マーケットの焦点は既に来週のFOMCに

アナリストの視点-マーケットの焦点は既に来週のFOMCに

イエレンFRB議長

11日の海外外為市場でのドル相場は、売り買いが交錯する展開となった。良好な米指標データを受けドル高優勢の展開が散見された。だが、欧州債券市場での金利低下に米金利が追随したことで、NYタイム後半ではドル高が失速。EUR/USDは1.12ミドルレベルを挟んでのボックス相場の展開に。USD/JPYは小売売上高発表後124.16レベルまで跳ねるも、その後は123円ミドルを挟みこう着状態が継続した。一方、クロス円はまだら模様の展開に。AUD/JPYやGBP/JPYは堅調に推移した一方、EUR/JPYは139円前半で上値の重い状況が続いたまま、本日の東京時間を迎えている。

マーケットの焦点は、既に来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)に向いている。焦点は米利上げ時期にあるが、この点に関しマーケットは現状、9月利上げの有無に注目している。もしイエレンFRBが9月利上げを考慮しているならば、市場の混乱を避けるため(2013年5月のバーナンキショックの二の舞を避けるため)に、来週のFOMC声明文やイエレン議長の会見で利上げに向けたシグナルを発信してくる可能性がある。そして、7月のFOMC声明で、前回の利上げを実施する前に盛り込まれた「緩やかなペース」というニュアンスの文言を盛り込んでくる可能性があろう。逆に12月利上げを考慮している場合は、来週のFOMC声明に大きな変更点は見られないと思われる。

FOMCがタカ派スタンスとなった場合、それでも米株が高値圏を維持できるかが、外為市場のトレンドを左右しよう。

尚、FF金利先物市場の利上げ確率をみると、現時点で7月が7%前後、9月が33%前後、12月までのそれが69%前後となっている。

本日の焦点-週末&来週のFOMCを控え動きづらい

水曜日以降、再びリスク選好ムードが強まっているものの、本日は週末であり来週には米連邦公開市場委員会(FOMC)というリスクイベントを控えていることから、外為市場ではレンジ相場が想定される。

ドル相場の焦点は、引き続き米指標データとなろう。生産者物価指数(PPI)、ミシガン大学消費者態度指数速報値は共に前回より改善する見通しとなっている。雇用統計や小売売上高に続き総じて良好な内容となれば、年内利上げ期待がさらに高まろう。それに伴いドル相場全体がドル高優勢の展開となろう。
ただ、そのような展開となっても、その持続性は米金利の動向次第だろう。現在の米金利は外部環境に右往左往する状況が継続している。欧州金利が低下したり株式市場で利益確定売り優勢の展開となれば、米債券市場でも直近の米債ショートを巻き戻す動きが継続し金利が低下しよう。米金利がこのような展開となれば、昨日同様、ドル高がすぐに失速することが想定される。

Technical analysis highlights

USD/JPY

レジスタンス 124.22:10日MA(緑ライン) 123.79:5日MA(赤ライン)
サポート 122.96:21日MA(青ライン) 122.03:3/10高値&リトレースメント38.20%

下限を21日MA(青ライン)、上限を5日MAと想定。本日はどちらのMAをブレイクするかが焦点となろう。ただ、124.50レベルまでの上値の重さを鑑みるに、目先は21日MAブレイク、そして122.00トライを常に警戒したい。
尚、執筆時点(東京時間オープン前後)のオーダー状況だが、124.50レベルにはオファー、123.00、122.50そして122.00にはビッドが観測されている。

EUR/USD

レジスタンス 1.1380:6/4高値 1.1350:レジスタンスポイント
サポート 1.1203:10日MA 1.1145:一目/基準線&21日MA

下値のポイントを10日MA、上値のそれを1.1400と想定。本日はどちらの水準をブレイクするかが焦点となろう。10日MAを下方ブレイクしても、1.1140台に密集している日足の一目/基準線&21日MAを下方ブレイクしない限りは、ショートカバー継続を想定したい。
尚、執筆時点(東京時間オープン前後)のオーダー状況だが、1.1350&1.1400には厚いオファーが観測されている。1.1150にはビッドが観測されている。

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