コンテンツにスキップする

外国為替証拠金(FX)及びCFD取引はレバレッジ取引であり、元本や利益が保証されていません 外国為替証拠金(FX)及びCFD取引はレバレッジ取引であり、元本や利益が保証されていません

主要株価指数は「まさか」の新高値更新

米国ウィークリー2020年2月12日号

Source: Bloomberg
  • 毛利元就は「人の一生には3つの坂がある。一つ目は上り坂、二つ目は下り坂、そして3つ目は“まさか”だ。この”まさか”の時の人の動きで上り坂に押し上げられるか、下り坂に突き落とされるかが決まる」という名言を残したと伝えられている。先週の株式市場は、新型肺炎の感染拡大の世界経済への悪影響に係るリスクが不透明で市場心理の一層の冷え込みが予想された中、ダウ工業株30種平均株価(NYダウ)が1/31の安値28,169ドルから反転上昇し、4営業日後の2/6に29,408ドルまで上昇。1/17に付けた29,373ドルの過去最高値を更新した。市場参加者からすれば”まさか”のサプライズだったのではないだろうか。
  • その要因の一つは、中国人民銀行が2/3に公開市場操作で短期金融市場に1兆2,000億元の大規模な流動性供給を行ったほか、翌2/4にリバースレポで銀行システムに4,000億元を供給し、人民元の中心レートを1ドル=7元より元高に設定し市場を支える姿勢を鮮明にしたことが挙げられる。FRBも連日のようにレポ市場への資金供給を継続していることから、株式市場は、株価の下落に対して米中の中央銀行が支えてくれるとの安心感から、リスクを恐れることなく株価急落の局面で買い向かう強気心理に支えられているかのようである。
  • ただし、新型肺炎の感染拡大後の株価推移には警戒すべき点が見られる。VIX指数(S&P500株価指数のオプション取引の値動きを元に算出する指数)を見ると、1/17終値の12.10に対し、2/6終値は14.96と高止まりしている。次に、主要株価指数において、過去14日間の上げ幅(前日比)の合計と、同じ期間の上げ幅の合計と下げ幅の合計を足した数字の比率(%)であるRSI(相対力指数)は、指数の上昇とは逆に低下傾向を辿る逆行現象が見られる。テクニカル分析上、「ダイバージェンス」と言われ相場転換を示唆する場合が見られることは要注意だろう。更に、フェイスブック(FB)アップル(AAPL)アマゾン・ドットコム(AMZN)ネットフリックス(NFLX)アルファベット(GOOGL)の株価をもとに指数化したFANG指数(NYSE上場)のS&P500株価指数に対する比率の推移では、継続的に上昇傾向を辿っており、特定少数の巨大IT企業銘柄への買いが集中する傾向が強まっていることが分かる。2019年のNYダウの動きを見ても、5月上旬、8月上旬など四半期決算の発表が一巡する時期に短期的に2,000ドル程度下落する調整局面が到来しやすい傾向が見られる。慌ただしい相場の動きに惑わされることなく、買いの機会の到来を待っても良いのかもしれない。

S&P500業種別およびNYダウ構成銘柄の騰落率(2/7現在)


主な企業決算の予定
●2月11日(火):UDR、ウエスタンユニオン、Amcor PLC、アカマイ・テクノロジーズ、シールド・エアー、マスコ、アンダーアーマー、ドミニオン・エナジー、ヘルスピーク・プロパティーズ、ヒルトン・ワールドワイド・ホールディングス、ハズブロ、マーチン・マリエッタ・マテリアルズ、エクセロン、オムニコム・グループ

●2月12日(水):ケイデンス・デザイン・システムズ、アプライド・マテリアルズ、センチュリーリンク、MGMリゾーツ・インターナショナル、ウェルタワー、マラソン・オイル、シスコシステムズ、リージェンシー・センターズ、インターナショナル・フレーバー&フレグランス、ネットアップ、エキファックス、CFインダストリーズ・ホールディングス、アシュラント、エクイニクス、モルソン・クアーズ・ビバレッジ、CMEグループ、CVSヘルス、インターパブリック・グループ、ムーディーズ、グローバル・ペイメンツ、IQVIAホールディングス、ノーブル・エナジー

