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個別銘柄レポート:マイクロソフト

商用クラウドが好調、「Microsoft Azure」は前年同期比89%の増収

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BLOOMBERG MSFT:US | REUTERS MSFT.OQ

  • 2018/6期4Q(4-6月)は、売上高が前年同期比17.6%増の300.85億USD、純利益が同10.0増の88.73億USD。調整後EPSは1.13USDと市場予想の1.07を上回った。
  • 商用向けクラウドサービスが伸びた。特に包括的クラウドサービス「Microsoft Azure」の売上高が同89%増と引き続き好調。
  • 2019/6通期の市場予想は、売上高が前期比11.0%増の1,225.08億USD、当期利益が同98.3%増の328.64億USD。

What is the news?

2018/6期4Q(4-6月)は、売上高が前年同期比17.6%増の300.85億USD、純利益が同10.0%増の88.73億USD。商用向けクラウドサービス収入が各セグメントで伸び同53%増となった。また、税制改革に伴う利益1.04億USDや前年同期に計上したリストラ費用3.06億USDの反動も増益に寄与した。これら特殊要因を除く非GAAPベースの純利益は同5.5%増の87.69億USD、調整後EPSは1.13USDと市場予想の1.07USDを上回った。売上高総利益率は67.6%と前年同期の67.0%から改善。モアパーソナルコンピューティング部門での利益率の著しい改善が寄与した。

セグメント別の業績は以下の通り。クラウド経由でoffice365などの業務ソフトを提供するプロダクティビティ&ビジネスプロセス部門は、売上高が前年同期比13.1%増の96.68億USD、営業利益が19.9%増の34.66億USD。サブスクライバ―数、1ユーザーあたり収入がともに伸び、「Office 365」の売上高が同38%増と牽引。ビジネス向けSNS「LinkedIn」の売上高も同37%増と好調であった。インテリジェントクラウド部門は、売上高が同22.8%増の96.06億USD、営業利益が同34.0%増の39.01億USD。包括的クラウドサービス「Microsoft Azure」の売上高が同89%増と引き続き伸びたほか、オンプレミスのサーバー製品も好調であった。「Windows」やタブレット端末「Surface」、ゲームなどを手掛けるモアパーソナルコンピューティング部門は、売上高が同17.1%増の108.11億USD、営業利益が同37.8%増の30.12億USD。ビジネス向けやOEM Pro向けの「Windows」、ゲームの「Xbox」のほか、最新のエディションの販売が好調だった「Surface」などが牽引した。「Surface」の利益率が上昇したことで、セグメントの売上高総利益率が大幅に改善した。

How do we view this?

2019/6期1Q(7-9月)の会社計画は、プロダクティビティ&ビジネスプロセス部門の売上高が92.5-94.5億USD、インテリジェントクラウド部門の売上高が81.5-83.5億USD、モアパーソナルコンピューティング部門の売上高が9.95-10.25億USD。2019/6通期の市場予想は、売上高が前期比11.0%増の1,225.08億USD、当期利益が同98.3%増の328.64億USD。

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配当予想(USD) 1.80 (予想はBloomberg)
終値(USD) 107.97 2018/7/23

会社概要
1975年にビル・ゲイツとポール・アレンにより設立。モバイル ファースト&クラウド ファーストの世界におけるプラットフォームとプロダクティビティのリーディング カンパニー。世界190ヵ国以上で事業を展開。
 OS、クロスデバイスの生産性アプリケーョン、サーバーアプリケーション、ビジネスソリューションアプリケーション、デスクトップ・サーバー管理ツール、ソフトウェア開発ツール、ビデオゲーム、システムインテグレータ・開発者向け研修などを提供する。「Windows」で世界のOSシェアはトップ。また、PC、タブレット、ゲーム、エンターテイメントコンソール、関連アクセサリ等のデバイスの設計、製造、販売やクラウドソリューションやコンサルティング等のサービスの提供も行う。

企業データ(2018/7/24)
ベータ値1.06
時価総額(百万USD)828,886
企業価値=EV(百万USD)771,358
3ヵ月平均売買代金(百万USD)2,673.6
 

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主要株主(2018/7) (%)
1.Vanguard Group Inc 7.63
2.ブラックロック6.51
3.Capital Group Cos Inc 5.07
(出所:Bloombergをもとにフィリップ証券作成)



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