焦点は米インフレ指標(PCE)

Market Overview

28日の海外外為市場は、米ドル売り優勢の展開となった。この日のNYタイムの米債券市場では、調整を主体とした債券買い優勢の展開に。米金利の上昇圧力が後退したことで、外為市場では直近の米ドル高を調整する動きが強まった。ドル円は112.25まで、ユーロドルは1.1804までそれぞれ米ドル売りが進行した。
米株は、金利の上昇と税制改革期待を背景に主要3市場がそろって上昇した。だが、同時に利食い売りに圧されたため上昇幅は限られた。NY原油先物11月限は、直近の上昇を受け利確優勢の展開に。前日比0.58ドル安の1バレル=51.56と反落した。一方、NY金先物12 月限は、外為市場での米ドル高一服を受け、前日比0.9ドル高の1トロイオンス=1288.7と小幅に反発して取引を終了した。

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Analyst's view

米10年債利回りは2.3%の水準を回復中。FOMCよりも税制改革期待に敏感に反応した点を考えるならば、米金利反発の持続性はインフレ鈍化からの脱却期待にあると言えよう。この点を見極める上で、今日は8月の米個人消費支出(PCE)に市場の関心が集まろう。直近のコア指数(前年同月比)は1.4%と、FEDが目標としている2%からほど遠い水準で推移している(チャート①参照)。直近の金利上昇により米債への投資妙味が増しているタイミングでインフレ鈍化の進行が確認されれば、米債を買い戻す動き(=米金利への低下圧力)が強まろう。金利差に敏感に反応するユーロドルは堅調地合い(=ユーロ買い / 米ドル売り)となろう。27日に日足雲の上限でサポートされ、昨日は陽線示現となった点を考えるならば、テクニカルの面でも上記の展開(=ユーロ買い / 米ドル売り)となりやすい相場環境にある。一方、PCE指数が総じて市場予想を上回る場合、FEDの見通し通り「インフレの鈍化は一時的」との期待を背景に、米金利の反発基調が続こう。ユーロドルはサポートポイント1.1650もしくは直近高値1.2092からの38.20%戻し1.1607レベルまで米ドル高が進行する可能性がある(チャート②参照)。
一方、ドル円だが、「米金利低下=米ドル安」のみならば、10日MAもしくは日足雲の上限でのサポートを想定したい。112.00および111.50(雲の下の水準)にはそれぞれビッドの観測あり。一方、株高の調整圧力が同時に発生する場合は、雲の攻防を想定したい。だが、現在の株式ボラティリティの動向を考えるならば、後者の可能性は低いだろう。上値の焦点は、7月高値114.50レベルを起点としたレジスタンスラインの突破が焦点となろう(チャート③参照)。


【チャート①:米インフレ動向】

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【チャート②:ユーロドルチャート】

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【チャート③:ドル円チャート】

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