原油先物相場と米金利にらみの一日

Market Summary
海外時間の外為市場は売買材料に欠ける中、米ドル高を調整する動きが散見された。原油高が米金利上昇のサポート要因となる一方、8-9日に入札を控えていることもあり、この日は2.95%前後で小動きとなった。金利に大きな変動が見られない中、NY外為市場では米ドル高を調整する動きとなり、ユーロドルは1.19割れ後に1.1940手前まで反発する展開に(安値:1.1896)。一方、ドル円はリスク選好相場よりも米ドル高調整圧力の方が勝り、欧州タイムに付けた高値109.39から108.98まで下落する局面が見られた。
米株は主要3指数がそろって上昇した。ハイテクセクターと資源セクターが上昇のけん引役となり、S&P500種株価指数は約2週間ぶりの水準まで反発した。NY原油先物6月限は、米国の対イラン制裁に対する思惑とベネズエラの財政悪化に伴う産油量の減少が意識され、前週末比1.01ドル高の1バレル=70.73と4日続伸。一方、NY金先物6 月限は米ドル高が一服したことで反発する局面が見られるも、前週末比0.6ドル安の1トロイオンス=1314.1と小反落して終了した。

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Market Analysis
イラン核合意の離脱問題に関し、トランプ米大統領はツイッターを通して「I will be announcing my decision on the Iran Deal tomorrow from the White House at 2:00pm.-米東部時間8日午後2時(日本時間9日午前3時)にイラン核合意に関する決定を発表する」とコメント。2015年に締結されたイラン核合意からの離脱を発表する場合、注視すべきは原油先物相場の反応だろう。思惑先行で1バレル=70.84ドルと2014年11月下旬以来となる高値水準まで急騰している状況を考えるならば、一度利益確定売り優勢の展開(=事実で売る展開)となる可能性がある。だが、産油国間による協調減産の継続、くすぶり続ける中東の地政学リスク、さらにはベネズエラの財政悪化に伴う産油量減少といった原油高要因を考えるならば下落幅は限定的となろう。原油高、金利上昇そしてFEDによる利上げペース加速の可能性に直面して尚、米株が堅調地合いを維持している点も考えるならば、米金利が低下基調へ転じる可能性は低い。よって、米ドル相場は調整を挟みながらも金利の上昇にサポートされ、堅調地合いを維持する公算が高い。尚、原油先物相場以外で米金利の動向に影響を与える材料として、本日のパウエルFRB議長による講演と3年債入札、そして9日の10年債入札を注視したい。

本日のドル円は、引き続きサポートラインが攻防分岐となろう。このラインを維持する限り、110円(=リトレースメント61.80%)の再トライを意識したい。日足転換線の突破は110円トライのシグナルのひとつとなろう。株式市場(特に米株)が反落する場合は、上値が抑制されるだろう。だが、米金利の高止まりを考えるならば、ビッドが観測されている108.50レベルもしくは21日MAでサポートされる展開を想定したい。一方、ユーロドルは1.19の完全ブレイクを意識したい。1.18台で注視すべきテクニカルポイントは、プロジェクション161.80%の1.1825前後となろう。このテクニカルを下方ブレイクする展開となれば、1.18トライを警戒したい。1.1800にはビッドが観測されている。

【チャート①:原油先物相場と米長期金利】

WTI US10yield 原油 米10年債利回り

【チャート②:ドル円】

ドル円 USDJPY

【チャート③:ユーロドル】

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