9月米CPIと米株の動向に注目

Overview

12日の海外外為市場は、英ポンドが上下に大きく振れる展開となった。EU離脱交渉を巡る報道にこの日の英ポンドは荒れた展開となるも、EUサイドのミシェル・バルニエ氏が英国に対し「2年のEU市場へのアクセス維持と移行期間を設ける」ことを提案したとの報道(ドイツ紙ハンデルスブラット)が最終的に英ポンド相場の押し上げ要因となった。ポンドドルは1.3291レベルまで急反発。また、対ユーロでのポンド買いはユーロドルやユーロ円の下落圧力を強める要因となった。一方、ドル円に大きな変動は見られず112円台でのレンジ相場が続いた。
米株式は、好調な企業決算よりも相場の過熱感の方が意識され、主要3市場がそろって反落した。NY原油先物11月限は、前日比0.70ドル安の1バレル=50.60と反落。7~9月期に世界の原油需要が鈍化(IEA月報)したことが材料視された。一方、NY金先物12 月限は、前日比7.6ドル高の1トロイオンス=1296.5と反発。だが、対ユーロで米ドル高優勢の展開となり上昇幅は限られた。

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Analyst's view

12日の米債券市場では米10年債利回りが低下した。5月以降、2.4%前後の水準では債券を買い戻すパターンが見られる。(チャート①参照)。さらに金利の低下幅が拡大するかどうか、本日この点を見極める上で重要な材料となるのが、9月の米CPI。特に注目されるのはコア指数の内容だが、市場予想は前月比0.2% / 前年同月比1.8%。より重要なのは後者の内容となろう。5月以降、1.7%の水準で横ばい推移が続いている。市場予想を上回るならば、低インフレは一時的という観測を背景に米10年債利回りは反発基調へ転じることが想定される。米金利が反発すれば、外為市場では米ドル買い圧力が強まろう。昨日、日足一目基準線で上値がレジストされたユーロドルは、米独利回り格差の拡大を背景に下値トライの展開が想定される(チャート②参照)。一方、ドル円は株式動向次第でトレンドが決定されよう。高値警戒感から米株は調整売りの圧力が強まり易い状況にある。インフレ鈍化懸念の後退は米利上げペース維持の観測を強めることから、米株が続落する可能性がある。この場合、ドル円は「米金利上昇=米ドル高」と「株高=円安」の圧力がぶつかり合うことで112円を中心としたレンジ相場が継続しよう。米株高維持ならば、7月高値114.50を起点としたレジスタンスライン(113.00前後)をトライする展開を想定したい(チャート③参照)。

逆に、コアPCE同様、9月のコアCPIでも低インフレのトレンド化があらためて確認されれば、米金利の低下基調が続くことで米ドル相場の押し下げ要因となろう。このケースでは、ユーロドルは日足基準線の再トライを想定したい。一方、ドル円はやはり株式動向次第で下値水準が決定されよう。米株高維持ならば、NY引けで112円台を維持する可能性がある一方、調整売り優勢となれば112円台を下方ブレイクする展開を想定したい。


【チャート①:米10年債利回りチャート】

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【チャート②:ユーロドルチャート】

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【チャート③:ドル円チャート】

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