全日空がホノルル線投入のA380、スカイマークの無謀な計画の産物

  • スカイマーク、A380発注6機を破綻前にキャンセル
  • スカイマーク支援巡るデルタとの攻防戦、エアバスは全日空を支持
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全日本空輸が来年5月24日から成田―ホノルル線にエアバスの超大型旅客機「A380」を就航させることを発表した。この旅客機の投入で思い出されるのが、同社が傘下に収めたスカイマークのかつてのA380購入契約だ。

スカイマークは2010年、A380を6機購入して成田―ニューヨーク線など将来開設する国際線に投入する経営計画を発表。翌年に6機(2機はオプション)の正式購入契約を結んだ。カタログ価格は1機約280億円(当時の為替レート)。同社は14年4月までに265億円を前払いしたが、経営が悪化するなか、同年7月に機体購入の資金を確保できないとして全機の発注をキャンセルした。

15年1月に民事再生法適用を申請したスカイマークのスポンサーに名乗りを上げたのが、日本にパートナーを持たない米デルタ航空と全日空だったが、最大債権者エアバスは全日空への支持を表明。全日空によるA380購入の約束がその背景にあった。同年8月、全日空の再生計画案が債権者集会で可決された。全日空は16年1月にA380を3機正式発注。カタログ価格は約1500億円(同)。

エアバスはスカイマークとの契約の下でA380を2機製造していたが、これらはエミレーツ航空に納入されている。ハワイの空を飛ぶウミガメ塗装の全日空の3機は新造機だ。

日本でパートナーを得られなかったデルタ航空はその後、アジア戦略において大韓航空との連携強化を選択し、日本路線を大幅に縮小した。スカイマークの無謀な計画がデルタの日本離れ・韓国シフトにつながり、また3匹の巨大ウミガメをもたらしたと思うと感慨深い。

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