ユーロドル、金利そして中国

2019年の米ドル相場は日本円、スイスフランそしてユーロの売りによって支えられています。前者2つは株高トレンドが影響している一方、ユーロは金利の動向に左右されています。その金利、特に不安定な独金利の動向がユーロドルのトレンドに大きな影響を与えると思われます。詳細はマーケットレポートにて。

Analysis Highlights

・ユーロドル、金利そして中国

25日の海外外為市場は、対欧州通貨で米ドル買い優勢の展開となった。年初来からの動向を確認すると、米ドルは欧州通貨売りにサポートされていることがわかる。上昇率トップはドルスイス(USD/CHF)の3.95%。次いでドルユーロ(USD/EUR)の3.03%である。スイスフランが売られる理由は年初来からの株高トレンドにある。日本円と同じく、金融市場がリスク回避の状況に陥らない限り、スイスフランは持続的な売り圧力に直面しよう。言い換えれば、スイスフラン安は、投資家のリスク選好スタンスが継続していることを示唆している。
一方、ユーロ安は金利の動向がトレンド決定要因となっている。特に注視すべきは米独の10年債利回り格差だが、今週に入り再び拡大傾向にある。主因は米欧の指標データで明暗が分かれたことにある。よって、本日発表される米国のQ1GDP速報値が総じて良好な内容ならば、明暗がより鮮明となることで米独利回り格差はさらに拡大しよう。このケースではユーロドルのさらなる下落を警戒すべきだろう。指標データに期待できない以上、独金利の反発要因は何か?そのヒントは中国経済に対する思惑にある。4月に入り中国経済に対する楽観論が台頭したタイミングで独10年債利回りはマイナス圏からプラス圏へと上昇した。しかし、中国人民銀行が預金準備率の引き下げを急がない方針を示して以降、独10年債利回りは再びマイナス圏へと沈んでいる。冴えないIFO指数も影響しているが、一連の独金利の動向を考えるならば、中国経済に対する思惑もトレンド決定要因となっていることがわかる。来週30日以降、順次発表される中国の指標データが総じて良好ならば独金利に再び上昇圧力が高まることで、「米独利回り格差の縮小→ユーロドルの反発」を予想する。逆に中国の指標データが総じて市場予想を下回る場合は、独金利に低下圧力がかかり続けることで、ユーロドルのベアトレンドは継続しよう。FOMCで米金利が低下するならば調整の反発は見られるだろう。しかし、独金利の上昇が無い限り上値は限定的と想定する。

【ユーロドルと独長期金利】

EURUSD ユーロドル 独10年債利回り

・大型連休中の展望:ドル円とユーロドル

大型連休中のドル円は米株にらみの展開となろう。指標データが総じて良好な内容となり、且つFOMCを無難に通過すれば、米株高トレンドの継続を土台とした堅調地合いを予想する。最大の焦点はアベノミクス高値125.85を起点とした長期レジスタンスラインの攻防である。来週以降112.60台で推移するこのラインの攻防はドル円の重要な分岐点となろう。警戒すべきリスクイベントは、米株の反落である。ボラティリティ(=原市場の20日間の変動幅を年率換算)を確認すると6%という「低すぎる水準」まで低下している。このタイミングで4月雇用統計が総じて市場予想を下回り、且つFOMC が景気の先行き懸念を高めるイベントとなれば、「米株反落→ドル円下落」を警戒したい。このケースでの焦点は110 円台の維持となろう。一方、ユーロドルは上述したとおり米独の金利動向でトレンドが決定されよう。これら金利のトレンドは米中の指標データに左右されよう。焦点は1.1100 の攻防である。米独利回り格差の拡大によりこの水準を下方ブレイクする場合は、1.0860 台(リトレースメント76.40%)を視野に下落幅の拡大を警戒するフェーズへシフトしよう。一方、上値の焦点は、昨年9 月高値1.1815 を起点としたレジスタンスラインの突破となろう。

【ドル円】

USDJPY ドル円


【ユーロドル】

ユーロドル EURUSD

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