焦点は一般教書演説とユーロドル

Market Summary

29日の海外外為市場は、米ドル買い優勢の展開となった。この日の米長期金利は上昇基調を維持し、2014年4月以来となる2.7%台の水準へ到達する局面が見られた。米金利の上昇は米ドルショートカバーの一因となり、ユーロドルは1.2335まで下落。ドル円は109.20まで米ドル買いが進行した。一方、クロス円は米ドル買戻しの影響を受け上値が抑制されたが、カナダドル円は追加の利上げ観測がサポート要因となり陽線引けとなった。

週明けの米国株式は原油安や持続的な金利上昇が嫌気され、主要3指数は利益確定売り優勢の展開となった。NY原油先物3月限は、外為市場での米ドル買戻しと米原油在庫の状況を確認したいとの思惑を背景に、前週末比0.58ドル安の1バレル=65.56と小反落。一方、NY金先物2月限も米ドルのショートカバーが意識され、前週末比11.8ドル安の1トロイオンス=1340.3と続落した。

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Market Analysis

米長期金利は29日、2.7%台の水準へと到達する局面が見られた。しかし、米ドル相場の上昇幅は限定的だった。この主因は、日独の長期金利の上昇にあろう。29日海外時間の利回り格差の動向を確認すると、米日および米独のそれらはむしろ抑制傾向にあることがわかる(チャート①参照)。FEDがいち早く金融引き締めに動いてる時ならば利回り格差と米ドル相場の上昇幅はともに拡大しただろう。しかし、現在はカナダ中銀(BoC)が利上げに踏み切り、欧州中銀(ECB)は量的緩和政策からの脱却を模索中。また、英中銀(BoE)もインフレの動向次第では早ければ今年半ば、遅くとも年後半に再び利上げに踏み切る可能性が市場で意識されている。各中銀の動向を反映し、世界的に金利の上昇圧力が高まりやすい状況下では、国内の長期金利も無縁ではいられない。事実、10年債利回りは0.09%前後の水準で高止まりしている。日独金利の上昇基調が続くならば、米ドル相場の上値の重いが展開も継続する可能性が高い。だが、リスク選好相場が崩れているわけではなく、またリスクリバーサル(1M)も反転の兆しが見え始めている点を考えるならば、ドル円は昨年安値107.31レベルを一気に下方ブレイクする可能性は現時点で低い。
一方、ユーロドルのリスクリバーサルを確認すると拡大傾向にある(チャート②参照)。投機筋のユーロ買い越し額が14万枚を再び突破し、テクニカル面でもフィボナッチ・プロジェクションの76.40%で上値がレジストされた点も考えるならば、いつ調整圧力が強まってもおかしくない状況にある(チャート②参照)。そのきっかけとして注視すべきは、週後半の米指標データである点は29日のレポートで指摘済み。調整の水準は米独利回り格差の水準で決定されよう。一方、米ドル安圧力を高める要因として注視すべきは、トランプ米大統領による一般教書演説。通商政策リスクを市場に意識させる内容となれば、再び米ドル安圧力が強まる展開を警戒したい。この場合、ドル円はビッドが観測されている108.00が攻防分岐となろう。一方、ユーロドルは1.25台への再上昇となるか、この点が注目される。


【チャート①:米独 / 米日利回り格差】

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【チャート②:ユーロドル】

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