米国ウィークリー 2018/9/19号

好業績銘柄の押し目買いチャンス?

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  • トルコ中央銀行の市場予想を大幅に上回る利上げ(9/13、週間物レポ金利を6.25%引き上げ24%)、米中貿易戦争の緩和観測などから、金融市場はリスクオンムードに包まれていた。そうしたなか、トランプ大統領は9/17、中国に対して第3弾となる約2,000億ドル(約22.4兆円)相当の追加関税を課すことを発表。想定通りとはいえ、大規模な輸入制限の市場への影響は小さくはないだろう。
    9/24から10%の追加関税を発動し年末に25%に引き上げる計画で、カバンから魚介類まで数千品目が対象。ただ、強硬な通商政策が多くの米国の消費者にも影響を及ぼすことが懸念され始めている。9/17にはアップル(AAPL)が2.7%安、ボーイング(BA)が下げるなど中国関連株が軒並み下落。一方、9/17に2016/1のチャイナショック時の水準を下回った上海総合指数は、9/18には引けにかけて上昇しほぼ高値引け(1.8%高)。当初25%と想定された追加関税が年内10%に留まったこと、米中通商交渉再開の可能性などが背景と見られる。
  • 9/12、ムニューシン財務長官を中心に中国の劉鶴副首相が率いる交渉担当に書簡が送られ、二国間協議再開を提案したとWSJが報道。中国商務省の報道官は9/13、米国から閣僚級協議再開の提案があったとし、「歓迎する」と表明。ただ、中国は報復準備を進めている模様で、貿易戦争長期化を想定する必要もある。株価下落など中国への影響はほぼ織り込み済みの一方、米国の大手企業や消費者への影響が懸念され始めている。トランプ大統領の支持基盤でもある農家は収入が大幅減となっており、追加関税反対を表明し始めた。
    民間企業など公聴会終了後、直ちに中国への追加関税第3弾を発動するとしていたトランプ大統領だったが9/24に先延ばしし、関税の税率も大幅に引き下げた。「リーマン・ショック」から10年を迎えたことが影響した可能性もあるかもしれない。2008/9/15のリーマン・ブラザーズ経営破たんから10年を迎えたとの報道が相次ぎ、歴史的な好景気や株高、賃金上昇などトランプ政権の成果が関税発動で水泡に帰すシナリオが頭をよぎったのかもしれない。アップルやボーイング、機密情報流出問題からアマゾン・ドット・コム(AMZN)などが下げたが、利益確定売りの面もあろう。何れの株価も年初から大幅に上昇している。もう一段の下げとなれば、好業績銘柄の押し目買いのチャンスとなろう。(庵原)
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S&P500業種別およびNYダウ構成銘柄の騰落率(9/17現在)

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■主な企業決算 の予定

●8月20日(木):マイクロン

■主要イベントの予定

●9月18日(月):

73回国連総会開会(ニューヨーク)

・韓国大統領が北朝鮮を訪問、平壌で南北首脳会談(20日まで)

夏季ダボス会議(中国・天津、20日まで)

・7月の対米証券投資

・9月のNAHB住宅市場指数

●9月19日(水)

ドラギECB総裁、講演(ベルリン)

・EU非公式首脳会議(オーストリア・ザルツブルク、20日まで)

・ハノーバーモーターショーのプレスデー(一般公開は20-27日)

4-6月の経常収支

・8月の住宅着工件数

●9月20日(木)

・15日終了週の新規失業保険申請件数

8月の景気先行指標総合指数

・8月の中古住宅販売件数、

・4-6月の家計純資産

●9月21日(金)

・ユーロ圏9月の製造業・サービス業・総合PMI(速報値)

(Bloombergをもとにフィリップ証券作成)



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