米国ウィークリー 2018/11/6号

早くも2年後の大統領選睨む?

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  • マーケットが荒れ模様のなか迎える中間選挙。11/4現在、RealClearPoliticsによる最新情勢で、一部議席改選の上院は、100議席のうち共和党優勢が50、民衆党は44、きっ抗が6議席と共和党優勢で、235全議席改選の下院は、民主党優勢が203、共和党は196、きっ抗が29議席と民主党が優勢だ。ただ、共和党が攻勢を掛けており、投票日翌日の11/7に選挙結果が判明するまでは予断を許さぬ状況となりそうだ。

    メインシナリオは、上院共和、下院民主のねじれ状態であるが、市場が織り込んでいない“上下両院とも共和党の勝利”となれば、“Keep America Great Again”のスローガンのもと、トランプ政権が進める政策の実現が高まろう。2年後の大統領選挙本選に向け、更なる米国景気刺激策による企業業績拡大、株高などを目指し、対外的には強硬外交を継続する可能性も高い。大統領就任4年間のうち3年目の米国株のパフォーマンスは最も良好である。4年目の大統領選に向けて、政策を総動員するため上昇率が結果的に高まることとなる。ただ、足元で金利上昇、追加利上げが想定される一方、何れ訪れる景気後退への懸念もあるため、銘柄選択においては、好業績・優良銘柄、予想PERや配当利回りなどの点で魅力的な銘柄を見極めたい。
  • 11/2発表の10月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比24.6万人増、失業率は3.7%、平均時給は前年同月比3.1%増とそれぞれ市場予想をブレイク、もしくは市場予想に一致と、引き続き労働市場の好調ぶりが確認された。ハリケーンの影響を受けた前月の反動などから雇用者数は市場予想を大きく上振れた。失業率は1969年以来約48年ぶり低水準。市場が注目した平均時給は、2009年以来の高い伸び率となり、インフレ懸念の強まりから米国10年国債利回りは再び3.2%台に乗せてきた。

    10月初旬の金利上昇局面では、投資家マインドが大きく悪化したが、今回の強い雇用統計を受けた金利上昇においては、株価の下落は限定的であった。S&P500、NYダウの予想PERは16倍前後(株式益回りは6%超)と評価余地があると見る。アップル(AAPL)は決算発表において、iPhoneの販売実績や見通しが市場予想を下回ったことなどから11/2の株価が前日比6.6%下落。同日のナスダックは同1.0%安となるなど主要3指数は揃って反落した。同社を含むいわゆるFANG銘柄は年初からのパフォーマンスが良好な分、先行き不透明な中、利益確定売りに押されやすい。ただ、調整が続いたアマゾン・ドット・コム(AMZN)など下げ止まりの兆しも見られる。暫くボラティリティの高い状況を想定するが、年末株高シナリオは不変と見る。(庵原)
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S&P500業種別およびNYダウ構成銘柄の騰落率(11/2現在)

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■主な企業決算 の予定

●11月6日(火):モザイク、アーチャー・ダニエルズ、イーライリリー、ラルフローレン

●7日(水):サザン、 21世紀フォックス、クアルコム、トリップアドバイザー、マラソン・オイル、ウィン・リゾーツ、

●8日(木):シーメンス、ディズニーDRホートン、スカイワークス・ソリューションズ

■主要イベントの予定

●11月6日(火)

中間選挙

・サンパウロモーターショーのプレスデー(7日まで、一般公開は8-18日)

中国首相、IMFWTOなど6つの国際機関トップと円卓会議

・ 9月の求人件数

・ユーロ圏 10月のサービス業PMI (改定値)、総合PMI (改定値)、9月のPPI

●7日(水)

・FOMC(8日まで)、9月の消費者信用残高

中国 10月の外貨準備高

●8日(木)

FOMC声明発表

欧州委員会経済見通し

・11月 3日終了週の 新規失業保険申請件数

中国 10月の貿易収支

●9日(金)

クオールズFRB副議長(銀行監督担当)が講演

10月のPPI11月のミシガン大学消費者マインド指数 (速報値)、9月の卸売在庫

・中国 10月のCPI、PPI

●10日(土)

・中国10月の経済全体のファイナンス規模、新規融資、マネーサプライ(15日までに発表)

●11日(日)

・ASEAN関連首脳会議(シンガポール、15日まで)

中国、独身の日          (Bloombergをもとにフィリップ証券作成)



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