焦点は米FOMC議事録と米株の反応

アナリストの視点-米金融政策のテーマは9月以降の利上げにシフト

米国株式市場

7日のグローバル株式市場は、四半期決算前の調整売り圧力が強まった米株以外は総じて堅調に推移。米債券市場では金利に目立った動きが見られなかった一方、海外外為市場では特段の材料が見当たらない中、ドル買い優勢の展開となった。USD/JPYは120円台へと再上昇し、21日MAを上方ブレイク。EUR/USD1.10手前でレジストされ1.0785前後で推移している21日MAをトライ。また、豪準備銀行(RBA)による政策金利据え置きにより買戻し(ショートカバー)圧力が強まっていたAUD/USDでも、欧州タイム以降はドル買い優勢の展開となった。

一方、クロス円はドルストレートでのドル高と終盤に失速した米株下落の影響を受け、総じて円高優勢の展開に。ただ、AUD/JPYはRBAインベント後のショートカバーにより91円後半の水準を維持したまま、本日の東京時間を迎えている。

ここ2日間の動きで興味深いのは、対ドルにおける資源国通貨の値動きだろう。エネルギー価格の反発基調に対して素直に反応している株式市場とは対照的に、資源国通貨全般は対ドルで軟調な地合いとなっている。エネルギー価格の動向に加え、これまで筆者が指摘してきた「株高オンリーのリスク選好」状態が同時に発生しているにもかかわらず、対ドルで資源国通貨が軟調となっている事実は、昨日のレポートで指摘したテーマのシフト、つまり米金融政策に対するマーケットのメインテーマが「6月利上げ」から「9月以降の利上げに」にシフトしていることを示唆している。

また、テクニカル面でもUSD/JPYとドルインデックスのRSIが売り買い分水嶺の50.00を再び上回り、EUR/USDのそれが下回った事実がドル相場の底堅さを示唆。今後も米指標データや米株の動向(米株下落→金利低下)によりドルロングを調整する動きは散見されるだろうが、ドル高の土台を支える「金融政策のコントラスト=9月以降の利上げ期待」が崩れない限り、中長期スパンでは常にドル高を意識すべきだろう。

今日の焦点  FOMC議事録と株式の反応に注目

アジア時間の円相場は株式にらみの展開となろう。7日のシカゴ日経平均先物(6月)が前日比で200円高の1万9780円となったことで、本日の国内株式は堅調に推移する可能性があろう。株高維持となれば、21日MAを上方ブレイクしているUSD/JPYが、厚いオファーが観測されている120.50-60レベルを突破できるかが焦点となろう。クロス円も円安優勢の展開を想定したい。

海外時間の焦点は独&ユーロ圏の指標データ(2月独製造業新規受注 /同月ユーロ圏小売売上高)と米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録となろう。前者はEUR/USDの変動要因として注目したい。
後者は、利上げ時期に対する具体的な議論の有無が焦点となろう。以外にも6月もしくは9月時点での利上げ支持が多ければ米金利に上昇圧力がかかることで、ドル相場をサポートしよう。問題は米株だが、四半期決算を直前に控えるタイミングでのタカ派議事録となれば株安を誘発しよう。USD/JPYは他のドルストレートとは違い、米金利上昇よりも株安に強く反応することで円高優勢となる展開を想定したい。

尚、本日の日銀金融政策決定会合だが、統一地方選挙直前であること、また現在の円相場と株高傾向を鑑みるに現行の政策を維持するだろう。黒田東彦日銀総裁でもサプライズはないとみる。

Technical analysis highlights

USD/JPY

レジスタンス 121.00:レジスタンスポイント 120.60:レジスタンスポイント
サポート 120.00:サポートポイント 119.45:4/7安値

これまで相場をレジストしてきた21日MA(緑ライン)を上方ブレイクしたことで、再び121円台が視野に。株高維持となれば、目先の焦点は厚いオファーが観測されている120.50-60レベルの突破となろう。一方、下値はNYの終値ベースで120円台を維持出来るかが焦点となろう。尚、ビッドは119.00から118.50にかけて断続的に観測されている。

EUR/USD

レジスタンス 1.1144:ボリンジャー上限 1.1053:3/26高値
サポート 1.0786:21日MA(赤ライン) 1.0718:4/1安値

1.1台における強烈なレジスト圧力を鑑みるに、本日はサポートラインのブレイクの展開を想定。このラインを下方ブレイクした場合、21日MA(ボリンジャー中心線)が次の焦点として浮上しよう。一方、上値は1.10ミドルの突破が引き続き焦点としてあり続けよう。尚、直近のオーダー状況だが1.1050レベルにはオファー、1.08、1.0750そして1.07にはそれぞれビッドが観測されている。

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