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リスクセンチメントは米国の景気動向次第

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欧州中央銀行(ECB)は10日、市場が想定していた以上の緩和強化に踏み切った(主な政策変更内容を参照)。
しかし、その後の記者会見でドラギ総裁が追加の利下げについて否定的見解を示したことで、グローバル市場は暗転。欧米株式市場と原油価格は下落し、外為市場ではユーロ相場が急騰した。2月11日以降、各市場ではリスク選好への回帰ムードが高まっているが、ドラギ発言がそのムードに水を差すかたちとなった。

ECBの緩和強化でさらなるリスク選好へ-この思惑が外れた今、米国経済がリスク選好の先導役を果たせるかどうか、市場の関心はこの点にシフトしよう。

【ECB理事会(10日)-主な政策変更内容】

1 政策金利を年0.05%から0%へ引き下げ
2 中銀預金金利をマイナス0.3%から0.40%へ拡大
3 QEの月次買入れ額を200億ユーロ増額し毎月800億ユーロへ拡充
4 買入れ対象に高格付けの社債を追加
5 長期資金供給策の追加(4年物)



リスク選好回帰継続のシナリオ

目先、米国イベントで注視すべきは、15-16日に開催される連邦公開市場委員会(FOMC)と指標データとなろう。前者に関する大方の市場予想は利上げの見送り。「ハト派のFOMC」となれば、利上げペース鈍化の期待が高まることで株式市場にとってはプラス要因、と捉える意見がある。しかし、ことはそう単純ではない。何故なら「ハト派のFOMC」は、市場関係者に「米国経済はやはり減速しているのか」という懸念を惹起させる可能性(=株式市場にとってのマイナス要因となる可能性)もあるからだ。

では、「ハト派のFOMC」を前提とした場合、どちらの要因がより意識されるのか?その鍵は、来週以降に発表される重要指標データが握るだろう。特に来週は、個人消費関連指標(2月小売売上高)、インフレ関連指標(2月生産者物価指数(PPI) / 同月消費者物価指数(CPI))そして製造業関連指標(3月ニューヨーク連銀製造業景気指数 / 同月フィラデルフィア連銀製造業景気指数)といった重要指標データの発表が目白押しとなっている。「ハト派のFOMC」プラス「良好な指標データ」は「米金融引締め懸念の後退」プラス「米景気減速懸念の後退」を意味する。よって、米国マーケットは「株高」プラス「米金利上昇」で反応することが想定される。外為市場では米ドルを買い戻す動きが強まる展開が想定される。ドル円はレンジの上限として意識されている115.00を突破し、ヘッドアンドショルダーのネックラインである116.00を視野にドル高 / 円安となるかが注目される。一方、ユーロドルは200日移動平均線(下図日足チャートの黄ライン)を下方ブレイクすれば、再び1.08を視野にユーロ安 / ドル高となる可能性を意識したい。

【小売売上高(除自動車、前月比)】

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【製造業関連指標】

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【インフレ関連指標(前月比)】

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リスク回避再来のシナリオ

一方、「ハト派のFOMC」プラス「冴えない指標データ」となれば、リスク選好の先導役不在を背景としたリスク回避の再来を警戒したい。ドラギ発言により今後ECBの金融政策に対する不透明感が意識される可能性があり、エネルギー市場では産油国間における原油の増産凍結協議が迷走している。また、中国の景気減速懸念も依然としてくすぶり続けている。リスク回避へ回帰する材料が揃っているタイミングで米国経済の先行き不透明感が再び意識される展開となれば、株式市場では「米国経済はやはり減速しているのか」という懸念の方が強く意識されよう。そして株式市場は再び軟調地合いへ転じ、その影響は円&ユーロ買い圧力となって外為市場へ波及しよう。この場合、ドル円はレンジの下限である111.00の攻防が焦点となろう。このサポートポイントを下方ブレイクするならば、心理的節目の110円を視野に入れる展開を想定したい。一方、ユーロドルは2月高値1.1376レベルを突破し、1.14台の攻防へシフトするかどうか、この点が注目される。

【ドル円日足チャート】

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【ユーロドル日足チャート】

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