今週の焦点:トランプ陣営による突然の米ドル高けん制に要注意

Weekly Outlook
今週の外為市場は、米ドル高の継続がベースシナリオとなろう。このシナリオを覆す材料として注視すべきは、トランプ陣営による米ドル高をけん制する言動である。米ドル高の継続はドル円のサポート要因となるだろう。しかし、トレンドは株式市場で決定されよう。今週の想定レンジは109.20-111.50。一方、ユーロドルの想定レンジは1.1290-1.1580。トルコリスクが欧州バンキングセクターに波及する懸念が高まるならば、1.1290ブレイクの可能性が高まろう。逆にトランプ陣営による米ドル高けん制発言があれば、週足転換線が推移している1.1580トライもしくは上方ブレイクの可能性を意識したい。

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Market Analysis
トランプ米大統領は、トルコに対するアルミ/鉄鋼の関税をそれぞれ引き上げた理由として、トルコリラの急落を指摘した。先月にはツイッターでEUと中国を為替操作国と名指しで批判し、米ドル高の進行に神経をとがらせていることをうかがわせた。これらの言動は、トランプ陣営の通商政策が為替政策と一体であることを改めて示している。
米ドル相場の方向性を示すドルインデックスは、想定通りフィボナッチ・プロジェクション61.80%の水準95.60レベルを大陽線で一気に上方ブレイクし、昨年7月上旬以来となる96.45まで急伸中。ファンダメンタルズと金融政策の格差、トルコのエルドアン大統領が利上げに消極的な姿勢を示している状況、そしてトルコリスクが欧州バンキングセクター懸念を高める可能性も考えるならば、ユーロドルはフィボナッチ・プロジェクション61.80%の水準1.1290前後を視野に下落幅の拡大を想定したい。だが、為替の動向(米ドル高)に神経を尖らせているトランプ陣営から米ドル高けん制発言がある場合、一時的にせよ米ドル安圧力が高まることになろう。このケースでのユーロドルは1.1580トライもしくは上方ブレイクの可能性を意識したい。
一方、ドル円は株式動向に左右される状況が続こう。ベースシナリオである米ドル高継続はドル円のサポート要因となろう。だが株式、特に米株が株高調整地合いへ転じるならば、ドル円は上値が抑制されるだろう。通貨オプション市場ではドルプットの需要が高まり、リスクリバーサルは下方へ拡大傾向にある。株式の調整を背景としたドル円の下落に対して市場関係者が警戒心を高めていることがわかる。目先の焦点は110円台の維持となろう。このレベルには直近高安のフィボナッチ・リトレースメント61.80%が位置している。米株の調整が加速するケースでは110円割れを警戒したい。この場合、次の下値ターゲットは6月下旬のサポートポイント109.35もしくは同月上旬のサポートポイント109.20を想定したい。一方、米株の焦点が四半期決算から良好なファンダメンタルズへシフトするならば、高値圏での攻防維持を想定したい。この場合、ドル円は111.50の突破が焦点となろう。


【チャート①:ドルインデックス】

dollar index ドルインデックス

【チャート②:ユーロドル】

ユーロドル EURUSD

【チャート③:ドル円】

USDJPY ドル円

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