米国ウィークリー 2018/8/14号

トルコ通貨安で米国株も下落だが・・・

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  • トルコ在住の米国人牧師の拘束を巡り、米国はトルコへの制裁を強化し、トルコ・リラが大幅に下落している。2016年のトルコで起きたクーデター未遂事件で反政府勢力を支援した容疑で逮捕・起訴された米国人、アンドルー・ブランソン牧師は、7月下旬に自宅軟禁となるまで、約2年間収監されていた。米国の財務省は8/1、同牧師の拘束に主導的な役割を果たしたとして、トルコのギュル法相とソイル内相の米国内の資産凍結などの制裁を科したと発表。更に8/10、トランプ大統領は、トルコから輸入する鉄鋼とアルミニウムに3月発動の追加関税の2倍となるそれぞれ50%、20%を賦課することをツイッターで表明した。

    一部調査によれば、同牧師が属するキリスト教福音派は米国民の25%を占める最大宗派であり、同派の支持を得るための強硬策との見方もある。一方、トルコのエルドアン大統領は、米国の要望を受け入れず、対抗措置を打ち出したうえ、トルコ・リラを安定化させるための政策金利引き上げを否定している。
  • 7月初旬には1ドル4.5リラ台水準であったトルコ・リラは、8/13には一時7.2リラ台まで急落。新興国全般への波及が懸念される。また、スペイン、フランス、イタリアなどの各国銀行は、トルコ向け債権が大きく、欧州株式市場では銀行を中心に金融株が売られ、大幅に下落した。ただ現状、影響は限定的であり、8/13にトルコ中銀が発表した金融安定に向けた措置の効果を見極めたい。

    NYダウは8/10現在、3日続落し315ドル下落。ただ、トランプ大統領は、米国市場や経済への影響は軽微と見ているようである。モルガン・スタンレーは、8/9に半導体株から距離を取るべきとの内容のレポートを発表。「在庫の高水準、生産リードタイムの長期化」などから需要が伸び悩む際には無視できない規模の相場調整の可能性などを指摘。8/10にSOX指数は前日比2.47%もの下落となった。確かに過去3年に亘り、SOX指数はS&P500を大幅にアウトパフォームしているが、フィリップ証券では引き続き、半導体を中心としたハイテクが米国株の牽引役になると見ている。ビッグデータ時代を迎え、データセンター向けや、Iot、5G次世代通信、EV、AIなど半導体や電子部品の需要は増加が続く見通し。株価下落の戻りは意外に早いかもしれない。8/16に発表されるアプライド・マテリアルズ(AMATエヌビディア(NVDAの決算に注目したい。(庵原)
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S&P500業種別およびNYダウ構成銘柄の騰落率(8/10現在)

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■主な企業決算 の予定
●15日(水):テンセント・ホールディングス、シスコ
●16日(木):ウォルマート、JDドットコム、アプライドエヌビディア、レノボ

■主要イベントの予定
●14日(火):
・7月の輸入物価指数
・ユーロ圏6月の鉱工業生産
ユーロ圏4-6月のGDP (改定値)
・独7月のCPI(改定値)
・独4-6月のGDP (速報値)
・英7月の雇用統計
・中国7月の固定資産投資
・中国7月の小売売上高
・中国7月の工業生産
●15日(水):
・7月の小売売上高
・7月の鉱工業生産
・6月の企業在庫
・8月のNAHB住宅市場指数
・英7月のCPI
・中国7月の新築住宅価格
●16日(木):
・7月の住宅着工件数
・8/11終了週の新規失業保険申請件数
・豪7月の雇用統計
●17日(金):
7月の景気先行指標総合指数
8月のミシガン大学消費者マインド指数 (速報値)
・ユーロ圏7月のCPI (改定値)

(Bloombergをもとにフィリップ証券作成)


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