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米欧株高の調整相場に注意

Overview

19日の海外外為市場は円買い優勢となった。FRB議長の人事を巡る報道を背景にこの日の米10年債利回りは低下。また、欧州株式ではスペインの政治リスクが調整材料とされ下落。これらを背景にドル円は、欧州タイムに113円台から112.29まで下落する展開となった。NYタイムでは米ドルを買い戻す動きが散見されるも上値は重く、112.70手前でレジストされた。ユーロドルも米金利低下を背景に反発基調を維持。1.1858までユーロのショートカバーが進行した。

米株式では、好決算を背景にダウ平均が前日比5ドル44セント高の23,163.04と4日続けて過去最高値を更新。S&P500も同様の展開となった。NY原油先物12月限は、利益確定売り優勢となり前日比0.75ドル安の1バレル=51.29と5営業日ぶりに反落した。一方、NY金先物12 月限は、米ドル安を背景に前日比7.0ドル高の1トロイオンス=1290.0と4営業日ぶりに反発した。

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Analyst's view

直近の米長期金利(=10年債利回り)は、FRB議長の人事を巡り上下に振れる展開となっている。昨日は、ハト派のパウエルFRB理事指名の可能性にかんする報道が金利の低下圧力を強めた。だが5月以降、2.4%の水準でキャップされている状況を考えるならば、米金利が持続的な反発基調へ回帰するためには、低インフレからの脱却が条件となる。次期FRB議長にタカ派の人物が就任しても、それは短期的な上昇要因と捉えたい。

米金利の抑制状態が続く以上、ドル円は株式にらみの展開となろう。昨日の海外時間は、欧州株安に反応して円買い優勢の局面が見られた。ロングスパンで俯瞰する欧米株式のインプライドボラティリティは低水準だが、昨日は米株のそれが急反発している(チャート①参照)。スペインの政治リスク(=21日の臨時閣議でスペイン中央政府がカタルーニャ州の自治停止プロセスにかんする手続きを進める方針)、および米株の過熱感から本日は欧米株式が軟調地合いになる可能性がある。株高調整となれば、外為市場では円を買い戻す動きが強まろう。また、米金利にも低下圧力が強まろう。「株安 /米金利低下」の場合、ドル円は112.00トライを想定したい。111円台の攻防へシフトする場合は、111.60レベルの維持が焦点となろう。一方、株高維持の場合は、7月高値114.50を起点としたレジスタンスラインのトライとなろう(チャート②参照)。
ユーロドルは、米独利回り格差の動向に左右されるだろう。だが、米金利は低インフレ懸念、独金利はスペインリスクに直面していることを考えるならば、本日は売り買い交錯の展開が想定される。テクニカル面での攻防分岐は、今日現在1.1852レベルで推移している日足基準線となろう。このラインの突破に成功すれば、現時点での今年最高値1.2092を起点としたレジスタンスラインが次のターゲットとなろう。一方、下値の焦点は、1.17台まで上昇してきた89日MAの維持となろう(チャート③参照)。


【チャート①:米欧株式のインプライドボラティリティ】

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【チャート②:ドル円チャート】

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【チャート③:ユーロドルチャート】

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