焦点は米小売売上高と地政学リスクの再燃

Market Overview

14日の海外外為市場は、米ドルの売り買いが交錯した。市場予想を上回った8月米CPIを受け外為市場では米ドル買い圧力が強まり、ドル円は一時111.04レベルまで上昇。しかし、北東アジアにおける地政学リスクの再燃が意識され、この日の米10年債利回りは小幅に低下した。また、米国株式でも地政学リスクの再燃に対する懸念が利益確定売りの材料となり、S&P500とナスダックが反落。これら米国市場の動向を受け、ドル円は110.07レベルまで下落する展開となった。ユーロドルもNYタイム序盤は米ドル高優勢となり1.1838レベルまで下落。その後、「米金利低下→米ドル売り」を背景に1.1922まで反発した。尚、7時過ぎの北朝鮮によるミサイル発射観測の報道を受け、ドル円は一時109.55まで急落する局面が見られた。
一方、ポンド相場は急伸した。BoEによる早期利上げ期待を背景に、ポンドドルは2016年9月以来となる1.34レベルの到達に成功した。一方、ポンド円は5月10日以来となる148円台へ上昇する局面が見られた(高値148.35)。

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Analyst's view

8月米CPIは前年同月比で1.9%(予想1.8%)、コアCPIは同1.7%(予想1.6%)とそれぞれ市場予想を上回った。一見良好な内容に見える。しかし、5月以降コアCPIが1.7%で抑制されている状況は、2017年に入り鮮明となっているインフレ鈍化の圧力が未だ根強いことを示唆している(チャート①参照)。米金利の反応が限定的だった点を考えるならば、今回のCPIに米インフレ鈍化懸念を後退させるインパクトはなかったと言えよう。

本日の注目材料も米指標データとなろう。最も注視すべきは、個人消費の動向を見極める上で重要な8月小売売上高となろう。市場予想は前月比で0.1%、コア指数は同0.5%。予想以上内容ならば、米国市場は素直に「株高 / 金利反発」の展開が想定される。外為市場では米ドルを買い戻す動きが散見されよう。この場合、ドル円は111.00突破が焦点となろう。逆に冴えない内容となれば、米ドル売り優勢の展開が想定される。この場合、下値の攻防分岐は21日MA(今日現在109.44前後)となろう。一方、ユーロドルは1.1800をサポートポイント、上値の攻防分岐を10日MA(今日現在1.1946前後)と想定したい。

尚、リスク要因は北東アジアの地政学リスクの再燃だろう。この場合、直近の高値更新と週末というタイミングも考えるならば、米株に調整圧力が強まることで「株調整→円買戻し」プラス「株調整→米金利低下→米ドル安」を背景にドル円は21日MA、ユーロドルは10日MAをそれぞれブレイクする展開が想定される。


【チャート①:米インフレ動向】

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【チャート②:ドル円チャート】

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【チャート③:ユーロドルチャート】

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