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米長期金利にらみの状況は続く

Market Summary

昨日の海外外為市場は、米ドル売り優勢の展開となった。この日の米債券市場では債券を買い戻す動きが優勢となり、長期金利は前日の2.957%から2.904%まで低下。これを受けユーロドルは反発圧力が強まり、1.23台を回復する展開となった。一方、ドル円は米ドル安を背景に106.58まで下落する局面が見られた。
米株は長期金利の低下と原油先物相場の上昇が好感され、ダウ平均とS&P500指数がそろって上昇した。だが、株高への警戒感は根強く取引後半は伸び悩む展開となった。NY原油先物4月限は米エネルギー情報局(EIA)の週報で米原油在庫の減少が確認されたことで、前日比1.09ドル高の1バレル=62.77と反発。一方、NY金先物4月限は外為市場での米ドル売りを受け、前日比0.6ドル高の1トロイオンス=1332.7で終了した。

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Market Analysis

21日は「米長期金利の上昇 / 米株安」、そして昨日は逆の展開となった。これらの動向を考えるならば、米長期金利の上昇スピードに対する米株式市場の警戒感は未だ意識されていると想定したい。だが、長期金利が3.0%手前まで上昇する展開となったにもかかわらず、米株のボラティリティが低下基調にあることを考えるならば、長期金利の上昇そのものに対する耐性は徐々に強まっている(チャート①)。3月のFOMC前まで短期的に売り買いが交錯するだろうが、その過程で米金融政策リスクとそれに伴う金利上昇リスクを米株式市場はひとまず織り込むだろう。各指標データで米経済のファンダメンタルズが堅調である点も考えるならば、株高トレンドは維持する公算が大きい。
ドル円は、引き続き株式とユーロドルにらみの状況が続こう。株式市場の安定化に時間が必要である点を考えるならば、株安局面では円高圧力が強まる状況が散見されよう。円高圧力が強まる場合の相殺要因、そして上値の攻防分岐である108.00および113.38を起点とした短期レジスタンスライン(21日MA)突破の要因として注視すべきは、ユーロドルの動向となろう。そのユーロドルは、米長期金利の動向次第でトレンドが決定されよう。3月のFOMC前までに発表される米指標データが総じて良好ならば、利上げペースの加速が意識されることで米長期金利には上昇圧力がかかり続けよう。この場合、米独利回り格差が拡大傾向を辿ることでユーロドルは調整相場(=ユーロ売り / 米ドル買い)が続く展開を想定したい。また、3月のイタリア総選挙が調整相場の材料として利用される可能性もある(五つ星運動の支持率が伸び悩んている現状を考えるならばユーロ安トレンドを形成するまでのインパクトはない)。ユーロドルで調整相場が継続する場合、ドル円は上述したレジスタンスポイントをトライする局面が散見されよう。逆に値ごろ感から米債券市場で債券を買戻す動きが強まり、ユーロドルが短期サポートラインを維持する展開となれば(米独利回り格差の拡大が抑制されるならば)、ドル円は不安定な株式市場と米ドル安圧力に圧され、再び円台を目指す展開が想定される。ユーロドルとドル円のテクニカルポイントは、チャート②および③を参照されたし。


【チャート①:米株のボラティリティ】

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【チャート②:ユーロドル】

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【チャート③:ドル円】

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