ユーロ急伸 米CPI次第でさらなる米ドル安も

Overview

14日の海外外為市場ではユーロが対ドルで急伸した。この日発表された独7-9月期GDP速報値(前年同期比)が2.8%と市場予想の2.3%を大幅に上回る内容となった。これを受け外為市場ではユーロ買い圧力が強まり、ユーロドルは現時点での今年高値1.2092を起点とした短期レジスタンスラインの突破に成功。1.1805レベルまで急伸する局面が見られた。一方、ドル円は113円で上値の重い展開に。税制改革(=トランプ減税)に対する期待の後退に加え、原油先物相場も下落したことで、この日の米国市場はリスク回避相場となった。ドル円は欧州タイムに付けた高値113.91から113.29まで下落した。

米国株式は主要3指数がそろって下落した。上述したリスク回避要因に加え、減配を決定したGEや中国の冴えない指標データも意識され、ダウ平均は前日比30ドル23セント安の23,409.47で終了した。NY原油先物12月限は国際エネルギー機関による原油需要見通しの引き下げを受け、前日比1.06ドル安の1バレル=55.70と大幅反落。一方、NY金先物12 月限は、米国市場のリスク回避相場や外為市場での米ドル安を背景に前日比4.0ドル高の1トロイオンス=1282.9と続伸した。

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Analyst's view

14日の外為市場でユーロは対ドルで急伸した。今回のユーロ高で注目すべきは、現時点での今年最高値1.2092を起点とした短期レジスタンスラインを大陽線で突破したことだろう。1.1775前後で推移していた89日MAをも突破している点を考えるならば、テクニカル面では9月上旬以降から続いているユーロ高調整相場の終焉シグナルと捉えることが出来る(チャート①)。
ユーロ急伸のきっかけは独GDPだった。しかし、連日の陽線示現の起点となったのが先週9日である点を考えるならば、ユーロドル上昇の土台となっているのは米ドル売りだろう。9日は、米税制改革の修正案が上院と下院からそれぞれ提出された日と重なる。周知のとおり、減税の開始時期や所得減税を巡り上下両院で隔たりが確認されたことで、トランプ減税に対する市場の期待は後退。このタイミングで本日発表の10月米CPIが低インフレ懸念を高める結果ならば、米独利回り格差の縮小を背景にユーロドルはさらに上値トライとなろう。対ユーロでの米ドル安はドル円の下落要因となり得る。株式市場で調整色が強まっているタイミングで「冴えないCPI→米金利低下→米ドル安」となれば、ドル円が113円台を維持することは難しいだろう。チャート分析の詳細はテクニカルレポートを参照されたし。


【チャート①:ユーロドル】

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【チャート②:米インフレ指標】

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