●2月13日(木):エヌビディア、リパブリック・サービシズ、モホーク・インダストリーズ、デジタル・リアルティー・トラスト、アリスタネットワークス、エクスペディア・グループ、デューク・エナジー、インサイト、アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)、ペプシコ、ボルグワーナー、ウエイスト・マネジメント、フィデリティナショナルインフォメーションサービシズ、ラボラトリー・コープ・オブ・アメリカHLDS、Linde PLC、クラフト・ハインツ、アイアンマウンテン、ハンティントン・インガルス・インダストリーズ、ゾエティス、IPGフォトニクス、ゼブラ・テクノロジーズ

●2月14日(金):PPL、ニューウェル・ブランズ

●2月17日(月):フローサーブ

主要イベントの予定
●2月11日(火)
・パウエル米FRB議長が下院金融委で半年に一度の議会証言、米セントルイス連銀総裁講演、米ミネアポリス連銀総裁講演、米サンフランシスコ連銀総裁講演
・米大統領選ニューハンプシャー州予備選(共、民)
・米求人件数 (12月)

●2月12日(水)
・パウエル米FRB議長の上院銀行委で半期に1度の議会証言、米フィラデルフィア連銀総裁講演
・米財政収支 (1月)

●2月13日(木)
・米上院でシェルトン、ウォラー両氏のFRB理事指名承認の公聴会
・米新規失業保険申請件数(8日終了週)、米CPI (1月)

●2月14日(金)
・米中が相互に関税引き下げ、米クリーブランド連銀総裁講演
・米小売売上高(1月)、米輸入物価指数(1月)、米鉱工業生産 (1月)、米企業在庫(12月)、米ミシガン大学消費者マインド指数(2月)
(Bloombergをもとにフィリップ証券作成)



【レポートにおける免責・注意事項】
本レポートの発行元:フィリップ証券株式会社〒103-0026 東京都中央区日本橋兜町4番2号
TEL:03-3666-2101 URL: http://www.phillip.co.jp/
本レポートの作成者:フィリップ証券 リサーチ部
公益社団法人 日本証券アナリスト協会検定会員 国際公認投資アナリスト 笹木和弘
公益社団法人日本証券アナリスト協会検定会員補 増渕透吾
当資料は、情報提供を目的としており、金融商品に係る売買を勧誘するものではありません。フィリップ証券は、レポートを提 供している証券会社との契約に基づき対価を得ております。当資料に記載されている内容は投資判断の参考として筆者の 見解をお伝えするもので、内容の正確性、完全性を保証するものではありません。投資に関する最終決定は、お客様ご自身 の判断でなさるようお願いいたします。また、当資料の一部または全てを利用することにより生じたいかなる損失・損害につ いても責任を負いません。当資料の一切の権利はフィリップ証券株式会社に帰属しており、無断で複製、転送、転載を禁じま す。
<日本証券業協会自主規制規則「アナリスト・レポートの取扱い等に関する規則平14.1.25」に基づく告知事項> 本レポートの作成者であるアナリストと対象会社との間に重大な利益相反関係はありません。

本レポートはお客様への情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当社の提供する金融商品・サービスその他の取引の勧誘を目的とした ものではありません。本レポートに掲載された内容は当社の見解や予測を示すものでは無く、当社はその正確性、安全性を保証するものではありません。また、掲載された価格、 数値、予測等の内容は予告なしに変更されることがあります。投資商品の選択、その他投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたしま す。本レポートの記載内容を原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については、当社は一切の責任を負うものではありません。 無断で複製、配布等の著作権法上の禁止行為に当たるご使用はご遠慮ください。

IG証券の株価指数CFD

  • 主要指数の24時間取引が可能
  • 世界約30銘柄の株価指数を提供
  • 株価指数をバイナリーオプションで取引

リアルタイムレート

  • FX
  • 株式CFD
  • 株価指数CFD

※上記レートは参考レートであり、取引が保証されるものではありません。株式のレートは少なくとも15分遅れとなっております。

モーニングメール

ストラテジストによる「本日の予想レンジとトレンド」を毎朝※無料でお届け中! ※メール送信は基本的に月~金の平日を予定しておりますが、ストラテジストの都合により予告なく送信を行わない日がございますので、予めご了承ください

弊社の個人情報保護方針・アクセスポリシーにご同意の上、申し込みください。

こちらのコンテンツもお勧めです

IG証券はお取引に際してお客様がご負担になるコストについて明確な情報を提供しています。

FX/バイナリーオプション/CFDのリーディングカンパニー。IG証券について詳しくはこちら

その日の重要な経済イベントが一目でわかるカレンダー。「予想値」、「前回値」、「発表結果」データの提供に加え、国名や影響度によるイベントのスクリーニング機能も搭載。