焦点はECB & 英MPCイベントへシフト

Overview

13日の海外外為市場は、米ドル安優勢の展開となった。11月米CPIコアは前月比 / 前年比ともに市場予想を下回る結果に。冴えないCPIを受け海外時間で最初の米ドル売り圧力が強まったが、その後イエレンFRBがあらためて低インフレに対する警戒心を示したことで、米ドル売りがさらに加速した。ドル円はNYタイムに112.45レベルまで下落する局面が見られた。一方、ユーロドルは1.1831と日足雲の上限を突破する局面が見られた。

米国株式ではダウ平均が続伸した。FEDによる強気の景気見通しと緩慢な米利上げペースへの思惑を背景に、前日比80.63ポイント高の24,585.43と連日で最高値更新となった。共和党の上下両院が税制改革法案で合意に至ったことも株式の押し上げ要因になったとの指摘もあった。NY原油先物1月限は、米ガソリン在庫と原油生産量の増加が嫌気され、前日比0.54ドル安の1バレル=56.60と続落した。NY金先物2 月限は外為市場での米ドル安が好感され、前日比6.9ドル高の1トロイオンス=1248.6と5営業日ぶりに反発した。

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Analyst's view

12月FOMCの焦点は、低インフレに対するFEDの警戒レベルにあった。利上げは既定路線だったにもかかわらず、低インフレ状態が続いていることを意識し、エバンズ・シカゴ連銀総裁とカシュカリ・ミネアポリス連銀総裁は利上げに反対票を投じた。また、FOMC声明では「the Committee is monitoring inflation developments closely」とインフレ動向を注視し続ける姿勢をあらためて示してきた。冴えない11月CPIとFOMCの結果に対して米10年債利回りが2.42%台から2.34%台まで急低下した事実を考えるならば、市場はFEDほど、2018年の3回利上げを確実視しているわけではないことを示唆している(チャート①参照)。目先の米金利は、税制改革法案を巡る動きでサポートされる局面があろう。だが、低インフレ懸念が払しょくされない限り、持続的な米利上げペースへの期待は高まらない。今後も2.4%の水準を挟んだ攻防が続く可能性が高い。

本日の焦点は、ECB & 英MPCイベントとなろう。両イベントに共通する焦点は、将来の経済とインフレの見通しにあろう。これらの点について先行き不透明感を示すならば、ハト派のFOMCを意識したユーロドル とポンドドルの上昇は早くも後退しよう。一方、強気の見通しを示す場合は「ハト派のFOMC=米ドル売り」に「タカ派のECB & 英MPC=ユーロ&ポンド買い」の圧力が加わることで、ユーロドルとポンドドルは上値トライが継続しよう。だが、前回の会合を鑑みるに、カーニーBoEはどちらの点についても慎重姿勢をあらてめて示す可能性が高い。よって、本日のポンドドルは10日MAでレジストされる可能性があろう(チャート②参照)。一方、ドラギECBは経済成長の面で自信を示す可能性がある。インフレ見通しについては、コアHICPが1.3%で頭打ちとなっている現状を考えるならば、慎重姿勢を維持するだろう。21日MAおよび日足雲の上限の突破に成功しテクニカル面で反発ムードが強まっているタイミングで、経済成長の面のみでも強気の姿勢を示す場合、ユーロドルの反発基調は維持される可能性があろう。次の上値ターゲットはリトレースメント50.00%および61.80%となろう。これらテクニカルの突破に成功する場合は、直近高値1.1960を起点とした短期レジスタンスラインを視野に上昇幅が拡大しよう(チャート③)。


【チャート①:米10年債利回り】

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【チャート②:ポンドドル】

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【チャート③:ユーロドル】

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