焦点はイエレン証言と中国指標データ(GDP)

アナリストの視点-マーケットの焦点は米金融政策の方向性に

イエレンFRB議長

堅調なグローバル株式市場を背景に昨日の海外外為市場ではクロス円を中心に円売り優勢の展開となった。特に上昇幅が目立ったのがGBP/JPYだった。カーニーBOE総裁が近い時期の利上げの可能性に言及したことでGBP/JPY は193円手前まで急伸。イランの核開発問題を巡る6か国協議が最終合意に達したことによる原油価格の反発を好感し、資源国通貨も対円で堅調に推移した。
一方、USD/JPYは冴えない小売売上高を受け123円前半でのレンジ相場が継続。EUR/USDも1.10台でこう着したまま、本日の東京時間を迎えている。

冴えない米小売売上高に対する米国マーケットの反応は「株高・金利低下」。引き続き米株が「緩和マネー依存症」から脱し切れていない状況が浮かび上がった。一方、外為市場でのドル売りが限定的だった事実も考えるならば、年内利上げ観測は根強く、15-16日のイエレン証言がタカ派スタンス(着実な景気回復・年内の利上げがメインシナリオ・海外リスクが米経済に及ぼす影響は限定的等の指摘)となればドル買い圧力が再び強まろう。その場合、米株の下落による「リスク回避のドル高」を警戒したい。円相場は株高を背景に上昇し続けてきたクロス円での円高リスクが高まろう。
一方、イエレン議長が年内利上げに言及しながも、国内外の情勢によっては利上げの時期が後ズレする可能性について言及するならば、米株高継続を背景に円相場はクロス円を中心に円安優勢の展開が想定される。

本日の焦点-中国指標データと株式動向

イエレン証言以外で注視すべきは、日本時間11に発表予定の中国指標データとなろう。特に注目されるのは4-6月期の国内総生産(GDP) だが、市場予想は政府目標の7.0%を下回る6.8%(前年同期比)となっている。同国の輸入減少傾向が確認される中、GDPが市場予想をも下振れた場合は中国の景気減速リスクが意識され、中国株式市場及び日米欧の株式市場がが再び不安定化する可能性があろう。その場合、外為市場では資源国通貨売りと円買い優勢の展開が想定される。

Technical analysis highlights

USD/JPY

レジスタンス 124.57:リトレースメント76.40% 123.77:リトレースメント61.80%
サポート 122.97:21日MA(赤ライン) 122.17:一目/雲の下限

21日MAでサポートされている状況とRSIが売り買い分水嶺の50.0を上回る水準で推移している点考えるならば、引き続き上値トライの展開を想定したい。レジスタンスポイントは上記の通り。124.00には厚いオファー、124.50にもオファーが観測されている。
一方、下値は昨日同様21日MAの攻防に注視したい。122.50-40レベルにはビッドが断続的に並んでいる。

EUR/USD

レジスタンス 1.1177:一目/基準線(赤ライン) 1.1143:21日MA(緑ライン)
サポート 1.0994:一目/雲の下限 1.0900:サポートポイント

引き続き日足の一目/雲の下限の攻防が焦点。このテクニカルポイントを下方ブレイクした場合は、目先のレンジの下限1.09トライを常に警戒したい。一方、上値も昨日同様21日MA及び一目/基準線をローソク足の実体ベースで突破できるかが焦点となろう。
尚、本日のオーダー状況だが1.1100-10レベルにはオファー、1.0950にはビッドの観測あり。また、昨日同様1.0900にもビッドが観測されているが、下にはストップが置かれており要注意。

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