期決算発表は市場予想を超える内容。ただ、株価は上昇後に失速しており、AIブームへの疑念の強さも感じさせた。
半導体大手のNVIDIA(エヌビディア)が25日の取引時間終了後に行った2025年11月-2026年1月期決算発表は、人工知能(AI)ブームの継続性に自信を示す内容だった。発表は11-1月期の実績と2-4月期の見通しで市場予想を超える万全の内容。大手ハイテク各社の巨額の設備投資が強い追い風になっている。ただ、25日の時間外取引でのエヌビディアの株価は冴えない値動きで、一時、4%近く上昇したものの、その後は失速した。大手ハイテク各社のAI関連投資には継続性への疑念がつきまとっており、エヌビディアの好決算が冷ややかに受け止められた要因といえそうだ。一方、ジェンスン・ファンCEOは決算会見でAIの普及が新たな局面に入ったとの見方を繰り返し強調しており、エヌビディアの株価の今後の見通しは、投資家心理の改善にかっている側面もある。
エヌビディアの11-1月期決算は総収入と利益で成長が加速
エヌビディアの11-1月期決算は総収入が前年同期比73.2%増の681.27億ドル。前四半期(2025年8-10月期)の62.5%増から成長が加速した。調整ベースの1株当たり利益(EPS)は82.0%増の1.62ドルで、やはり前四半期(60.5%増)よりも伸び率が大きくなっている。ブルームバーグがまとめた直前の市場予想は、総収入が659.11億ドル、1株当たり利益が1.53ドル。発表された結果はいずれも市場予想を超える好決算だった。
2026年2-4月期はさらに成長が加速 大手ハイテク各社の設備投資が追い風
またエヌビディアは2-4月期の業績についても強気な見通しを提示。総収入は前年同期比77%増にあたる780億ドル前後になるとし、市場予想の727億ドルを大きく上回った。予想通りになれば、エヌビディアの総収入は3四半期連続で前四半期から成長が加速することになる。11-1月期の業績をオープンAIによるChatGPTの発表があった2022年11月-2023年1月期と比較した場合、総収入が11倍、1株当たり利益が18倍になっていることを踏まえれば、これまでの驚異的な高成長がさらなる続く道筋を示す発表内容といえそうだ。
エヌビディアの高成長は大手ハイテク各社の巨額設備投資に支えられている。アマゾン・コム(AMZN)、マイクロソフト(MSFT)、アルファベット(GOOGL)、メタ・プラットフォームズ(META)の2026年の設備投資額は合計6800億ドルに達する可能性があり、AIの開発やサービス展開の拡充に向けた投資意欲は衰えていない。このうちメタは17日、エヌビディアの最先端半導体を「数百万個」導入して、AI事業におけるエヌビディアとの関係を強化するとしている。
エヌビディアの株価は時間外取引で失速 AIブームの継続性に疑念
ただ、25日の時間外取引でエヌビディアの株価は力強さに欠ける値動きだった。ブルームバーグによると、エヌビディアの株価は決算の内容が伝わった午後4時30分すぎに203ドル台をつけ、直前の終値(195.56ドル)から3.8%高の水準まで上昇。しかしその後は失速し、午後6時台には192ドル台まで値下がりする場面もあった。エヌビディアの株価はプレジデンツ・デーの休日明けの17日から25日までの7営業日で6.97%の上昇をみせていたが、26日の取引では勢いが衰える可能性もありそうだ。
エヌビディアの株価に対する投資家の期待が盛り上がらなかった背景には、大手ハイテク各社の設備投資の継続性への疑念がありそうだ。アマゾンやメタ、アルファベットは巨額の設備投資を数百億ドル単位での社債発行で賄う構図が注目されており、株価を下押しする悪材料となっている。各社がAIに巨額の費用を投じつつも、AI関連事業で十分な利益を生み出すことができなければ、いずれは設備投資の規模が落ち込み、エヌビディアの成長が衰える恐れも拭えない。
ファンCEOは不安を一蹴 株価の最高値に向けた上昇も
一方、ファン氏は25日の決算会見でこうした懸念を一蹴した。ファン氏は企業における業務効率化への活用が始まっている「エージェント型AI」について「この数か月で転換点を迎えた」と指摘。AIサービスが多くの企業の業務効率化に有効で、需要が高まっていることを踏まえれば、サービスを提供する大手ハイテク各社にとっては「計算能力の確保そのものが金銭的な収入となる」と繰り返した。実際、このところの株式市場ではAI開発企業のアンソロピックが1月30日に発表したAIによる業務効率化ツール「Cowork(コワーク)」の機能強化が、法務や財務に関連した業務にも対応したことが注目を集めた。
また、こうしたファン氏の自信に裏付けられたエヌビディアの市場予想を超える業績見通しは今後、株価の割安感を強める方向に働きうる。AIブームをめぐる投資家心理が上向けば、エヌビディアの株価が10月29日の最高値(207.04ドル)に向けて、上昇していく展開も考えられそうだ。
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