ECB理事会控えレンジ相場を想定

アナリストの視点-外為 / 株式市場ともに相殺状態が継続

ECB

米利上げ観測の後退と欧州中央銀行(ECB)による緩和強化期待が、欧米株式市場をサポートする展開は継続。ただ、中国リスクや冴えない米四半期決算が欧米緩和期待に対する相殺要因となっており、10月初旬より強まったリスク選好ムードは緩やかに後退している。
外為市場では、ECBによる緩和強化期待を背景としたユーロ売り圧力がドル売り圧力の相殺要因となり、ドル買い優勢の展開が見られるも大きな変動はなく、EUR/USDは1.13ミドルを挟んで売り買いが交錯。一方、USD/JPYも119円台後半レベルでこう着状態が継続したまま、本日の東京時間を迎えている。

先週は、米連邦準備理事会(FRB)のブレイナード&タルーロ両理事が、利上げの時期尚早論を揃って表明。直近の冴えない米指標データも鑑みるに10月後半の外為市場もドル売り優勢を想定していた。しかし、8月下旬以降から台頭してきたECBによる緩和強化観測が明日のECB理事会を控え強く意識され始めており、今週の外為市場は「ドル売りVSユーロ売り」のせめぎ合いとなっている。上値は重いが下値も限定的となっている欧米株式の動向も鑑みるに、マーケットはECBの動向に神経を尖らせていることがわかる。よって、ECB理事会前までEUR/USD及び欧米株式市場はレンジ相場で推移する可能性があろう。株式市場で大きな変動が見られなければ、円相場全体もレンジ相場が継続するだろう。ただ、冴えない米四半期決算が米国株式市場の続落要因となれば、円高優勢の展開となる可能性がある点には要注意。

本日の焦点-神経戦のUSD/JPY

昨日の欧米株式市場が軟調地合いとなったこと、且つ明日にECB理事会を控えていることもあり本日の国内株式は上値の重い展開が想定される。

外為市場ではUSD/JPYの動向を注視したい。119円台を中心としたレンジ相場が継続中だが、テクニカル面では昨日、9月25日高値(121.24)を起点とした短期レジスタンスラインの突破に成功した。このラインのすぐ上で推移している21日MA(119.88)をも突破した場合、先週の119-121円レンジ下方ブレイクが「だまし」である可能性が高まろう。逆に21日MAで上値が抑えられた場合は、短期レジスタンスラインの突破が「だまし」となる可能性があろう。
後者の展開になるとしたら、その要因は冴えない四半期決算の内容と米株の続落だろう。本日は、アメリカンエキスプレス、イーベイ、コカコーラ、GM、ボーイングそしてテキサスインスツルメンツと主要企業の決算が目白押しとなっている。また、日本時間22日2時30分にパウエルFRB理事の講演が予定されているが、ブレイナード&タルーロ両理事同様に年内利上げに難色を示せば、ドル売り圧力が強まる可能性もあろう。

Technical analysis highlights

USD/JPY

レジスタンス 120.35:一目/雲の下限 119.88:21日MA
サポート 119.65:一目/基準線 119.21:一目/転換線

昨日、短期レジスタンスラインの突破に成功。本日の攻防分岐は21日MA(赤ライン)となろう。ただ、120.00-35のゾーンには断続的にオファーが並んでおり、上値は限られよう。
一方、下値は119円台の維持が引き続き焦点となろう。テクニカル面では日足の一目/基準線(青ライン)及び転換線(黄ライン)での攻防に注視したい。

EUR/USD

レジスタンス 1.1450:レジスタンスポイント 1.1400:レジスタンスポイント
サポート 1.1300:一目/基準線 1.1283:21日MA

1.13-1.15のレンジ相場形勢の可能性が浮上してきた。それを確認するためには、目先1.13台の維持が条件となろう。本日はこのレベルに日足の一目/基準線(青ライン)が推移しており、且つビッドの観測もある。下方ブレイクした場合は、21日MA(赤ライン)が次の焦点として浮上しよう。すぐ下の1.1270レベルにもビッドの観測あり。
一方、上値は1.14台への再上昇が焦点となろう。1.1400上にはストップの観測があるも、1.1420-50にかけてはオファーが断続的に並んでいる。「ドル売りvsユーロ売り」の状況下ではこれらオファーがレジスト要因となることで、1.1450レベルまでの反発が限界と想定している。

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