ドル円とユーロドル 目先のポイント

Market Summary
5月31日の海外外為市場では円買いが散見され、ユーロドルは続伸した。トランプ米政権はこの日、欧州連合(EU)、カナダそしてメキシコに対する鉄鋼とアルミニウムの関税を発動すると発表。これを嫌気した米国株式市場では、主要3指数が下落。外為市場では、米株安を受けた円買い優勢の局面が散見された。ドル円は欧州タイムに109.00を付けるも、その後は108円後半で上値の重い状況が続いた。一方、クロス円ではカナダ円の下落が目立った。株安に加え第1四半期GDPが市場予想を下回ったことも重なり、一時83.55まで下落した。
NY原油先物7月限は米ガソリン在庫の増加が意識され、前日比1.17ドル安の1バレル=67.04と反落。協調減産に対する不透明感も相場の重石となった。一方、NY金先物8 月限は売り優勢の展開となり、前日比1.8ドル安の1トロイオンス=1304.7と反落。ただ、貿易リスクとユーロドルの続伸が相場のサポート要因となり、1,300ドル台の水準は維持した。

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Market Analysis
トランプ米政権は関税の適用を猶予していたEU、カナダそしてメキシコに対し、本日より鉄鋼に25%、アルミに10%の関税を上乗せすることを発表した。5月31日の米株は当然売りで反応したが、高値圏でのボックス相場に大きな変化は見られない。株式ボラティリティにもヒステリックな反応は見られず、長期金利が急低下する状況に陥っていないことも考慮するならば、米国市場は未だリスク回避相場には至っていない。だが、米株のボラティリティは上向き基調である。米中貿易交渉に関する報道次第でボラティリティが拡大する(=米株安が圧力が高まる)可能性がくすぶっている点は常に意識したい。
貿易摩擦の問題で漁夫の利を得るのはユーロだろう。事実、昨日は対カナダドルとメキシコペソでのユーロ高がサポート要因となり、ユーロドルは短期レジスタンスラインの突破に成功している。また、短期リスクリバーサル(1W)もユーロ安圧力の後退を示唆している。原油価格の不安定化に伴う米長期金利の上昇圧力が後退気味である状況も考えるならば、目先は21日MAをターゲットにユーロドルの反発基調が続く展開を想定したい。だが、南欧政治の状況は流動的であり、何よりも域内ファンダメンタルズに対する不透明感が良好な指標データで払しょくされない限り、ユーロドルは戻り売り圧力に直面し続ける可能性が高いだろう。
ドル円は108.00-109.65レンジでの攻防を想定したい。焦点は株式、特に米株の動向だが、貿易リスクが米株の続落要因となれば、米長期金利にも低下圧力が高まることで108.00を視野に下落幅が拡大しよう。このケースでの焦点は、5月29日安値108.10および108.00の攻防となろう。後者の水準ではビッドが観測されている一方、下の水準にはストップも置かれている。29日の買戻しとオーダー状況の面から、市場関係者は108.00を下値の攻防分岐として意識していることがうかがえる。一方、上値は21日MAが推移している109.65前後を上限と想定し、まずは5日MAおよび10日MAの突破を確認したい。しかし、21日MAに対して後者2つのMAはデッドクロスとなっている。短期サポートラインをあっさりと下方ブレイクしている状況も考えるならば、徐々に108.00トライの可能性が高まっている。


【チャート①:米株式のボラティリティ】

VIX VXN S&P500 NASDAQ100

【チャート②:ユーロドル】

EURUSD ユーロドル

【チャート③:ドル円】

ドル円 USDJPY

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