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米株のボラティリティを注視

Market Summary
30日の海外外為市場は、欧米株式の上昇を背景に円安優勢の展開となった。ドル円は109.07まで反発。その後は利益確定売りに圧され、108円後半で売り買いが交錯した。一方、クロス円ではカナダ円とユーロ円の上昇が目立った。株式市場と原油価格の反発に加え、BoCが利上げの正当性を示唆したことも合わさり、カナダ円は一時84.94まで急上昇する局面が見られた。続落基調だったユーロ円も急反発し高値127.30を付ける局面が見られた。ユーロドルはショートカバー主体の動きとなり、1.1676まで上昇した。
米株は主要3指数がそろって反発した。前日に大きく下げた反動からこの日は買戻し優勢となり、ダウ平均は前日比1.26%高の24,667.78で終了。S&P500指数も同1%以上上昇し2,724.01で引けた。NY原油先物7月限は年末までの協調減産継続の期待が高まったことで、前日比1.48ドル高の1バレル=68.21と反発。一方、NY金先物8 月限は対ユーロでの米ドル安が好感され、前日比2.4ドル高の1トロイオンス=1306.5と上昇して終えた。

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Market Analysis
イタリアリスクの一時的な後退を背景に、一時20ポイントの水準を突破した欧州の株式ボラティリティは再び20ポイント以下へと低下。欧州債券市場では伊独10年債利回りスプレッドが283bpから270bpまで縮小した。昨日の動きを持って南欧の政治リスクが完全に後退したと判断するのは早いが、マッタレッラ大統領を中心に再選挙の回避に向けた動きが出始めており、このリスクはひとまず小康状態へシフトする可能性が出てきた。
リスク回避圧力が高まるシグナルとして筆者が注視しているのが、米株のボラティリティである。S&P500およびナスダック100のそれらは直近の株安圧力を受けて尚、危険水準とされる20ポイント以下で推移している。ボラティリティの動向を反映し、実勢相場も高値圏でのボックスレンジを形成中。単発の株安は一時的な円高圧力を高める要因として今後も意識し続けたい。だが、円高がトレンド化するのは米株高が完全に崩れた時だろう。よって、単発的な調整の株安が散見されているだけの状況下では、ドル円の108円台維持を想定したい。しかし、原油価格の動向が不安定化し、それに伴い米長期金利の上昇圧力も後退気味である点を考えるならば、上値の重い展開も想定したい。目先は21日MAで上値がレジストされる可能性を意識したい。108.00にはビッドの観測あり。一方、109.10から109.30にかけては断続的にオファーが並んでいる。
一方、ユーロドルは10日MAおよび短期レジスタンスラインの攻防が焦点となろう。調整相場が継続してもこれらテクニカルで上値がレジストされるならば、1.15台への再下落を警戒したい。逆に突破に成功する場合は、リトレースメント23.60%および38.20%の水準を目指す展開を想定したい。1.1700にはオファーが観測されている。


【チャート①:欧州株式のボラティリティ / 伊独利回り格差】

伊独利回り格差

【チャート②:米株式のボラティリティ】

VIX VXN

【チャート③:ドル円】

USDJPY ドル円

【チャート④:ユーロドル】

ユーロドル EURUSD

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