サポート要因として意識されない四半期決算

Market Summary
24日の海外外為市場は、米ドル買い優勢の展開となった。この日の主要な欧米株価指数は軒並み下落。株安を受け米長期金利は3.094%まで急低下する展開となった。米ドル相場はリスク回避の方に反応し、主要先進国通貨に対しては日本円と、25bpの利上げがサポート要因となったカナダドル以外で米ドル高の展開となった。ユーロドルは重要サポートポイント1.1430レベルはおろか、1.1400の節目を一気に下方ブレイクする展開に。安値1.1377まで下落する局面が見られた。ドル円は112.74まで上昇するも、株安が嫌気され112.08まで下落する忙しない展開となった。
米株は主要3指数がそろって下落した。国際貿易摩擦が世界経済に及ぼす負の影響が意識され、ダウ平均は前日比608.01ポイント安の24,583.42と、7月6日以来の安値圏で終了。S&P500指数も2016年以降の上昇トレンドを維持してきた52週MAを完全に下方ブレイクし、同比84.59ポイント安の2,656.10で引けた。国際商品市況では、NY原油先物12月限が前日比0.39ドル高の1バレル=66.82と小幅に反発。米国のガソリン在庫減が相場のサポート要因となった。一方、NY金先物12 月限は世界的な株安よりも米ドル高の方が強く意識され、前日比5.7ドル安の1トロイオンス=1,231.1と反落した。

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Market Analysis
24日のS&P500指数は、2016年安値1,810を起点としたサポートラインおよび52週MAを完全に下方ブレイク。2016年以降形成されてきた上昇トレンドの転換シグナルが点灯した。そしてVIX指数は、リスク回避圧力が高まる水準25ポイントを再び突破してきた。米国決算は総じて良好な内容が続くが、国際貿易摩擦とそれに伴う中国経済の減速リスクが米主要企業の先行き警戒感を高め、投資家の心理も再び不安定化している。米中関係の緊迫化とそれに伴う経済減速リスク、そして中東の政治リスク(=米国によるイラン制裁の発動が11月4日に控え且つサウジアラビアに対する制裁の可能性もくすぶるリスク)さらに米中間選挙を控えている状況の中、唯一の米株サポート要因である四半期決算がその要因として市場で意識されない現状を考えるならば、単発の反発局面を挟みながら米株は底値を探る不安定な状況が続こう。

だが、ドル円は底堅い展開が継続中。米株高トレンドの転換シグナルが点灯して尚、3月安値104.55を起点とした短期サポートラインを維持する状況が続いている。米株がさらに下値トライとなれば、さすがにこのラインを下方ブレイクするだろう。だが、5月安値108.10を起点とした短期サポートラインが次に控えていることを考えるならば、テクニカル面では未だ上昇基調を維持していると言える。これまで米ドル買いをサポートしてきたのは米長期金利の急騰だった。しかし、現在はリスク回避の米ドル買い需要に加えイタリア情勢を意識したユーロ売りも米ドル相場のサポート要因となっている。事実、ユーロドルは重要サポートポイント1.1430を下方ブレイクすると、一気に1.13台の攻防へシフトしている。ビッドが観測されている1.1350をも下抜ける展開となれば、8月15日安値1.1297をトライする展開を想定したい。

【チャート①:S&P500 / VIX指数】

VIX 恐怖指数 S&P500 米株

【チャート②:ドル円】

ドル円 USDJPY

【チャート③:ユーロドル】

ユーロドル EURUSD

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