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ドル円見通し(2/6):2週間ぶり157円、157.50突破なら158円視野も急反落には要警戒

IG証券のアナリストによる今日のドル円展望。米ドル高・円安で157.50の攻防が視野に。158円をもブレイクアウトする上昇局面では、急反落を警戒。下値の焦点は156円の維持。

Source:Bloomberg Source:Bloomberg

要点

  • 円安が再燃している。ドル円はおよそ2週間ぶりに157円台へ反発。豪ドル円は4日、1990年以来となる110円台へ到達。衆院選後の高市政権による積極財政政策への期待も円安要因に
  • 対照的に米ドルは反発基調にある。次期FRB議長にケビン・ウォーシュ氏が指名され、「米ドル不信」がひとまず後退。ISM指数に続き本日発表のミシガン大学消費者信頼感指数と期待インフレ率が予想以上に強い内容となれば、米ドル買い加速か
  • 円安と米ドル高が重なり、本日は157.50レベルの攻防が視野に。ただし158円超では日米当局の介入警戒感から急反落リスクあり。下値の焦点は156.00の維持


円安再燃

1月23日、日米協調によるレートチェックの情報が流れ、円相場は円高へ振れた。しかし、1月26日以降の対G10通貨のパフォーマンスを確認すると、2月5日NYクローズ時点で総じて円安に転じている。ドル円(USD/JPY)は1月27日に152.00レベルで底打ちした後反発へ転じ、昨日はおよそ2週間ぶりに157円台へ上昇する場面が見られた。

日米協調での円安阻止のインパクトは大きかった。しかし、その効果は長続きしなかった。先週から今週5日までの動きは、円安圧力の強さを示唆した。

円相場の動向:1月26日~2月5日、対G10通貨

円相場の動向:1月26日~2月5日、対G10通貨

ブルームバーグの為替データを基に作成


クロス円が示唆する円安圧力の強さ、豪ドル円35年ぶり高値

円安圧力の強さを示唆しているのが、クロス円だ。ユーロ円(EUR/JPY)は185円前後と、通貨ユーロが導入されて以降の最高値圏での攻防にある。

豪ドル円(AUD/JPY)にも注目したい。昨年11月以降、21日線がサポートラインとなり、右肩上がりのトレンドチャネルを形成。4日の外為市場で節目の110円に達した。ブルームバーグの為替データによれば、1990年10月以来の高値水準となる。

豪ドル円の日足チャート:昨年11月以降

豪ドル円の日足チャート:昨年11月以降

TradingView提供のチャート

豪ドル円の上昇トレンドが加速している要因の一つが、1月28日のIG為替レポートで指摘した日豪の政策金利差だ。豪準備銀行(RBA)は4日の会合で政策金利を0.25%引き上げた(3.60%→3.85%)。利上げは2年ぶりとなる。

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日銀も利上げ姿勢を維持している。しかし、OIS市場で予想される2026年のターミナルレートは1.25%程度にとどまっている。対照的に豪RBAは、4.25%程度まで政策金利を引き上げる可能性が意識されている。この金利差は豪ドル円の大きな下支え要因の一つだ。

日銀・豪RBA 政策金利の予想:2026年3月~12月

日銀・豪RBA 政策金利の予想:2026年3月~12月

ブルームバーグ、OIS市場のデータを基に作成 / 2月6日 午前9時時点

国内の政治情勢も円安を後押ししていると考えられる。2月8日の衆院選が迫る中、各メディアの情勢調査では、自民党の単独過半数超え、与党で全ての常任委員会で過半数を確保し、かつ委員長を独占する絶対安定多数(261議席)、または参院で否決された法案の再可決や憲法改正の発議に必要な3分の2議席(310議席)を獲得する見通しにある。

衆院選で高市政権の基盤が盤石となれば、積極財政政策の推進が確実視される。今週の円安は、この点を先取りした動きと筆者は考えている。


米ドル反発、ドル円は157.50が視野に

円安が進行する一方、米ドルは下落から一転、反発基調にある。

米ドルの方向性を示すドル指数(DXY)は1月27日に95.55レベルまで急落した。しかし、その後は米ドルの買い戻し圧力が高まり、現在は98ポイント(21日線)を視野に反発基調にある。

ドル指数の日足チャート:昨年12月以降

ドル指数の日足チャート:昨年12月以降

TradingView提供のチャート

2日のIG週間為替レポートでは、米連邦準備制度理事会(FRB)の次期議長の人選を受け、一時的に「米ドル不信」が後退し、今週は米ドル高を予想した。
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加えて、1月ISM指数では製造業が52.6、非製造業が53.8と、いずれも市場予想の48.5、53.5を上回る強い内容となった。米10年債利回りは4.2%台で高止まりしている。

今日は2月のミシガン大学消費者信頼感指数と期待インフレ率(速報値)がある。ブルームバーグがまとめた消費者信頼感指数の市場予想は55.0と、1月確報値56.4から小幅に低下する見通しだ。先行景況感も57.0から55.1への低下が見込まれている。一方、1年先と5-10年先の期待インフレ率予想は4.0%、3.3%といずれも1月確報値から横ばい予想にある。

ISM指数に続き予想外に上振れすれば、米ドル高の要因となろう。円安と米ドル高が重なれば、今日のドル円(USD/JPY)は、IG週間為替レポートで取り上げた上限予想157.50レベルの攻防に注目したい。

米ミシガン大学消費者信頼感指数と期待インフレ率の推移:過去1年間

米ミシガン大学消費者信頼感指数と期待インフレ率の推移:過去1年間

ブルームバーグのデータを基に作成 / 右凡例:2月の市場予想


ドル円のチャート分析

157.50の攻防
本日もドル円(USD/JPY)が強気地合いを維持すれば、レジスタンスラインとして意識されている157.00を完全に突破し、前述の上限予想157.50レベルのトライを想定したい。昨日の高値水準157.33レベルのブレイクアウトは、157.50をトライするサインとなろう。

157.50は、1月23日急落時のフィボナッチ・リトレースメント76.4%戻しにあたる。フィボナッチ最後のテクニカルラインの突破は、158円を視野に上昇が拡大するサインとなろう。この水準は、レジスタンスラインに転換する可能性がある。
注目のチャート水準
・158.00:レジスタンス転換の可能性あり
・157.50:76.4%戻し
・157.33:2月5日の高値水準
・157.00:レジスタンスライン

急反落を警戒
ドル円(USD/JPY)の上昇局面では急反落を警戒したい。1月23日の急落を受け、節目の160.00は日米当局が円安を阻止するための防衛ラインとして強く市場で意識されている。ゆえに、上昇拡大で160.00に近づく局面では、介入警戒感による突発的な円買いが入る可能性がある。

本日、ドル円が下値をトライする局面では、以下のチャート水準の攻防に注目したい。焦点は156円の維持となろう。昨日相場をサポートした21日線(156.57)、すぐ下の水準で推移している50日線(156.28レベル)の攻防に注目したい。50日線の下方ブレイクは156.00を目指すサインとなろう。

8日の衆院選を控え、調整の円買いが進行する可能性も想定しておく必要がある。調整売り(米ドル安・円買い戻し)の加速でドル円が156.00ブレイクとなれば、サポートラインとして意識される可能性がある155.60レベルまでの下落を想定しておきたい。
注目のチャート水準
・156.57:21日線
・156.28:50日線
・156.00:サポートライン
・155.60:サポート転換の可能性あり


ドル円の日足チャート:昨年12月以降

ドル円の日足チャート:昨年12月以降

TradingView提供のチャート


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