2018年の見通しと本日の焦点

Summary

4日の外為市場は、円売り優勢の展開となった。世界的な株高と堅調な国際商品市況を背景に、この日はクロス円主体で円安が進行。特にユーロ円は、昨年9月上旬以来の水準まで反発したユーロドル(高値1.2089)の動向も合わさり、高値136.36と2015年10月以来の水準まで上昇する局面が見られた。一方、ドル円は112.86まで上昇するも、NYタイムに入り米長期金利が低下したことで113円トライに失敗した。

米国株式は主要3指数がそろって上昇。国際商品市況の上昇を背景に資源関連株が上昇のけん引役となった。ダウ平均は前日比152ドル45セント高の25,075.13と、初めて25,000ドルの大台を突破しての最高値更新となった。ナスダック総合とS&P500もそろって最高値更新となった。

NY原油先物2月限は、米国の原油在庫が減少していることが確認されたことで、前日比0.38ドル高の1バレル=62.01と続伸。一時、62.21ドルと2015年5月6日以来となる高値を付ける局面が見られた。一方、NY金先物2 月限は、対ユーロでの米ドル売りが好感され、前日比3.1ドル高の1トロイオンス=1321.6と10日続伸。一時1326.1ドルまで上昇し、昨年9月15日以来となる高値を付ける展開となった。

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2018 Outlook

2018年の外為市場は、2017年で決着がつかなかった「米ドル安vs円安」の延長戦が繰り広げられる1年になると想定している。その主因は、株高と米長期金利の関係性にある(チャート参照)。年初から世界の株式市場は株高トレンドが鮮明となる一方、米長期金利は2.5%が新たなレジスト水準として意識されている。低インフレ懸念が完全に払しょくされない限り、今年の米長期金利も株高に追随出来ない状況が続くだろう。この点は、2018年の米金融引き締めペースに対する不透明感を市場に意識させよう。また、米政治リスクー今年秋の中間選挙を意識しトランプ政権が通商政策(=米ドル安政策)で点数を稼ごうとするリスク / 大規模減税による税収減を穴埋めする議論が昨夏以降停滞しているが、今年もこの点に関する議論が進展しなければ財政悪化懸念が高まるリスク―も米ドル安要因となり得る。

一方、株式市場は、米国のISM製造業指数、そして欧州&中国の製造業PMIが2016年以降上昇基調を維持している点を考えるならば、製造業セクターが世界的に好循環を維持する可能性が高い。各国経済は製造業セクターがけん引役となり持続的な景気拡大が期待される。また、上述した理由を背景に米ドル安が継続するならば、国際商品市況も堅調地合いとなることで株高トレンドをサポートしよう。だが、今年5月以降は米中間選挙やECBの金融政策が意識されることで上下に振れる展開が散見される可能性がある点は要注意。

 

Today's Views

本日は12月のユーロ圏HICPと同月の米雇用統計が焦点となろう。前者が市場予想を上回るならば、米独利回り格差の縮小を背景にユーロドルは1.21台の水準へ上昇する展開を想定したい。だが、ユーロドルが上値トライとなっても、その持続性は米雇用統計、特に平均賃金次第となろう。市場予想は2.5%増(前年同月比)。予想以上ならば、米長期金利に上昇圧力が強まることでNYタイムは米ドル買い優勢の展開が想定される。また、ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁 /メスター・クリーブランド連銀総裁の講演内容も米ドル相場の変動要因として注目したい。


【チャート:世界の株式と米長期金利 のパフォーマンス】

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