次の焦点はFOMCと米株の動向

Market Summary
7月31日の海外外為市場は円安の展開となった。黒田日銀は政策の微修正を施したが、今年から2020年にかけてのインフレ見通しを下方修正し大規模な金融緩和政策を引き続き続ける方針を示した。日銀リスクの後退と世界的な株高を背景に外為市場では円安圧力が高まり、ドル円は高値111.95まで上昇する局面が見られた。クロス円も総じて円安優勢で推移した。一方、ユーロドルは引き続き売り買いが交錯する展開となった。欧州タイムでは上昇圧力が高まったが、1.1750レベルでの売り圧力に圧され敢えなく反落した。
米株は主要3指数がそろって上昇した。貿易摩擦の激化を避けるため米中関係者が再交渉を模索しているとの報道が相場をサポートした。また、ハイテクセクターの買戻しも入り、S&P500指数は前日比13.69ポイント高の2816.29、ナスダック総合指数は41.78ポイント高の7671.79でそれぞれ終了した。NY原油先物9月限はOPECによる産油量増加の報が嫌気され、前日比1.37ドル安の1バレル=68.76と反落した。一方、NY金先物12月限はレンジ相場の攻防に終始し、前日比2.1ドル高の1トロイオンス=1233.6ドルで引けた。

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Market Analysis
黒田日銀は7月31日の会合で現行の金融緩和政策を一部修正してきた。だが、大枠での政策変更はなく、また2020年までのインフレ見通しを下方修正したことで、金融緩和政策の出口がはるか先にあることを市場に印象付けた。日銀イベントがリスクイベントとならなかったことに加え、この日の海外株式が株高となったことでドル円は112円手前まで上昇する局面が見られた。ドル円の113円再トライはFOMCとそれを受けた米株の動向次第となろう。
FOMCの焦点は、好調なファンダメンタルズの見通しをベースとした9月利上げの可能性にある。現時点での利上げ確率は9月と11月がともに80%以上となっている。先月のパウエル議長の議会証言、良好な各指標データ、そして金融政策の方向性に敏感な2年債利回りが2.6%の水準を突破している状況も考えるならば、FOMC声明は前回の内容を踏襲するだろう。よって、今回のFOMCは9月利上げの市場観測をさらに高めるイベントとして注目したい。一方、米株だが、米中貿易交渉が再び実施される可能性とアップルの好決算を考えるならば、上昇基調へ転じる可能性がある。金利の上昇に対する耐性が強まっている点も考えるならば、FOMC後の米国市場はリスク選好相場となり、ドル円は113円を視野に上昇幅が拡大する展開が想定される。112円台のレジスタンスポイントはリトレースメント50.0%&61.80%、そして7月20日の大陰線高値112.61となろう。これらの水準を突破する場合、113円再トライを想定したい。一方、下値は111円台の維持が焦点となろう。112.00、112.50、112.80そして113.00にはそれぞれオファーが観測されている。
ユーロドルは、引き続き短期トライアングルの攻防が焦点となろう。昨日はレジスタンスライン突破の局面が見られた。しかし、1.1750-60ゾーンの突破に失敗し続けていることで、レンジの下限が1.1850から1.1750へ切り下がるムードが出始めている。FOMCが米ドル高イベントになる可能性を考えるならば、本日はサポートライン(1.1603)を視野に入れる展開を意識したい。1.1760にはオファーが観測されている。1.1650および1.1620-1.1600ゾーンにはビッドが断続的に並んでいる。


【チャート①:ドル円】

ドル円 USDJPY

【チャート②:ユーロドル】

EURUSD ユーロドル

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