ウエイスト・マネジメント(WM)、景気動向に左右されにくい収益構造、および同業他社の買収によるスケールメリット享受が成長を後押しへ

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  • 2020/12 期 1Q(1-3 月)は、売上高が前年同期比 0.1%増、営業利益が同 7.7%減、純利益は同 4.0%増。営業 EBITDA は同 2.6%増だった。
  • 16 年連続で増配し、直近 5 年間の平均配当成長率が 6.67%。景気動向に左右されにくい好業績ディフェンシブ銘柄として注目される。
  • 同業 4 位の Advanced Disposal Services への買収は 2020/12 期 2Q までに完了の見通し。寡占化によるスケールメリットが見込まれる。

What is the news?

5/6発表の2020/12期1Q(1-3月)は、売上高が前年同期比0.1%増の37.29億USD、営業利益が同7.7%減の5.73億USD、純利益が同4.0%増の3.61億USD。買収に係る償却費用などを除くNon-GAAPの営業EBITDA(営業利益をベースとしたEBITDA)は同2.6%増の10.1億USDだった。コロナ禍の勃発により1Q最後の2週間で売上進捗が低下し売上高へのマイナスの影響が4,000万USDに達したものの、リサイクルを除く主要3事業(ゴミ収集、埋立地運営、ゴミ中継施設)が増収を維持。その一方、リサイクル事業は、資源価格が前年同期比30%下落し販売量も同12%減となったが、コスト削減や料金体系の改善により営業EBITDAが同300万USD増加し、営業EBITDA増益に貢献した。

商業ゴミの減少が響いて、ゴミ全体の回収・処理量が前年同期比0.5%減少したものの、値下げや支払手数料を差し引いた年当たりのサービス価格上昇率を意味する「コア価格」は全体で同+5.5%となり、前年同期の同+4.5%から向上した。また、1Q終盤にかけてゴミ処理量が急減したことに対応して営業ルートを見直したほか、残業をほぼ全廃させるなどの販管費を削減したことも増益に寄与した。

How do we view this?

コロナ禍による不確実性を受け、2020/12通期の業績見通しを見送った。4月の住宅ゴミは前年同月比25%増となったものの、産業ゴミが同20%減、商業ゴミが16%減となり、ゴミ全体の回収・処理量もピーク時で同20%減少した。一方で、商業ゴミ回収業務の解約率が1%未満にとどまったほか、主力のゴミ回収事業のほか同社収益の75%以上が景気動向に左右されにくい事業で占められているため、経済活動再開後のゴミ処理量の正常化が期待される。また、19年4月に発表された業界4位Advanced Disposal Servicesの買収は2020/12期2Qまでに完了との見通しが発表された。廃棄物処理業界はドミナント戦略が機能するため、合併 により300万の新規顧客が加わり、最大手の同社はスケールメリットが見込まれる。1人当たりゴミ排出量が世界で最も多い北米で人口増に伴う廃棄物処理量の中長期的な増加ともに、同社の成長を後押ししよう。


配当予想(USD) 2.17 (予想はBloomberg)
終値(USD) 106.01  2020/6/1

会社概要
1987年に設立された「USA Waste Services,Inc.」が、1998年に「Waste Management, Inc」(1968年設立)を完全子会社化し、子会社の社名に変更。総合廃棄物管理環境サービスを提供する北米最大手業者であり、「ゴミ回収(Collection)」、「埋立地管理(Landfill)」、「中間処理施設運営(Transfer)」、「リサイクル(Recycling)」、「その他(Other)」の5つの事業セグメントで構成される。
①主力のゴミ回収事業は、家庭および事業所で排出される廃棄物やリサイクル可能な物質を回収し、処分場またはリサイクル工場へ移送する業務を行う。②埋立地管理事業は、252ヵ所の固形廃棄物埋立地ネットワークのほか有害廃棄物埋立地を所有・運営している。③中間処理施設運営事業は、埋立地までの距離が遠い都市で処分を効率的に行うために、314ヵ所の保管施設を所有・管理し、廃棄物を蓄積、圧縮し処分場へ輸送する。④リサイクル事業は、リサイクル可能な商品を回収・再生・販売するが、リサイクル可能な資源化可能物を一つの容器にまとめて収集して機械スクリーンや光学技術で選別する「シングルストリーム・リサイクル」に注力し、リサイクル量の増加に成功している。⑤その他事業は、石炭などから出る残渣物の処理事業や、埋立地から発生するメタンガスを回収して発電などで再利用を行う。

企業データ(2020/6/2)
ベータ値 0.77
時価総額(百万USD) 44,909
企業価値=EV(百万USD) 55,238
3ヵ月平均売買代金(百万USD) 329.3


主要株主(2020/6) (%)
1.VANGUARD GROUP 8.82
2.ブラックロック 7.77
3.ステート・ストリート 4.77

(出所:Bloombergをもとにフィリップ証券作成)



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