焦点は税制改革案の行方と米長期金利の動向

Overview

18日の海外外為市場は、米ドルの売り買いが交錯する展開となった。NYタイム序盤は米長期金利の上昇が抑制されたことで、米ドル売り優勢の展開に。その後、金利が徐々に反発基調へ転じると米ドルを買い戻す動きが強まった。ドル円は112.30まで下落後、112.60台まで反発。一方、ユーロドルは1.1834まで上昇後、米金利の反発に伴う米独利回り格差の拡大が意識され、1.1774まで米ドルが買い戻された。

米国株式は、年内の税制改革案成立が意識され主要3指数がそろって過去最高値を更新。ナスダック総合株価指数は、取引時間中に節目の7,000を初めて上回る局面が見られた。NY原油先物1月限はナイジェリアのストライキ中止が意識され、前週末比0.14ドル安の1バレル=57.16と3営業日ぶりに反落した。一方、NY金先物2 月限は、米ドル相場の上値が抑制されたことが好感され、前週末比8.0ドル高の1トロイオンス=1265.5と4日続伸した。

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Analyst's view

年内の税制改革期待が意識され米国株式は株高で反応した。米長期金利もNYタイム後半に入ると上昇圧力が強まった。しかし、2.4%の水準を一気に回復する展開とはなっていない(チャート①参照)。この点は、18日のレポート「米ドル買い優勢も上昇幅は長期金利次第」で指摘したとおり、低インフレに対する思惑が税制改革期待の相殺要因となっている。本日も米ドル買いの局面は散見されるだろうが、上昇幅は米長期金利の動向次第で決定されよう。

ドル円は引き続き堅調地合いを想定したい。米長期金利の反発圧力が抑制されても、株高トレンドが維持される限り、円高圧力が高まる可能性は低い。その株式市場のボラティリティを確認すると、日米欧ともに低下基調にある(チャート②参照)。目先、リスク回避圧力を強める要因が見当たらないことも考えるならば、調整が散見されならがも、現在の株高トレンドは継続する公算が強い。また、日米利回り格差が徐々に拡大傾向にあることもサポート要因となろう(チャート③参照)。上値の攻防分岐は112.90レベルを想定したい。この水準の下には、昨日上値をレジストした10日MAおよび転換線が推移中。一方、下値の焦点は112円台の維持となろう。

ユーロドルは、トライアングルの攻防が焦点となろう。米独利回り格差が拡大傾向にある点を考えるならば、意識すべきはトライアングル下限のブレイクの方だろう(チャート③参照)。ユーロが買い戻されても、トライアングルの上限でレジストされる展開を想定したい。チャート分析の詳細は、別途テクニカルレポートを参照されたし。


【チャート①:米10年債利回り】

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【チャート②:日米欧株式ボラティリティ】

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【チャート③:利回り格差と為替動向】

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