米国市場はリスク選好へ回帰 ドル円は108.00トライが焦点

Market Summary

昨日の海外外為市場は、米ドル安の流れが続いた。欧州タイムからNYタイム序盤は米ドルを買い戻す動きが散見されたが、ロンドン勢が引けた後に再び米ドル売り圧力が強まり、ユーロドルは今月2日以来となる1.25台を回復。高値1.2510まで上昇する局面が見られた。一方、ドル円はNYタイム後半に106.01まで下落する局面が見られた。

この日の米株は主要3指数がそろって上昇した。アップルをはじめとしたハイテク株の他、金利の上昇に金融株が再び追随しはじめ、且つ国際商品市況の反発も合わさり、ダウ平均は節目の2万5000ドル台を回復(終値:25,200.37)。ナスダック総合も5日続伸の展開となった(終値:7,256.43)。NY原油先物3月限は株式市場の反発と外為市場の米ドル安が意識され、前日比0.74ドル高の1バレル=61.34と続伸。一方、NY金先物4月限は米ドル安よりも前日の急騰が意識され、利益確定売り優勢の展開に。前日比2.7ドル安の1トロイオンス=1,355.3で終了した。

bg_usdjpy_1084365

Market Analysis

1月の米消費者物価指数(CPI)に続き、同月米生産者物価指数(PPI)もコア指数が前年同月比で2.2%と市場予想の2.1%を上回る結果となった。賃金とインフレの動向に正の相関が発生している事実が具体的な数値で確認された以上、パウエルFRBは3月利上げを決定するだろう。米債券市場ではこの点が意識され、FOMC前まで調整を挟みながら金利の上昇トレンドが継続する可能性が高い。その金利の上昇に米金融セクターが再び追随し始めていることに加え、ネガティブに反応し続けていたハイテクセクターも反発し始めていること(チャート①)、さらに米ドル安を背景に国際商品市況も同じく反発基調へ転じている点を考えるならば、再び株高トレンドへ回帰する可能性が高まっている。この点は、欧米株式のボラティリティの低下も示唆している。米ドル安と株高の環境下では、資源国&新興国通貨が堅調に推移しよう。上値の水準は米ドル安の進行度合い、つまりユーロドルの動向次第で決定されよう。そのユーロドルは昨日1.25台を回復。再びフィボナッチ・プロジェクション76.40%(1.2524)および1月25日高値1.2536をトライするムードが高まっている。これらレジスタンスポイントの突破に成功するならば、資源国&新興国通貨も対ドルで上値トライの展開となろう。また、上記の相場環境は、クロス円のサポート要因(=ドル円下落の相殺要因)となろう。
一方、ドル円はリスクリバーサルの拡大が一服していること、標準誤差回帰分析バンドの下限をトライしている現状を考えるならば、一度反発基調へ転じよう。その際の焦点は108.00レベルとなろう。2017年以降、レンジの下限として意識されてきたポイントが、一転してレジスタンスへ転換する場合、ドル円の地合いの弱さを市場に印象付けよう。ユーロドルの根強い上昇トレンド、株高と米金利上昇との相関性が完全に崩れている状況、14日の108.00下方ブレイクによるディセンディング・トライアングルのパターン形成、そして早くもオファーが観測され始めている事実も考えるならば、108.00レベルがサポートからレジスタンスへ転換する可能性があろう。


【チャート①:米長期金利と金融&ハイテクセクター】

chart1_20180216


【チャート②:ドル円】

chart2_20180216


【チャート③:ユーロドル】

chart3_20180216

本レポートはお客様への情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当社の提供する金融商品・サービスその他の取引の勧誘を目的とした ものではありませ ん。本レポートに掲載された内容は当社の見解や予測を示すものでは無く、当社はその正確性、安全性を保証するものではありません。また、掲載された価格、 数値、予測等の内容は予告なしに変更されることがあります。投資商品の選択、その他投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたしま す。本レポートの記載内容を原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については、当社は一切の責任を負うものではありません。

無断で複製、配布等の著作権法上の禁止行為に当たるご使用はご遠慮ください。

投資手法・戦略ガイド

  • よくある間違い

    金融取引において心理状態は重要な要素であり、どのように取引を理解し反応するかが成功に大きな影響を与えます。ここでは、取引での心理状態についていくつかの要素を紹介し、気を付けるべき一般的な過ちを確認していきます。

  • 注文とは

    ポジションを保有・清算できるいくつかの方法を学びます。単純な直接取引から、人がいなくても自動で指示を出すような取引までいろいろあります。注文取引により、利益額をあらかじめ設定したり損失額に対してストップをかけたりできます。複数の注文方法を紹介するとともに、利用方法を説明いたします。

  • トレンド

    アナリストがどのようにチャートを使っているのかを学び、投資家の行動を勉強し市場パターンを理解しましょう。利用可能な様々なチャートの使い方を学習し、チャートが示す価格パターンを確認します。