アルファベット、株価下落 設備投資額2倍見通し クラウド成長加速
アルファベットの10-12月期決算発表は、2026年の設備投資額が嫌気された。AI関連投資は収益性向上に貢献しているが、株価は下落している。
アルファベットが4日の取引時間終了後に行った2025年10-12月期決算発表は設備投資の重さが嫌気された。アルファベットの10-12月期の実績は市場予想を超えたが、投資家の注目は2026年の設備投資額が前年比で2倍に増えるという見通しに集中。将来的な収益圧迫要因となるとの不安が高まり、アルファベットの株価は4日の時間外取引で下落した。一方、アルファベットは人工知能(AI)サービスの提供基盤となるクラウド事業の成長が加速していて、広告事業についてもAIが収益向上に貢献しているもよう。また財務の健全性でもライバルに比べて有利な状況を保っている。ただ、アルファベットの株価は前回決算発表から大きく上昇してきただけに、株価が伸び悩む展開も考えられそうだ。
アルファベットの2025年10-12月期決算は増収増益 市場予想超える結果
アルファベットの10-12月期決算は、総収入が前年同期比18.0%増の1138.28億ドルで、前四半期(7-9月期)の15.9%増から成長が加速。1株当たり利益(EPS)は31.2%増の2.82ドルで、前四半期(35.4%増)から伸び率が小さくなったものの、高い利益成長を維持した。ブルームバーグがまとめた直前の市場予想は、総収入が1114億ドル、1株当たり利益が2.65ドル。発表された実績はいずれも市場予想を超える好決算だった。
2026年の設備投資額は2025年実績の2倍に 時間外取引で株価下落
またアルファベットは決算発表に際し、2026年の設備投資額が1750億-1850億ドルになるとの見通しを示した。中間値の1800億ドルは前年比96.8%増、見通し範囲の上限である1850億ドルは2倍超の水準にあたる。アルファベットは10-12月期の設備投資額が前年同期比95.1%増という大幅な積み増しになっていたが、2026年についてもハイペースでの投資拡大が進められる形だ。
スンダー・ピチャイCEOは4日の決算会見でAIサービスの需要の強さを強調したうえで、「サービス提供能力を増強している中でも、依然として能力は不足している」と説明。「2026年の設備投資は将来を見据えたものだ」とした。ただ、設備投資の増額は将来的な減価償却費の計上につながる収益悪化要因であることは間違いない。アナト・アシュケナージCFOは2026年の減価償却費について、業績面での影響が考えられる程度に上昇すると説明した。アルファベットの2025年の減価償却費は前年比38.0%増の211億ドルとなっている。
こうした設備負担投資の重さは投資家には歓迎されなかった。ブルームバーグによると、アルファベットの株価(GOOGL)は4日の時間外取引で一時、311.45ドルまで下落。直前の終値(333.04ドル)から6.48%安となった。
クラウド事業は4年半ぶりの高い成長率 広告事業にもAI活用の効果
一方、アルファベットは巨額の設備投資にはAIサービスの収益性への貢献という裏付けがあることを強調している。クラウド事業の10-12月期の収入は前年同期比47.8%増の176.64億ドル。2021年4-6月期(53.9%増)以来の高い伸びとなった。また、総収入の7割強を稼ぎ出す広告事業の収入は前年同期比13.6%増の822.84億ドルとなり、前四半期の12.6%増から成長が加速している。検索サービスでAIによる回答を表示する機能などが利用者の満足度を高めているという。アシュケナージ氏は「AIへの投資はすでに結果を生んでいる」として、投資の収益化が始まっているとの見方を示した。
ただ、アルファベットの株価はすでに大幅な値上がりをみせてきただけに今後は息切れ感も出てきそうだ。アルファベットの4日の終値は前回の決算発表があった10月29日との比較では21.30%高となっていた。また足元の株式市場では、AIサービスの拡大が既存のソフトウェア企業の収益を削るとの見方が投資家心理を冷やしていることもあり、アルファベットの株価が当面の間は下押しされる可能性もありそうだ。
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