マーケットの耳目はFOMCに

Market Overview-イエレンFRBは慎重姿勢維持の公算大

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24日のグローバル市場はリスク選好優勢の展開となった。米国株式市場は、比較的好調な企業決算内容を好感し続伸する展開に。ダウ工業株30種平均は8日以来、ほぼ2週間ぶりの高値水準まで上昇して先週の取引を終了した。S&P500種株価指数は週間ベースで4.1%上昇と、2013年1月以来の大幅高となった。一方、米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に米債券市場では目立った方向感は見られず、金利は横ばいで推移。株高オンリーのリスク選好となったことで、外為市場ではドル&円売り優勢と新興国通貨堅調地合いに。ドル円は108円台へと上昇。一方、ユーロドルはストレステストに関する一部報道が伝わったものの、事前の観測報道の域を出ず、ユーロ相場への影響は限定的。ユーロドルは1.26後半を維持した。

週明けの外為市場だが、24日の流れを引き継ぎドル円は108.20レベル、ユーロドルは1.2670レベルでオープンした。

 

今週のマーケットの耳目は、28-29日に開催されるFOMCに集中しよう。今会合ではイエレン連邦準備理事会(FRB)議長の会見は予定されておらず、焦点は声明文の内容となろう。10月に入ると、世界経済の先行き不透明感や米国内の低インフレを理由に、FRB要人サイドからはハト派スタンスの発言が相次いだ。このため、米株が底打ち感を強めているにも関わらず、米金利の上昇圧力が抑えられる状況となっている。結果、外為市場ではドルロングの調整地合いが継続している。米金利の上昇とドル高を促すためには、イエレンFRBが将来の景気とインフレ見通しに強気の見方を示すと同時に、低金利政策の維持に関する「相当の期間」という文言を削除することで、タカ派スタンスを鮮明に打ち出す必要があろう。
だが、これまでのイエレン議長の言動や直近のFRB要人発言を鑑みるに、今会合でイエレンFRBがタカ派スタンスへ転じる可能性は低いだろう。強まる欧州&中国経済の先行き不透明感や米国内の低インフレの状況を理由に、イエレンFRBは「相当の期間」の文言を維持した上で、金融正常化への道筋は指標データ次第であることをこれまで以上に強調してくる可能性が高い。このようにすれば、緩和政策の「出口」に向かいながらも、早期利上げ懸念を抑え込むことでマーケット(特にグローバル株式市場)の混乱を避けることが出来るからだ。

イエレンFRBが慎重姿勢を維持した場合、米国マーケットは「株高+金利低下+ドルロング調整」で反応しよう。株高オンリーのリスク選好が継続することで、外為市場では新興国&資源国通貨が底堅く推移する一方、円相場では円売り圧力が強まろう。ユーロドルもドル安優勢の状況が続こう。ただ、FOMC後に発表される米重要経済指標の結果が総じて好調ならば、米大統領中間選挙以降(政治リスクを消化して以降)、徐々にドル買い圧力が強まると想定している。

Today’s Outlook -独IFOとユーロドル

本日の焦点は独IFO企業景況感指数(10月)となろう。ドイツの欧州経済研究センター(ZEW)が14日発表した10月の景気期待指数は10カ月連続で前月から低下し、ドイツ経済の失速が浮き彫りとなった。ZEW指数よりもより同国経済の実体を正確に把握できるIFO指数までが6ヶ月連続で低下すれば、欧州中央銀行(ECB)による緩和強化和観測が強まることで、ユーロドルはサポートポイント1.2600を目指す展開となろう。逆に市場予想(104.5)を上回る内容ならば、1.2700を挟んでの底堅い展開を想定したい。

尚、アジア時間は材料不足から、株式にらみの展開となろう。米株が底打ち感を強めていることで日経平均は底堅く推移する可能性が高い。円相場は円安優勢を想定したい。

Technical analysis highlights

ドル円

レジスタンス 108.93:リトレースメント76.40% 108.75:短期レジスタンスライン
サポート 107.95:21日MA(緑ライン) 107.64:一目/基準線(赤ライン)

グローバル株式が底打ち感を強めていることで、下値は限定的となろう。焦点は21日MA&一目/基準線での攻防だろう。一方、上値は短期レジスタンスラインの突破が目先の焦点となろう。

ユーロドル

レジスタンス 1.2725:10日MA 1.2687:21日MA
サポート 1.2600:サポートポイント 1.2550:サポートポイント

21日MAで上値が抑えられる状況は変わらず。IFO指数でこのMAの突破に成功しても、10日MAで上値が抑えられる可能性があろう。一方、下値は引き続き1.26台の維持が焦点となろう。

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