金価格見通し(2/4):急反発、5000ドル突破が視野も急反落を警戒
IG証券のアナリストによる金価格の展望。セリング・クライマックスのサインが点灯するも急反落を警戒。注目のチャート水準について。
要点
- 2月2日の急落局面で長い下ヒゲが示現し、翌3日に5000ドル手前まで急反発。典型的なセリング・クライマックスのサインが点灯。レバレッジ取引に起因した投機的ポジションの解消もあり、金相場はファンダメンタルズ主導の展開へ回帰することが予想される
- 金ETFへの資金流入は相場の過熱感が高まる中でも持続。金相場を取り巻くファンダメンタルズが市場参加者の強気見通しを支えている
- 上値の焦点は、節目水準5000ドルの突破と10日線の攻防。これらをクリアすれば5100ドル台が視野に。ただし予想変動率は依然高水準にある。急反落を警戒したい。100ドル幅の節目水準の攻防に注目
セリング・クライマックスのサイン点灯
金価格のトレンドを日足チャートで確認すると、2日の取引で長いヒゲが示現した。3日の取引で5000ドル手前まで急反発した状況も考えるならば、典型的なセリング・クライマックスのサインが点灯したと考えられる。
金価格の日足チャート:年初来
TradingView提供のチャート
過熱相場でも衰えない金ETF買い
2日から3日にかけての動きは、下値での押し目買い意欲の強さを示した。この点については、金ETFの動向も示唆している。
ブルームバーグ・インテリジェンスがまとめたSPDR Gold Shares(含Mini)とiShares Gold Trust(含Micro)の資金フロー(流出入)を確認すると、先週も主要な金ETFへの資金流入が続いた。相場の過熱感が高まるなかでも金ETF資金が流入し続けている状況は、市場参加者の強気見通しに大きな変化が生じていないことを示唆している。
この主因は、金相場を取り巻くファンダメンタルズにあると筆者は考えている。1月27日のIGコモディティレポートで指摘したとおり、金相場は現在、主に4つの買い要因に囲まれている。
【金価格の上昇要因】
1:世界的な地政学リスクの高まり(欧州、中東、中南米、東アジア)
2:米FRBの利下げ姿勢
3:「米ドル不信」によるドル安トレンド
4:米国と対立する国々の継続的な金購入
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・金価格見通し(1/27):節目の5000ドル突破、5200ドルが視野に
金ETFの資金フロー(流出入):週次 昨年10月以降
ブルームバーグ・インテリジェンスのデータを基に作成 / 1月30日まで
1月30日から2月2日にかけての急落相場は、レバレッジ取引に関係した動きともいえる。冒頭で述べたセリング・クライマックスのサインを考えるならば、投機的なポジションは相当解消された可能性が高い。金相場はファンダメンタルズを意識した相場に回帰することが予想される。
金価格の見通しとチャート分析
5000ドル突破と5100ドルのトライ
今日以降も金価格の反発が続く場合、焦点は2日のIGコモディティレポートで指摘した5100ドルの攻防となろう。昨日は、節目の5000ドルがレジスタンスラインとして意識された。この水準は、先月29日の高値と今月2日安値の半値戻し(4999ドル)にあたる。テクニカル面でも5000ドルはレジスタンスラインとして意識されやすい状況にある。
金価格が5000ドルを突破すれば、次の焦点は10日線の攻防となろう。この移動平均線のブレイクアウトは、5100ドルをトライするサインと考えたい。今週の上限予想5140ドルを維持する。この水準は、2日の安値から61.8%戻しの水準にあたる。5000ドルと同じくテクニカルの面で、レジスタンスラインとして意識されやすい状況にある。
注目のチャート水準
・5140ドル:上限予想、61.8%戻し
・5100ドル:節目水準
・5058ドル:10日線
・5000ドル:節目水準、半値戻し
100ドル幅の節目水準を意識
金価格の予想変動率(1ヶ月、年率)の上昇はひとまず一服している。しかし、2025年以降の平均水準と比較すると依然として高水準にある。反発ムードに油断せず、急反落を警戒したい。
金価格の予想変動率(1ヶ月):2025年以降
ブルームバーグのデータで作成
※予想変動率は年率換算(Annualized)
金価格が再び下値を目指す局面では、100ドル幅の節目水準での攻防に注目したい。1時間足チャートで示したとおり、いずれのラインもサポートラインに転換する兆しがある(青矢印を参照)。
現在、4800ドルの上には25日線が推移している。先月30日の急落と今月2日の下落局面では、日足ローソク足の実体ベースで4700ドルを維持した。25日線を下方ブレイクする場合は、4700ドルのトライを想定したい。
現在の金価格は変動拡大を警戒する状況にある。4700ドルを一気に下方ブレイクする展開となれば、4500ドルまでの下落を想定しておきたい。
注目のチャート水準
・4900ドル:節目水準
・4800ドル:節目水準、25日線
・4700ドル:節目水準
・4600ドル:節目水準
・4500ドル:節目水準
【再掲】金価格の日足チャート:年初来
TradingView提供のチャート
金価格の1時間足チャート:1月28日以降
TradingView提供のチャート
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