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米長期金利の動向を注視

Market Summary
昨日の海外外為市場は、米ドル買い優勢の展開となった。米長期金利が2.9%台の水準へ到達したことに加え、冴えない英国の指標データを背景に英ポンドの売り圧力が強まったこと、また資源国通貨にも売り圧力が強まったことが重なり、ドルインデックスは3日続伸。ユーロドルは欧州タイム序盤に1.2327まで下落する局面が見られた。一方、ドル円はNYタイム後半に107.49まで米ドル買いが進行した。

米株は主要3指数がそろって下落した。ハイテク株と消費関連株の売り圧力が相場の重石となった。米金利の上昇が懸念されたとの声も聞かれた。NY原油先物5月限は一時69.56ドルと、約3年4カ月ぶりの高値を付ける局面が見られた。ただ、節目の70ドルを前に利益確定売り優勢となり、前日比0.18ドル安の1バレル=68.29と反落。一方、NY金先物6 月限は米ドル高が意識され、前日比4.7ドル安の1トロイオンス=1348.8と反落して終了した。

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Market Analysis
昨日の海外市場の動向で筆者の関心を惹いたのが、米国の長期金利(=10年債利回り)だった。米株と原油先物相場が下落したにもかかわらずこの日の10年債利回りは2.934%と、3月21日以来の水準まで上昇した。昨年9月以降、米金利の上昇基調が続いているが、その背景にあるのが原油先物相場の上昇である(チャート①)。その原油先物相場だが、WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の5月限は、節目の70ドルを視野に上昇圧力が高まってきた。昨日の米株主要3指数がそろって下落したにも関わらず10年債利回りの上昇基調が続いたということは、株高以上に原油価格の上昇を受けた将来のインフレに対する思惑の方が米国債券市場で強く意識されていることを示唆している。国際政治リスクは一時的に後退しているが、米10年債利回りが3.0%を視野に急上昇するならば、再び米株の圧迫要因となる可能性があるため注意が必要だろう。

本日のドル円は、引き続き106.00-108.00レンジの攻防を想定したい。米10年債利回りの上昇を背景に日米利回り格差は287bpまで拡大中。4月以降、この利回り格差とドル円との相関関係(正の相関)に復活の兆候が見られること、そして株高維持の状況も考えるならば、108円トライを意識したい。このレベルにはオファー、上の水準にはストップが観測されている。108円突破となれば、次のターゲットはリトレースメント61.80%の108.21を想定したい。一方、下値の焦点は106.70手前まで上昇してきた21日MAの維持が焦点となろう。

ユーロドルも引き続きレンジ相場を想定したい。上限はプロジェクション61.80%の1.2411で変わらず。一方、下値の焦点は、今月10日以降サポートラインとして意識されている21日MAとなろう。このMAの下方ブレイクは、昨年11月安値1.1552を起点としたサポートラインをトライするシグナルとして警戒したい。1.2400にはオファーが観測されている。1.2330-1.2300にはビッドが断続的に並んでいる。

【チャート①:WTIと米10年債利回り】

WTI us10 years yield 原油 米国10年債利回り

【チャート②:ドル円】

ドル円 usdjpy

【チャート③:ユーロドル】

eurusd ユーロドル

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