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日経平均、自民大勝を歓迎 5万6363円 混乱回避で上昇継続も

日経平均は2110円高で最高値を大幅更新。衆院選での自民党大勝が要因で、円安や長期金利高といった混乱は回避されている。

日経平均、自民大勝を歓迎 5万6363円 混乱回避で上昇継続も 出所:ブルームバーグ

日経平均株価が高市トレードで沸き立った。日経平均の9日の終値は前週末比2110.26円高の5万6363.94円。上昇幅としては史上5番目の大きさとなる急騰で、最高値を大幅に塗り替えた。高市早苗首相が率いる自民党が8日の衆議院選挙で圧倒的な勝利を収め、高市氏が強固な政権基盤を築いたことが好感された。半導体検査装置のアドバンテストなどの値がさ半導体株が大きく上昇している。同時に9日の金融市場では、円安や長期金利(10年物国債利回り)の大幅な上昇は起きておらず、日本経済への信頼が保たれたといえそうだ。一方、今回の急騰で日経平均の割高感が高まったことは間違いなく、今後はスピード調整が入る可能性もある。ただ、日本企業の業績や高市政権の長期安定への期待が高まっていることもあり、日経平均が今後も上昇基調を維持する展開も考えられそうだ。

日経平均株価は前週末比2110.26円高 過去5番目の大幅上昇で最高値更新

日経平均株価(N225)の9日の終値は3日につけた5万4720.66円を大幅に上回る最高値。自民党が衆院選で定数の68%にあたる316議席を確保し、積極財政を掲げる高市氏の政策運営が加速するとの期待が好材料となった。前週末比での上昇幅(2110.26円高)は円高急進を機とした史上最大の下落(4451.28円安)の翌日の反発で記録した2024年8月6日の3217.04円高や、ドナルド・トランプ大統領の相互関税をめぐる混乱での乱高下が背景となった2025年4月10日の2894.97円高などに次ぐ過去5番目の大きさだ。225銘柄中の187銘柄が値上がりした。

日経平均株価と日本の長期金利の推移のグラフ

アドバンテストは前週末比11.52%高 ソフトバンクグループも急騰

個別株の値動きではアドバンテスト(6857)が前週末比11.52%高となり、日経平均を755円押し上げ。対話型人工知能(AI)サービスのChatGPTで知られるオープンAIに出資するソフトバンクグループ(9984)も6.30%高となった。両社は前週(2-6日)は日経平均の上昇と相反する値下がりとなっていたが、勢いを取り戻す足がかりを得たといえる。またアドバンテストやソフトバンクグループ同様、日経平均への影響度が大きい値がさ株である衣料品大手のファーストリテイリング(9983)も6.85%高となっている。

日経平均株価を動かした構成銘柄の寄与額のランキングの表

円安や長期金利の大きな上昇は起きず 混乱を回避 

同時に9日の金融市場では、ドル円相場や債券相場の動向に異変はみられなかった。ブルームバーグによると、ドル円相場(USD/JPY)は9日午前5時台に1ドル=157.76円をつけ、1月23日以来の円安水準となったが、財務相の三村淳財務官の為替介入の可能性をちらつかせる発言もあり、日本時間夕方まで156円台で取引された。長期金利は9日の終値で2.281%となり、1月20日につけた約27年ぶりの高水準となる2.351%に迫るような上昇は起きていない。自民党の歴史的な大勝は高市氏の積極財政が日本の財政の健全性を損ねるとの思惑を生むことで、円や日本国債が売られる展開を招く可能性があったが、これまでのところ大きな混乱は回避されている。

日経平均株価とドル円相場の推移のグラフ

日経平均の割高感には強まり 東京エレクトロンは下落

一方、日経平均の9日の急騰が割高感の強まりを招いたことは否めない。ブルームバーグによると、日経平均の水準と今後12か月の予想収益に基づいた株価収益率(PER)は9日終値段階で24.9倍。自民党総裁選挙後の高市トレードが勢いづき、日経平均が史上初の5万2000円台に乗せた10月31日(24.9倍)以来の高さとなっている。

日経平均株価と予想株価収益率の推移のグラフ

また9日の取引では、アドバンテストやソフトバンクグループと並ぶ値がさ半導体株である半導体製造装置の東京エレクトロン(8035)の株価が前週末比1.05%安となった。東京エレクトロンは6日の取引時間終了後に2026年3月通期の業績見通しの上方修正を発表したが、市場予想を下回る水準となっていた。9日の株式市場が自民党大勝に沸く中でも、すべての銘柄に追い風が吹いたわけではなさそうだ。9日の日経平均は午前9時台に5万7337.07円をつけた後、じわじわと上げ幅を縮める値動きで、10日以降は急騰の反動が出ることも考えられる。

日本企業の業績への期待は継続 長期安定政権の可能性も日経平均の追い風に

ただ、株式市場では日本企業の業績への期待が高まっていることも事実。ブルームバーグによると、日経平均構成銘柄の今後12か月の予想1株当たり利益(EPS)は10月末比で8.7%高。自民党総裁選前日にあたる10月3日からの足元までの日経平均の伸び率は23.15%高に達している。衆院選での自民党の大勝でこれまでの少数与党による不安定な政権運営が解消されるとの見立ては、第2次安倍晋三政権同様の長期政権の可能性も感じさせ、海外投資家からの日本株への期待の高まりが日経平均を押し上げる可能性もありそうだ。

高市トレードとアベノミクス相場での日経平均株価の推移のグラフ

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