トレンドは国際貿易摩擦の動向次第

Market Summary
5日の海外外為市場は、対欧州通貨で米ドル売り優勢の展開となった。No-Deal Brexitリスクの一時的な後退を受け、英ポンドが対米ドルで上昇。連れてユーロ買い圧力も高まり、ユーロドルは高値1.1639まで反発する局面が見られた。一方、ドル円はユーロ円とポンド円の上昇がサポート要因となり続伸。しかし、この日の世界株式が総じて下落したことを受け111.75でレジストされた。
米株は強弱まちまちの展開となった。ダウ平均は値ごろ感から買い戻し優勢の展開となり、前日比22.51ポイント高の25,974.99と4営業日ぶりに反発した。一方、米上院によるグーグル、フェイスブック、ツイッター経営幹部の公聴会に対する警戒感からハイテクセクターに売り圧力が高まったことで、ナスダック総合株価指数は同比96.073ポイント安の7995.173で終了した。NY原油先物10月限はハリケーン「ゴードン」の影響が予想より小さいとの観測を背景に売り優勢の展開となり、前日比1.15ドル安の1バレル=68.72で終了。一方、NY金先物12 月限は対欧州通貨での米ドル安が好感され、前日比2.2ドル高の1トロイオンス=1201.3と反発した。

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Market Analysis
5日のドル円は続伸。しかし、レジスタンスポイント111.80突破に失敗し長い上ヒゲが示現した事実は、112円台到達のハードルが高いことを示唆している。ハードルを高めている要因は株安にある。目先注視すべきは新興国株式の動向だろう。ボラティリティ(CBOE EMERGING MARKETS ETF)を確認すると、リスク回避相場発生の可能性が高まる23ポイントのレベルに近づいている。現在は国際貿易摩擦が再燃し外為市場で米ドル高圧力が高まり易い状況にある。対中関税第3弾で新たな動きがあれば、米ドル高の進行に伴い国内外の政情不安、経常赤字、そして高インフレに直面する新興国株式は資本流出懸念が意識され下落圧力がさらに高まろう。その影響は通貨売り圧力を強め、結果米ドル相場をサポートする展開が続こう。昨日は底堅さを維持したドル円だが、「国際貿易摩擦→新興国不安→株安」の局面では、円高圧力が米ドル高圧力を凌駕する展開を常に警戒したい。本日の上値攻防分岐は111.80レベルとなろう。株安が続く場合は、このレベルを上限と想定し10日MA(111.26レベル)を視野に反落する展開を想定したい。10日MAの下方ブレイクは21日MA(111.00レベル)トライのシグナルとなろう。一方、米国/カナダ間の貿易交渉が前進するか、対中関税第3弾に関する新たなネガティブ報道が無い場合、米株は調整の反発が想定される。このケースでのドル円は短期レジスタンスラインおよび111.80の突破を想定したい。だが、新興国不安がくすぶる中では8月1日高値112.14の突破は難しいだろう。112.00にはオファーが観測されている。

本日のユーロドルは底堅い展開を想定したい。直近2日間は21日MA(1.1545レベル)にサポートされ長い上ヒゲが示現。ユーロプットの需要が後退しリスクリバーサルの下方拡大が一服している状況も考えるならば、10日MA(1.1643)の上方ブレイクを意識したい。だが、国際貿易摩擦の問題がくすぶる限り上昇幅は限定的となろう。オファーが観測されている1.1700レベルを本日の上限と想定したい。

【チャート①:米株(VIX)と新興国株式のボラティリティ】

VIX ボラティリティ 新興国株

【チャート②:ドル円】

ドル円 USDJPY

【チャート③:ユーロドル】

EURUSD ユーロドル

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