円安 VS 米ドル安トレンドの継続を想定

Market Overview

2日の海外外為市場は、円安優勢の展開となった。米10年債利回りの反発に追随し、ドル円は110.98レベルまで米ドルのショートカバーが進行した。同時にユーロ高トレンドも継続し、対ドルでレジスタンスポイント1.1850レベルの突破に成功。高値1.1910と、2015年1月6日以来の高値水準まで上昇する局面が見られた。ドル円とユーロドルの動向を受け、ユーロ円は131.40レベルまで急伸した。他のクロス円も総じて陽線引けとなった。
一方、NY原油先物9月限は前日比0.43ドル高の1バレル=49.59ドルと、過剰供給懸念の後退を背景に反発。堅調な原油先物相場の動向は、資源&新興国通貨買い圧力を強めた。特にブラジルレアルは対ドルで4日続伸。3.1120と、5月下旬の政治リスクによる下げ幅を埋める展開となった。

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Analyst's view

先月18日以降、米独利回り格差は拡大傾向にある。通常であれば利回り格差の拡大はユーロドルの上昇要因である。しかし昨日の動向でもわかるとおり、ユーロドルと米独利回り動向の相関性が一時的に崩れている(チャート①参照)。通貨オプション市場では、ユーロコールの需要が未だに根強く、リスクリバーサルもユーロ高トレンドの継続を示唆している。この背景には、①ECBの政策変更に対する期待先行のユーロ買い、②米インフレ鈍化とそれに伴うFEDの金融政策の不透明感、③トランプリスクといった複合的な要因が存在している。独10年債利回りの上昇が頭打ちとなっている状況とユーロポンドのレンジ相場を考えるならば、現状、対ドルでのユーロ高の主因は②と③にあると考えられる。
現在のユーロ高で最も重要な点は、欧州株式市場がユーロ高のネガティブ圧力を跳ね返していることだろう。この状況が続く限り、良好な企業業績を背景に最高値圏での攻防が続く米株のサポート要因となろう。また、対ユーロでの米ドル安進行は、国際商品市況のサポート要因ともなろう。これらの市場が堅調地合いを維持する限り、外為市場ではリスク選好の円売りが継続しよう。事実、クロス円は高値圏での攻防となっている。ドル円は引き続き「円安vs米ドル安」の綱引き状態が継続しよう。

リスク選好を背景に本日もドル円はショートカバーを想定したい。上値の攻防分岐は、7月11日高値114.50を起点とした短期レジスタンスラインの突破となろう(チャート②参照)。今日現在111.00近辺で10日MAとクロスしている。また、111.00にはオファーの観測あり。一方、上述したユーロ高の背景を鑑みるに、ユーロドルは節目の1.20をターゲットに堅調地合いの継続を想定したい。


【チャート①:ユーロドルと米独利回り格差の動向】

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【チャート②:ドル円チャート】

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